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2019年6月5日 [その他(雑感・私生活など)]

今日は久しぶりの新刊の告知です。5月17日に集英社新書から『歴史戦と思想戦』が発売になりました。

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どんな本なのか? それを説明する同書の「まえがき」の冒頭部分を、以下に転載します。

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 今、もし書店にいらっしゃるなら、店内を見回してみて下さい。
 売り場の一番目立つところに、こんなタイトルの本が並んでいないでしょうか。
「中国・韓国の反日攻勢」「南京虐殺の嘘」「慰安婦問題のデタラメ」「あの戦争は日本の侵略ではなかった」「自虐史観の洗脳からの脱却」……。
 あるいは、もう少しマイルドな「日本人が、自分の国を誇りに思える歴史の書」という体裁で、日本人読者の自尊心や優越感をくすぐるような歴史関連本。
 もう何年も前から、こうしたタイプの本を書店でよく見かけるようになりました。
 過去の歴史について、日本に不都合なことを「なかった」といい、日本は何も悪くないと語る本は、読んでいる間は日本人にとって心地いいものです。けれども、そんな安心感に身を委ねてしまうと、それと引き換えに大事なものを見失ってしまうのではないか。日本は何も悪くないと誰かに言われれば、一人の日本人として肩の荷が下りたような気になるが、本当にその結論でいいのだろうか……。
 また、こうした本がどうも胡散臭いと感じても、具体的にどこがどう間違っているのか、何がどう問題なのかを、自分の言葉でうまく説明できない人も多いのではないでしょうか。

 本書は、そんなモヤモヤした違和感を、「事実」と「論理」の二つの角度から検証し、ひとつずつ解消していく試みです。本書を最後まで読まれれば、今まで心に引っかかっていた疑問や違和感の正体を理解でき、この種の本に巧妙に仕掛けられたさまざまなタイプのトリックを、一瞬で見破れるようになるはずです。
 また、歴史という大きな問題と向き合う姿勢についても、本来あるべき姿を改めて考えるヒントを、読者に提示するよう努めました。
 最近は特に、日本人の歴史との向き合い方が、大きく揺らいでいると思うからです。

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また、ネット書店向けに用意された内容紹介の文を、以下に転載します。

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今、出版界と言論界で一つの「戦い」が繰り広げられています。

南京虐殺や慰安婦問題など、歴史問題に起因する中国や韓国からの批判を「不当な日本攻撃」と解釈し、日本人は積極的にそうした「侵略」に反撃すべきだという歴史問題を戦場とする戦い、すなわち「歴史戦」です。
近年、そうしたスタンスの書籍が次々と刊行され、中にはベストセラーとなる本も出ています。

実は戦中にも、それと酷似するプロパガンダ政策が存在しました。
しかし、政府主導の「思想戦」は、国民の現実認識を歪ませ、日本を破滅的な敗戦へと導く一翼を担いました。
同じ轍を踏まないために、歴史問題にまつわる欺瞞とトリックをどう見抜くか。豊富な具体例を挙げて読み解きます。

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これらの説明で大体おわかりかと思いますが、この本はいわゆる「歴史修正主義」の出版物と正面から対峙し、そこで語られる言葉やロジックを「事実」と「論理」のふたつの角度から解析して、その言説としての信憑性や論理的整合性を検証する試みです。

これに加えて、現代の日本で繰り広げられる「歴史修正主義」の言葉やロジックが、実は先の戦争(日中戦争と太平洋戦争)の時代に日本政府が国の内外で展開したプロパガンダの方法論「思想戦」と瓜二つであることを、当時の資料をふんだんに紹介しながら実証し、彼らがなぜ「歴史修正主義」の思想に惹かれるのかという内面的な問題にも光を当てています。

この本で私が取り上げた主な内容は、ネット書店向けに用意された内容紹介で紹介されています。

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【主な内容】
◆産経新聞が2014年から本格的に開始した「歴史戦」
◆「歴史戦」のひとつ目の主戦場:戦時中の慰安婦問題
◆「歴史戦」ふたつ目の主戦場:日本軍による南京での虐殺
◆なぜ大日本帝国の否定的側面を批判する行為を「自虐」と呼ぶのか
◆第一次世界大戦後の日本軍人が着目した「総力戦」と「思想戦」
◆思想戦の武器は「紙の弾丸、声の弾丸、光の弾丸」
◆「歴史戦」の論客の頭の中では今も生き続ける「コミンテルン」
◆「戦後の日本人はGHQのWGIPに洗脳された」という「ストーリー」
◆児玉誉志夫は「思想戦」の独善的側面に警鐘を鳴らしていた

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そして、本書の章立ては、以下の通りです。

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【目次】
第一章 「歴史戦」とは何か
第二章 「自虐史観」の「自」とは何か
第三章 太平洋戦争期に日本政府が内外で展開した「思想戦」
第四章 「思想戦」から「歴史戦」へとつながる一本の道
第五章 時代遅れの武器で戦う「歴史戦」の戦士たち

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いわゆる「歴史修正主義」を扱った本は、今までにも何冊か刊行されていますが、本書のようなアプローチの本は書店の本棚に見当たりませんでした。そのせいか、発売から4日で二刷、18日で三刷と増刷を重ねており、書店での売り上げランキングでも1位になっているようです。

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この本の執筆に際し、担当編集者と相談したのは「既存の右派・左派という戦いの構図から少し距離をとりましょう」ということでした。自分を右派とも左派とも思わない人にも手に取ってもらえるよう、帯の文も工夫しました。

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先日上京した際には、慰安婦問題を扱った話題の映画「主戦場」のミキ・デザキ監督と、某誌の企画で対談しました。彼がこの映画でとった手法は、私が『歴史戦と思想戦』でとった手法と共通する部分があり、さまざまな話題で充実した対談になったと思います。具体的な記事として掲載され次第、改めて媒体名などを告知します。

父親や友人、会社の先輩や上司が、いつのまにか「いわゆるネトウヨ」化してしまったが、どう対処したものかと困惑されている方は、「本屋でこんなの見つけたよ、よく知らないけど」と、さりげなく『歴史戦と思想戦』をプレゼントされるのも一策かもしれません。

また、新刊企画会議で「売れるから」と提起された「歴史修正本」や「中韓悪口本」の企画を自分の良心に照らして出したくないと思う編集者の方や、書店の店頭に「歴史修正本」や「中韓悪口本」を並べたくないと思う書店員の方も、ぜひ『歴史戦と思想戦』(集英社新書)を上司の説得に活用してください。

歴史戦と思想戦1s.jpg

 
 
 
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