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2011年11月17日 [スターリングラード攻略]

突然ですが、今日はシミュレーション・ゲーム事業関係で一つ発表があります。

カナダのエクスキャリバー・ゲームズ(Excalibre Games)が今年(2011年)に出版し、アメリカのデシジョン・ゲームズ(Decision Games)が販売を担当している、東部戦線の傑作作戦戦術級シミュレーション・ゲーム『バトル・フォー・スターリングラードBattle for Stalingrad)』を、限定数量ながら完全日本語ルール付きで輸入販売することになりました。

BfS01.JPG

バトル・フォー・スターリングラード』は、2005年にシックス・アングルズ別冊第1号として800個限定発売し、瞬く間に完売となった製品『スターリングラード攻略』と同じく、旧SPI社が1980年に発売した名作『Battle for Stalingrad』(デザイナーはジョン・ヒル氏)の復刻再版品で、エクスキャリバー版のマップとユニットのグラフィックは、私がシックス・アングルズ版用に制作したものをほぼ流用しています(ユニットの地色や地図欄外のチャートなど、いくつか変更点はありますが)。

今回、なぜこのような「ゲーム輸入販売」をすることになったかと言いますと、そもそもの発端は私がデシジョン・ゲームズ社の社長クリス・カミンズ氏に、ある「お願い」のメールを送信したことでした。今月5日に送ったその「お願い」とは、「英文ルール付きなら『ウエストウォール』(別冊第7号)を買いたい、という問い合わせが、アメリカやその他の外国からちょくちょく来るので、SPI版のルールのコピーを付けて売ることを許可してもらえないか?」という内容でした。

その次の日、カミンズ氏から返信が来る前に、私はあるアイデアを思いついて、次のような内容のメールを再度送信しました。「もし英文ルールのコピーを付けて売ることを許可してくれれば、私は『スターリングラード攻略』の日本語ルールを自分のサーバにアップして無料公開するよ。そうすれば、あなたが扱っている『バトル・フォー・スターリングラード』の日本での売り上げは、大きく伸びると思うよ」

すると、カミンズ氏から返答があり「それなら『ウエストウォール』を一定数引き取って、こちらで売ろう。その代わりのゲームとして『バトル・フォー・スターリングラード』を一定数そちらに送るというのはどうだ?」 

かくして、私とカミンズ氏の間で日本製の『ウエストウォール』とアメリカ製の『バトル・フォー・スターリングラード』を物々交換するという交渉が始まり、最終的に「『ウエストウォール』160個に対し『バトル・フォー・スターリングラード』132個」という条件で交渉が成立、エクスキャリバー社の社長ロバート・モスィマン氏の了承も得られました。

以上のような経緯で、今回『バトル・フォー・スターリングラード』132個を販売することになったわけですが、せっかくなので『スターリングラード攻略』の時に作ったルール和訳(デザイナーズ・ノートとディヴェロッパーズ・ノート含む、ただしヒストリカル・ノートや他の研究記事は含めません)に、チャートや地図欄外のチャートの日本語訳を含めた「完全日本語ルール」を添付して販売することにしました。このルール冊子は、コピーではなく単色のオフセット印刷で制作・製本する予定です。

ゲームの現物は、アメリカから間もなく発送される予定ですが、正式な到着時期は不明です。なので、商品が到着するまでの期間、プレオーダーとして予約注文を承ることにしました。アメリカからの「商品到着時」または「2011年12月15日」の、どちらか遅い方を、予約注文の期日とします。

ただし、期日前に販売数の132個に達したなら、その時点で予約を締め切らせていただきますので、あらかじめご了承ください。

日本語ルールを各1冊添付したゲームの価格は、宅急便の送料と消費税込みで7777円とさせていただきます。ご希望があれば、地図とユニットのアートワーク担当者(つまり私です)のサインを、ご指定の場所にお入れいたします。プレオーダーのご予約方法は、従来のシックス・アングルズ製品と同じです。

http://www.mas-yamazaki.net/sixangles_preorder.html

なお、今回のゲーム輸入販売事業は、私自身も予想しなかった特殊な成り行きで生まれたものであり、今後私が本格的に「ゲーム輸入販売事業」に参入する予定はまったくありません。

シックス・アングルズ版の『スターリングラード攻略』については、今でも時おり「ありませんか?」という問い合わせをいただくことがありますが、探しておられた方はぜひ、この機会に入手されることをお勧めいたします。

BfS02.JPG

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コメント 5

XXV

素晴らしい計画ですね!
今後も機会があれば是非お願いします(`_´)ゞ

ちなみに、BfSは二つ持ってますが、英語版も欲しくなってきました…
by XXV (2011-11-18 00:56) 

彼らはトハチェフスキーの子として勇敢に戦った

戦略日露とかバルジ系も英語マニュアル版もしくは
完全英語版。お願い致しますm(_ _)m

ちなみに、春のラストバイキャンペーンの時は、コーフンして
メールを打つ指が手が震えている自分に気づき、独り失笑。
久しぶりに日常を取戻せた瞬間でした。

歴史群像も楽しみです。パウルス第6軍とPC版AHスターリングラードとか
準備万端ですw
by 彼らはトハチェフスキーの子として勇敢に戦った (2011-11-19 10:28) 

彼らはトハチェフスキーの子として勇敢に戦った

先ほど本屋に言った際、記事は来月とわかっていながらも、
カーンといえばクルトマイヤー、と歴史群像の今月号をパラパラ。
すると、ご先祖様の名前が『福島正則抄伝』の図の脚注に!
拝郷五左衛門。調べたらどうやら一番首でいらしたようです。
南無。歴史群像おそるべしです。





by 彼らはトハチェフスキーの子として勇敢に戦った (2011-11-20 16:10) 

Mas-Yamazaki

XXVさま: コメントありがとうございます。海外ゲームの輸入販売については、今回は成り行きで手がけることになりましたが、商品を保管する場所が自宅の書庫や玄関しかないため、今後も、というのは難しそうです。まだゲームの現物は届いていませんが、ゲーム小売店さんのご苦労を多少とはいえ垣間見たような気持ちです(笑)。
by Mas-Yamazaki (2011-11-24 00:03) 

Mas-Yamazaki

彼らはトハチェフスキーの子として勇敢に戦ったさま: コメントありがとうございます。『歴史群像』次号の記事は、ぜひ楽しみにしていてください。帝政ロシアからソ連赤軍に至る「軍事術」研究の系譜を整理したチャートも作ってみました。独ソ戦ゲームをプレイする上で、いろいろ参考になると思います。
by Mas-Yamazaki (2011-11-24 00:07) 

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