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2012年2月17日 [ベアズ・クロウ(熊の爪)]

今週は、KKベストセラーズさんの雑誌『歴史人』次号の特集「満州帝国」に収録されるカラー地図4点の制作をメインに行いつつ、シックス・アングルズ第14号『ベアズ・クロウ』の仕上げ作業を進めています。前者の仕事は、満州全体をカバーする比較的大きな地図や、柳条湖事件(および張作霖爆殺事件)の舞台となった奉天の詳細な市街図などで、見栄えとわかりやすさ、歴史情報的価値の並立を今回も追求しています。発売は来月中旬の予定ですので、興味のある方はぜひ楽しみにしていてください。

シックス・アングルズの方は、最後に残った本誌の記事がもうすぐ完成し、あとは全体の校正チェックの作業となります(駒のデータは既に印刷所に入稿済みです)。今回は、今までとは違い、ヒストリカル・ノート的な戦史記事は収録せず、代わりに他社製品のゲームを紹介する記事を2本、掲載する予定です。ヒストリカル・ノートは、昨年出た『宿命の「バルバロッサ作戦」』や『歴史群像』第105号の記事「スモレンスク攻防戦」で同内容の原稿を書いてしまったから、というのが大きな理由ですが、他社ゲームの詳しい紹介も以前からずっとやりたいと思っていた企画なので、限られたページをどう使うかについて、今回は新たな試みに挑戦してみました。

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ゲーム記事2本のうちの一本は、以前の記事でも少しご紹介しました、MMP/GJの『激闘! グデーリアン装甲軍(A Victory Denied)』についての4ページの紹介記事で、もう一本はこちらも先日のブログ記事で触れました、GMT社の『ラビリンス(Labyrinth)』に関する10ページの紹介記事です。目次と奥付込みで64ページの本誌中、1つのゲームに10ページ、しかも完結せずに次号にも続く(笑)というのは、ちょっとした冒険かもしれませんが、イメージ的にはかつてホビージャパンが刊行していたシミュレーション・ゲーム雑誌『タクテクス』の初期の号(隔月刊時代の第1号〜第6号あたり)をイメージして、記事を制作しました。

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上の画像は『ラビリンス』記事の1ページ目ですが、このゲームは以前の記事でも書きました通り、ルール本文だけを読んだのでは、何をどうしたらいいのか初見のプレイヤーは理解できないのでは、と思われる部分があります。しかし、いろんな意味で「良くできたゲーム」なのに、それではもったいない、ということで、私なりにルールシステムの解説と、個々のルールが現実の何を表しているのかという説明、一般の日本人には馴染みが薄いと思われるイベントカードについての解説、そして付属の「チュートリアル(記事)」の通りにプレイした経過を私なりの追加説明で記述するという構成の記事に仕上げてみました。

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ゲーム雑誌の記事に何を求めるかは、読者によっても違うと思いますし、今回のアプローチが多くの読者に喜ばれるかどうかは出してみないとわからないのですが、とりあえず発売後に読後感やご提案など、フィードバックの情報を頂けると幸いです。それを参考に、今後の記事作りに反映させたいと思います。原稿執筆などの他の仕事でもそうですが、弾着観測とそれに基づく補正のような作業は、仕事の質を高める上で、とても重要な意味を持ちます。『ラビリンス』をお持ちの方はもちろん、そうでない読者の方も、ぜひご意見やご感想をお聞かせください。

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