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2016年4月19日 [その他(雑感・私生活など)]

今日はまず告知をひとつ。神奈川新聞の連載企画記事をまとめた単行本の第二弾『時代の正体2』(現代思潮新社)の見本が手元に届きました。

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神社の改憲署名に関連する私のインタビュー記事(2P)も再録されていますが、他にも今読んでおくべき深い論考が満載です。これぞジャーナリズム、という緊張感のある内容です。もう書店でも発売されているはずです。


最近は仕事が忙しくて、ゲームをプレイする時間がなかなか取れませんが、今週末は久々にできそうです。先日、超ひさしぶりに、カッターでユニットを切断しました。

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また、仕事の息抜きでebayオークションを見て、つい購入してしまったゲームが、いくつか手元に届きました。

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まず、ポーランド製のボードゲーム『行列(コレイカ)』。共産主義体制下ポーランドの商品不足と買い物の苦労を題材にしたゲームです。と書くと、軽いおふざけのようなブラックジョーク的な印象がありますが、ルールブックには当時の経済状況を真面目に解説した記事(シミュレーション・ゲーム的に言えばヒストリカル・ノート)も収録されています。東欧の社会史の一面を、遊びながら理解できるツールでもあります。

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ポーランド版には日本語を含む各国語のルールが同梱されていますが、日本語の出来がかなり良くて、カードに貼る対訳シールも完備(ただしプレイに必要なカードのみで、商品カード等は未訳)されています。いろんな意味で、プレイするのが楽しみな作品です。

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海外のあるネット記事では「このゲームのロシア語版がロシアで販売禁止になった」と報じられ、私もそれを信じてフェイスブック等で紹介したのですが、FBフレンドのロシア人ゲーマーから「そんな事実はないよ、今でもロシアのゲームショップで売られている。値段が高いなどの理由で売れていないだけ」だという情報を得て、教えてくれたリンク先を見ると、確かに売っていました。ロシア語版のタイトルは『オチェレディ(意味は同じく行列)』で、このロシア人フレンドに一個買ってもらいました。届くのが楽しみです。

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ちなみに、旧ソ連の国からebayで本などを買うと、本当にこういう包装(茶色い紙で包んで麻ひもで十字に縛る)でやってきます。


もう一つ、こちらはソ連崩壊前の1988年に米国アバロンヒル社から発売されたボードゲーム『クレムリン』。

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発売時に買い逃していましたが、ようやく初版の「ゴルバチョフボックス仕様」を手に入れました。ソ連政府内の権力闘争がテーマ。

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左はソ連時代に使われていたゴルバチョフ書記長の公式ポスター。けっこう上質な分厚い紙に、高精細で綺麗に印刷されています。

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クレムリン』に登場するソ連政府高官のカードはフィクションですが、ロシア革命直後のボリシェヴィキ政権時代を扱ったヒストリカル・バリアント『レボリューション(革命)』も後に発売されました(黄色い枠のカード)。レーニン、トロツキー、スターリン、ジェルジンスキーなど著名人による仁義なき戦いが繰り広げられます。

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ただし、プレイ経験者によると、『レボリューション』の方はプレイバランスがあまり良くなく(チェーカーの粛清効果が強すぎるのと、年功序列というオリジナル版の特徴的ルールがうまく機能しないなど)、ゲームとしての完成度はオリジナル版の方が高いそうです。こちらも、いずれプレイしてみたい品です。



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2015年12月31日 [その他(雑感・私生活など)]

今日はまず告知から。朝日新聞出版さんのPR誌『一冊の本』2016年1月号の見本が届きました。私の原稿「見失われつつある『歴史を学ぶ理由』」も掲載されています。税込100円で、都心の大型書店にはあると思いますが、小さい書店でも取り寄せ可能なはずです。

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さて、2015年もいよいよ今日で最終日となりました。さまざまな出来事がありましたが、公私ともに非常に充実した一年でした。

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雑誌『AERA』(朝日新聞出版)3月30日号で、小島慶子さんと対談させていただいた頃から、今までの戦史・紛争史の枠とは少し異なる仕事の依頼を受けるようになりました。地方紙・全国紙の新聞やネットメディアのインタビューを受け、年の後半には、講演やラジオ生番組の出演を初めて経験しました。たくさんの人とお会いして、いろいろな話ができたことも、自分にとって大きな収穫でした。

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8月12日 沖縄県那覇市で講演「戦後70年 戦史の実例から『軍と市民の関係』を問い直す」(主催・琉球新報)

2015年8月21日の記事



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8月30日 国会議事堂前の安保法制反対デモに参加
8月31日 前日のデモに関する談話が神奈川新聞に掲載
9月1日 著書『戦前回帰』(学研教育出版、現学研プラス)

2015年9月1日の記事



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11月9日 文化放送『大竹まこと ゴールデンラジオ』出演

2015年11月15日の記事


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私が、現在進行中の歴史、つまり同時代の政治的問題に積極的に関わる理由については、以下の記事で少し説明しました。

2015年11月3日の記事

政治権力が当たり前のように歴史研究に介入して、時の権力者に都合のいい歴史だけを書かせ、不都合な歴史は書くことを禁じるという政治体制の国は、戦前戦中の日本やドイツを含め、過去にいくつもありましたし、現在も少なからず存在しています。今まで、私が世界中の戦史や紛争史についての原稿を自由に書けていたのは、私が生きてきた戦後の日本社会が「幸いにもそういう政治体制ではなかった」からですが、来年以降もそうであり続けるのか否かは、今を生きる日本人の行動と態度によって左右されます。そういう重要な分岐点に、我々は今立っていると、私は理解しています。(記事より一部抜粋)


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あと、シックス・アングルズ第16号『ベルリン陥落 1945』を無事に刊行できたこと、年末に前々から行きたいと思っていたシンガポールへ旅行できたことも、自分にとって満足のいく出来事でした(シンガポールの帰りに滞在した台湾の台北と台南での時間も)。ゲームデザインや外国旅行は、私にとって重要な「栄養補給」という面があるので、来年も積極的に時間をとっていきたいと思っています。

今年一年、ご愛顧や応援を下さった皆様、どうもありがとうございました。来年もよろしくお願いします。

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2015年12月26日 [その他(雑感・私生活など)]

2015年もそろそろ終わりですが、前回の更新からだいぶ間が空いてしまいました。

今月は、7日〜15日まで、シンガポールと台湾へ、現地取材を兼ねた旅行に出ていました。シンガポールでは、太平洋戦争に関連する博物館(山下とパーシバルの降伏交渉が行われた旧フォード工場など)や古戦場、ジョホール水道やセレター港などを周り、雑誌記事で紹介する写真と情報を集めてきました。

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台湾では、台北のウォーゲーム・クラブ「戦棋団」にお邪魔して、GMT社の『チャーチル』をプレイしたり、台北と台南の探索を行ったりしました。台北から台南へ行く台湾高速鉄道(高鐵)は、車体が日本の新幹線とほとんど同じで、快適に移動することができました。

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それから、旅行に出ていた12月14日付の高知新聞に、先日自宅でインタビューを受けた時の記事が掲載されました。

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今回も旅先でたっぷり充電してきたので、年末から来年春にかけて、様々な分野の仕事でベストを尽くす所存です。

下は、シンガポール市内で撮影したもの。旅先では、基本的に「自撮り」はしないのですが、ある記念碑の写真をとったら、ピカピカに磨かれた表面に、私の姿が映り込んでいました。

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2015年1月19日 [その他(雑感・私生活など)]

先週と今週は、『歴史群像』誌次号担当記事「イスラム国の誕生」執筆と、そのための各種資料読み込み作業を続ける日々を送っていますが、朝から晩まで「イスラム国」と向き合っていると、さすがに尋常で無いレベルで気が滅入ります。ということで、昨日の日曜はオフ日として、久しぶりに大阪へ出掛けてきました。

まず、梅田の「テアトル梅田」で映画『ガガーリン』を鑑賞。この作品は、2013年のロシア映画ですが、1961年4月に人類初の宇宙飛行を成し遂げたユーリー・ガガーリンの伝記作品です。

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(画像は公式サイトより)

昨年観た映画『ラッシュ』と同様、この作品も、私にとっては特別な思い入れのある内容で、公開を楽しみにしていました。1970年代のF1も、ガガーリンの宇宙飛行も、10代の頃に本や雑誌記事を繰り返し読んで、頭の中でイメージを膨らませていた題材でしたが、それを(多少のエンターテイメント的な脚色を織り込みつつ)リアルな形で再現した映画を観ると、感動の度合いもさらにアップします。全体の流れを大筋で知っていても、やはり最後に無事帰還するシーンは、感情が揺さぶられてグッとこみ上げてくるものがありました。

映画『ガガーリン』はまた、久々に観る「新作のソ連映画」という感じで、ソ連時代独特の雰囲気をたっぷり味わえました。「ソ連映画」と聞くと、堅苦しい政治宣伝や芝居がかった嘘くさいスローガンなど、つまらないプロパガンダ映画を想像する方もおられるかと思いますが、実際には様々な社会問題と正面から向き合い、葛藤や絶望・希望を真摯に描いた作品も多く、随所に上質のユーモアが散りばめられていて、西側でも「名作」と評される完成度の高い作品がたくさんありました(『モスクワは涙を信じない』などが代表的)。この作品でも、緊迫したシーンの合間、絶妙のタイミングで挟まれるユーモアがいい味を出しています。ちなみに、ソ連宇宙開発の技術面での総責任者セルゲイ・コロリョフが、すごくカッコ良く描かれています(笑)。



ただし、ソ連政府は「国家的英雄」が事故で死ぬことを恐れて、彼を二度と宇宙飛行には参加させませんでした。ガガーリン氏は、笑顔であちこちの国(日本を含む)を訪れていますが、政治宣伝の広告塔という役割は、また宇宙に飛びたいと願う本人には相当なストレスだったろうと思います。こうした事情もあってか、彼はやがて政府から疎まれるようになり、若くして不慮の事故で命を落とすことになります。


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阪急梅田駅。

その後、阪急電車に乗って武庫之荘へ移動し、「DDR PLANET」さんにお邪魔。ここは、大手新聞などでも紹介され話題になった『共産主婦』(社会評論社)の著者・イスクラさんが経営されている東欧雑貨のお店で、以前は尼崎で営業されていました。旧東ドイツものをはじめ、第二次大戦後の東欧諸国で作られた各種雑貨がメインですが、それ以前の古いアイテムもあり、丁寧に探すと歴史研究の役に立ちそうな資料が見つかることもあります。

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お店のサイト(ブログ) 



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夜は、四つ橋のオリックス劇場で、須藤元気さん率いる「ワールド・オーダー」のライブを鑑賞。前から9列目、左斜め45度くらいの位置で観ましたが、昨年のZepp大阪よりもステージが低いのでより見やすいと感じました(特に「インペリアリズム」の冒頭、ブロンズ像が回転するような動き)。生で観ると、ダンスの切れ味の鋭さがビシビシと伝わってきます。



ちなみに前回のZepp大阪では、ほぼ同じくらいの列で、反対側の右斜め45度くらいの位置で観ました。「ワールド・オーダー」のMVは、基本的に正面からの撮影ですが、斜めから観ると「後ろで仕事している人」の動きがよくわかって面白い(「2012」の長〜い手とか)。あと背景の映像もすごく良い感じに仕上がっていて、時々それに見入ってしまい、メンバーのパフォーマンスから視線が外れてしまいました。



ワールド・オーダー」のそれぞれの楽曲は、受け手側が「深読み」できるスタイルになっていることもあり、今回のライブでも私なりに様々な「メッセージ」を受け取りました。また、MV作品やパフォーマンスの随所に、独特のユーモアを盛り込んであるのも彼らの魅力の一つで、磨き上げられた鋼のようなダンスが醸し出す「緊張感」を適度に和らげる「甘味料」のような効果が絶妙です。

今後のスケジュールは、明日(1月20日)はZepp名古屋、2月2日にはZepp東京で、それぞれ公演が行われる模様です。興味のある方にはぜひ、「生」で彼らのパフォーマンスを目の当たりにされることをお薦めします。



ということで、昨日は大満足の一日でした。今日からはまた「イスラム国」漬けの日々ですが、エネルギーは充電したので、良い記事に仕上げるようベストを尽くします。


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電飾で飾られた御堂筋の並木。


 
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2015年1月3日 [その他(雑感・私生活など)]

本年もよろしくお願いします!

写真は、ルーブル美術館の天井です。キンキラの秀吉的な成金趣味(私見です)のヴェルサイユ宮殿に対し、ルーブルの建物は同じく元宮殿でありながら、独特の落ち着いた美しさがあって好きです。装飾の金色も、少しくすんだ感じがすごくいい。こんど行かれる方は、展示してある美術品だけでなく、ぜひ建物の外観や内装も楽しんできてください。

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2014年12月28日 [その他(雑感・私生活など)]

2014年も、あと数日で終わりとなりましたが、告知をいくつか。まず、12月19日付の『東京新聞』夕刊に、先の衆議院議員選挙の結果についての私の原稿が掲載されました。前回の記事でご紹介しました「ポリタス」の記事の続編的な内容です。

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ポリタス」に掲載していただいた記事は、予想外に反響が大きくて、政治分析に関連する仕事の依頼もいくつかいただきました。来年、具体化したものから順に発表していくことになるかと思います。

次に、六角堂出版の電子書籍を2冊、刊行しました。「戦史ノート」シリーズ第53巻『デミヤンスク包囲戦』と、第54巻『エチオピア戦争』です。

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『デミヤンスク包囲戦』(Amazon)


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『エチオピア戦争』(Amazon)


デミヤンスク包囲戦』は、12月26日の昼頃に確認したら、アマゾンKindle版電子書籍の「軍事」カテゴリで1位になっていました。

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来年の予定は、第55巻『国民党対共産党(近代中国)』、第56巻『アイルランド紛争史』、第57巻『春の目覚め作戦(1945)』、第58巻『ユーゴスラビア紛争史』、第59巻『虐殺者アイヒマンを追え』、第60巻『タイと太平洋戦争』などが待機中です。バルカン戦争と第一次大戦ものが、これに続きます。

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さて、今年は仕事でも私生活でもいろいろと収穫の多い一年でした。ざっと振り返って一番印象に残っているのは、やはり4月に行った「欧州ドライブ旅行」でした。ドイツのデュッセルドルフを出発して、ゴール地点のシャルル・ド・ゴール国際空港(パリ)まで、レンタカーの日産ジュークと共に、16日間で約3400kmを走破しました。

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上の地図は、今回のドライブルートを記したものですが、主な訪問先をリストにしてみると、以下のようになります。

(ドイツ)
友人のウリ・ブレネマン氏の自宅

(ベルギー)
エベン・エマエル要塞、アントワープ、ブルージュ

(オランダ)
マーストリヒト、アイントホーフェン、ソン、フェーヘル、フラーフェ、ナイメーヘン、アーネム(アルンヘム)、オーステルベーク、ユトレヒト、デルフト、デンハーグ

(イギリス)
ドーバー(カレーからフェリーで渡航)

(フランス)
ダンケルク、カレー、ブーローニュ、アラス、サン・リキエ、アブヴィル、ディエップ、ヴィムーティエ、ヴィレル・ボカージュ、ガヴレイ、サン・ロー、サント・メール・エグリーズ、ユタ海岸、オマハ海岸、スウォード海岸、ジュノー海岸、ゴールド海岸、ベヌーヴィル(ペガサス橋)、カンカル、モン・サン・ミッシェル、ルーアン、ヴェルサイユ、パリ、オーヴェル・シュル・オワーズ

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途中、大聖堂などを見学するために立ち寄ったルーアンでうっかり違法駐車をしてしまい、パスポートや各種通信機器を積んだまま車をルーアン警察のトラックに持って行かれるという危機にも遭遇しましたが、交通事故や車の故障、体調不良などはなく、予定していた場所にはすべて行けました。全体的に天候にも恵まれて、良い写真がたくさん撮れました(『歴史群像』誌第126号のディエップ上陸関連の写真や、次号のマーケット・ガーデン作戦関連の写真もこの旅行中に現地で撮ったものです)。

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こういう旅行は、一生のうちで数えるほどしかできない貴重な経験だったと思いますが、毎日延々と自走したことで西欧諸国に今まで以上に親しみが湧き、また行ってみたいという思いが強くなりました。特に、フランスを訪れたのは今回が初めてでしたが、フランス語は挨拶などわずかしか話せなかったにもかかわらず、どこへ行ってもフレンドリーに応対してくれる人ばかりで、食べ物も美味しかったので、好きな国の上位にいきなり躍り出ました。

その他の写真

来年も、好奇心と行動力を失わず、いろんなことに挑戦していくつもりです。今年お世話になった皆様、私の仕事を認めて下さった皆様、どうもありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

 
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2014年12月11日 [その他(雑感・私生活など)]

久々の更新になりますが、今日は政治的な話題です。

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(今年の3月11日に撮影した国会議事堂)


次の日曜日、衆議院の総選挙が行われますが、津田大介さん(有限会社ネオローグ)が運営されている「ポリタス」という政治問題に関する言論サイトの『総選挙2014』特集に、私の書いた原稿も掲載されました。

首相が「どの論点を避けているか」にも目を向けてみる(山崎雅弘)

将来、歴史的な転換点または里程標であったと評されるかもしれない、きわめて重要な国政選挙について、選挙前に影響力の大きな媒体で意見表明をする機会をいただけたのは、本当にありがたいことだと思い、自分がこれまで戦史や紛争史の研究で得た様々な現実認識や古今東西の先例を参考にしながら、今まで考えてきたこと、日々感じていることを書きました。

この選挙の結果次第では、日本のさまざまな政治状況が大きく変わることになるかもしれません。特に、歴史的な重要度で最も大きいと思われるのは、憲法を改正する方向に大きく踏み出す展開になる可能性です。現在の日本国憲法には、安全保障面を含め、修整すべき瑕疵がいろいろあるとは思いますが、与党の提示する改憲案は、既に多くの人が指摘されているように「憲法が政府を縛る」のではなく「政府が国民の生活や行動を規定する」形式になっています。

そんな、立憲政治の否定にも繋がる「憲法に似せた、政府による国民支配の法制度」への切り替えを、国民が是認するかどうかという問題も、実は今回の選挙で問われています。表向き、与党はそれを明確な形で「問うて」はいませんが、選挙に勝利すれば「わが党が掲げる諸政策への信任を得た」という形式が得られることになり、遠慮無く改憲への実務手続きを進めていくことになるでしょう。

私自身は、この40数年、この国に生まれ育って面白おかしく生きてこられたと考えていますが、それは瑕疵があれど戦後の憲法が、同時代の他国という「横軸」や日本史の過去との比較という「縦軸」で捉えた場合、相当に「優れていた」からだと理解しています。別の時代の日本や、別の国に生まれていたなら、私が現在感じているような人生への「満足感」や「充実感」が得られたどうか。

もし今回の選挙の結果、憲法改正の方向へと社会の様々な部分が「目に見える形では命令も強制もされていないのに」あたかも笛が吹かれたように同じ方向へと整然と動き出し、最終的に現在の憲法が別のものと入れ替わることになれば、今はまだ選挙権のない世代や、まだ生まれていない世代の日本人を、今を生きる日本人は、日本国憲法とは違う「体制」の日本へと導いたことになります。

激動の昭和を生き延びて国を復興と繁栄に導いた後に亡くなった多くの日本人、戦争やそれに付随する様々な理由で命を落とした多くの日本人も、今回の総選挙の行方を見守っていると思います。

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2014年7月30日 [その他(雑感・私生活など)]

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先週金曜日(7月25日)から昨日(29日)までの5日間、東京へ出張で行ってきました。今までは、過ごしやすい気候の4月前後と10月前後に行くことが多く、真夏の東京(および横浜)はかなり久しぶりの経験でした。特に金曜の夜は想像以上に蒸し暑くて、午後10時前に池袋駅からホテルへ帰る時には、出口を間違えて予定より長い距離を歩いたこともあって「ここは東南アジアか」と思うほど大汗をかき、Tシャツもパンツも汗だくになりました。上は、三菱一号館美術館の裏にある中庭。

今回もメインの用事は本やゲームの出版社さんとの仕事の打ち合わせで、初日から最終日まであちこちの会社にお邪魔して、現在進めている企画や今から始める企画などについての細かな確認作業を行いました。また、昼食や夕食の席では、ふだん地元ではする相手のいない「諸々の仕事周辺(仕事に関連する時事的・社会的問題も含む)に関する掘り下げた話」で盛り上がり、新たな視点や側面の発見がたくさんあって有益な時間でした。あと、以前から面識のある友人との再会に加えて、新たに面識を得た人とたくさんお会いできたのも嬉しい展開でした。

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日曜日(27日)には、横浜でYSGA(横浜シミュレーション・ゲーム協会)さんの例会にお邪魔して、以前から興味のあったボードゲーム『ア・ディスタント・プレイン(A Distant Plain)』(GMT社)を友人と一緒にプレイすることができました。テーマは、現代のアフガニスタンにおける事実上の内戦で、4人のプレイヤーがアフガニスタン政府(カルザイ政権と国軍、警察)、アメリカ主体の多国籍軍、ケシ栽培や通行税などで資金を稼ぎながら地方を支配する軍閥、そしてパキスタンの後押しを受けてアフガニスタンの支配権奪回を目指すタリバンの役割を演じ、それぞれ異なる「勝利条件」を目指しながら、ある時には他の陣営と敵対し、別の局面では他の陣営と協力する、という、非常によくできた「シミュレーション・ゲーム」です。ゲームのシステムは、以前の記事で紹介した『アンデスの深淵(Andean Abyss)』と共通する部分がいくつもあります(デザイナーも同じ)。

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今回は、私はタリバン陣営を担当し、南東部のパシュトゥン人地域を中心に拠点を拡大、首都カブールにも何度か攻勢をかけました。タリバンの敵は、まず多国籍軍、次にアフガン国軍と警察ですが、後者の国軍と警察は「浸透」によって人員の一部をタリバンに寝返らせることができるので、完全な「敵」というわけでもありません。ゲームを作ったデザイナーの一人は、米国CIAの対テロ担当部局にいる(または「いた」)人で、以前の記事で紹介した米国とイスラム過激派(アルカーイダ等)の地球規模での戦いを描いた2人用ボードゲーム『ラビリンス(Labyrinth)』(GMT社)の作者でもあります。それゆえ、米国サイドの「負の側面」(例えば、ホワイトハウスとハリバートンなどの軍需関連企業の癒着など)は、ゲームには含まれていませんが、現代のアフガニスタン紛争についての新たな視点や側面を示唆してくれる、ある意味では「教育的」と言えるボードゲームだと感じました。


上京時にはすっかり恒例となっている美術館巡りも、なかなかに充実したコースで楽しんできました。土曜日に、渋谷のBunkamuraで開催していた(現在は閉幕)『デュフィ展』を観て、月曜は国立新美術館の『オルセー美術館展 印象派の誕生』、火曜日は三菱一号館美術館で『ヴァロットン展』を鑑賞しました。4月のパリ滞在時には、時間がなくてオルセーへは行けなかったので、向こうから来てくれると知った時には嬉しくて「絶対行こう」と思っていました。有名なマネ作の笛吹童子の絵(等身大で想像より大きい作品だった)をはじめ、印象派を中心に名作・傑作が数多く展示されていることもあり、午前10時の開館直後からかなりの人出でしたが、たっぷり「二度見」(出口に差し掛かったところで入口付近に戻り、特に印象に残った作品をもう一度観て回る)して大満足でした(解説がわかりやすかったので図録も買いました)。

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デュフィ展
(画像は公式サイトより)

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オルセー美術館展 印象派の誕生
(画像は公式サイトより)

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ヴァロットン展
(画像は公式サイトより)

デュフィ展』と『ヴァロットン展』も、実はオルセー美術館(やパリ)と内容的に繋がりのある展示で、パリの風景やフランスの田舎の風景をさまざまな技法と色彩で描いた作品を観ていると、4月の旅行中に車を運転しながら観た景色が生々しく蘇ってくるような感じでした。印象派の絵画は、絵の具とキャンバスという静止画の技法を使った「動画の表現」ではないかと思っていますが(以前の記事でも書きましたが、ある距離まで離れて観れば、絵の中の光がゆらゆらと揺らいで見えます)、実際にフランス各地を旅行した後で個々の作品を観ると、絵の向こう側にあるフランスの文化や美意識をより深く味わえる気がします。


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それから、美術展とはちょっと違いますが、待ち合わせの都合で空いた時間にぶらぶら散歩のつもりで入った(30度オーバーでは都心部での屋外散歩は危険だと判断しました)京王百貨店の上で開催されていた「ドールハウス展」も面白かったです(現在は閉幕)。ドールハウスと聞くと、人形を飾るための小さな家という漠然としたイメージを持っていましたが、ここに展示されていたのは、いわゆる「ジオラマ」とも呼べるような精巧なミニチュアの情景で、日本や海外のお店や民家の室内をリアルに再現した仕上がりに目を奪われ、作品に引き込まれました。特に印象に残ったのは、京都の漬け物屋の店先を精密に再現した「ドールハウス」で、写真撮影禁止という規制のため「目に焼き付ける」しかないのが残念なほどの完成度でした。もし、同種の展示会がどこかで開催されていたなら、ミニチュアやジオラマ好きの人は、一度ご覧になることをお奨めします。


東京滞在中にお会いした、学研パブリッシングの新井邦弘さん・池内宏昭さん・星川武さん・坂田邦雄さん・寺澤郁さん・小林直樹さん・河村啓之さん・治田武士さん・沼田和人さん、ベストセラーズ『歴史人』編集部の高橋伸幸さん・森順子さん・真野裕之さん・花岡武彦さん・山崎智子さん・藤原智幸さん・濱下かな子さん・金井正人さん・岩瀬佳弘さん、潮書房光人社の藤井利郎さん・小野塚康弘さん、アークライトの福本皇祐さん・吉澤淳郎さん・飯島智秀さん・刈谷圭司さん、高文研の真鍋かおるさん、戦史研究家の廣田厚司さん、郵便学者の内藤陽介さん、ブログを何度かご紹介している永田町某所勤務のケン先生と同ブログのフォロワーの皆さん、横浜のYSGA例会で『ア・ディスタント・プレイン』を一緒にプレイしてくださったN村さん、堀場わたるさん、松谷健三さん、どうもありがとうございました。猛暑の5日間でしたが、会話やゲームプレイを通じて、エネルギーやモチベーション、アイデアなどをたっぷり充電できました。


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都電荒川線の車内。最終日の午後に東京駅から大塚駅へ移動する途中、少し時間に余裕があったので、王子駅で降りて飛鳥山の林道を少し散歩したあと、このかわいい電車に乗って大塚へ向かいました。飛鳥山はセミの鳴き声がすごかった。
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2014年3月15日 [その他(雑感・私生活など)]

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今週は月曜から水曜まで、二泊三日で東京出張に出かけてきました。今日はその話です。

昨年はいろいろあって一度も上京しないまま終わりましたが、執筆の仕事や主題研究などに関連する「深く掘り下げる話」ができる相手は、事実上東京に行かないといないので、今回もいろんな人と会食して様々な刺激を受けたり、新しい展開の道を示唆していただいたりしてきました。本当はもっと多くの人と会いたかったのですが、今月中に終わらせないといけない仕事がまだいくつも残っているので、水曜日に戻らねばならないのが本当に残念でした。

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出版関係では、学研さんや潮書房光人社さんの編集者さんと会食したり、現状進めている仕事の打ち合わせや今後の方向性の確認などを行いました。潮書房光人社さんからは、6月頃に一冊、文庫本を出版していただく予定です。本のタイトルは未定ですが、テーマは第二次世界大戦期の1943年7月に旧ソ連のクルスク周辺で繰り広げられた、いわゆる「クルスク大戦車戦」です。

クルスクに関連する書物は、日本でもいくつか出版されていますが、内容が既に古くなって「賞味期限」が過ぎていたり、内容がマニアックすぎて全体像を読み取りづらいものばかりであると思えたので、戦いに至る独ソ両軍の背景や戦略構想、ヒトラーの思考に影響を及ぼした政治的要素、両軍の参加部隊と戦車・航空機の解説、主な指揮官の横顔、そして最前線における実際の戦いの様相るまで、全体と細部の両方を手軽に見渡せるような内容の文庫本に仕上げようと思い、昨年末から取り組んできました。

原稿(400字詰原稿用紙換算で約600枚)は既に納品しており、現在は収録する地図(25点前後になる予定)と図版(戦車と航空機の側面イラスト)を制作しているところです。海外で2000年以降に出版された、クルスク戦に関する新しい文献も数多く参照して、戦史的に重要な意味を持つこの会戦についての新たな認識を、様々なレベルで読者の皆さんに提供できるのではないかと思います。関心のある方は、ぜひご期待ください。

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六本木ヒルズの屋上デッキから見た東京タワー。

また、会食の合間にはいつもと同様、美術館にも足を運んできました。今回観たのは、三菱一号館美術館の「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900」と、六本木の森アーツセンターギャラリーで開催している「ラファエル前派展」の二つです。私は同じ日の午前と午後に続けて観たのですが、この二つの展覧会は、実は作品の創作時期と作家が結構重なっていて(ウイリアム・モリスやバーン=ジョーンズ、ロセッティなどの作品は両方にある)、通しで観た後に全体を振り返ると、一方だけを観た場合よりも個々の作家に近づけるような気がしました。

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ザ・ビューティフル 英国の唯美主義1860-1900
(画像は公式サイトより)


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ラファエル前派展
(画像は公式サイトより)

「唯美主義」も「ラフェエル前派兄弟団」も、同時代には強い拒絶反応があったようですが、十九世紀のイギリスに生きた創造力あふれる「若い作家」たちが、当時の英国美術界を支配していた「良しとされる形式や慣習の踏襲」に反発し、「もっと自由に創作させてくれよ」「自分が魅力的だと思ったように描きたいんだよ」という素直な気持ちが画面にストレートに表れている作品が多いように感じました。「前衛(アバンギャルド)」と呼ぶには、あまりにも素直で礼儀正しい姿勢だったように思います。

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今回の展覧会二つで一番長く見入ってしまった作品が、右の「マリアナ」(ジョン・エヴァレット・ミレイ作)。同じミレイの有名な「オフィーリア」も隣にあって甲乙つけがたい存在感でしたが、私は「マリアナ」の方が好きです。出窓の外の木々、ステンドグラス、青いビロードの洋服、モデルの少し疲れたポーズ、椅子の赤、ろうそくの灯り、そして右下を走るネズミまで、ずっと観ていても全然飽きません。というか、家に欲しい(笑)。残念ながらポスターは無いので、今回はポストカードで我慢しました。左の「釈放令、1746年」もミレイの作品。彼の絵からは「そこにある自然への深い敬意」が感じられます。

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ウイリアム・モリスについては、今から5年前の2009年3月に東京都美術館の「生活と芸術──アーツ・アンド・クラフツ展」で壁紙などを観て気に入り、その時にミュージアムショップで買ったウサギ模様のTシャツは、今でもお気に入りです(上の写真)。職人気質の律儀そうな作家さんですが、詩人や政治活動家(社会主義者)という横顔もあり、興味の尽きない人物です。

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マッカーサーがGHQの本拠を置いていた第一生命ビル。

今月の残りは、前記したクルスク文庫本の地図と図版制作に加えて、『歴史群像』誌と『コマンドマガジン』誌の原稿執筆、そして六角堂出版からの電子書籍の刊行や『シックス・アングルズ』第16号「ベルリン陥落 1945」の準備作業などを行います。電子書籍については、今週から出版活動を再開しましたが、それについては次回の記事で書く予定です。

お忙しい中、東京で私との会食や面会に時間をとって下さった皆様、ありがとうございました。

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2014年2月5日 [その他(雑感・私生活など)]

久々の更新です(すいません)。昨日、大阪で展覧会とライブコンサートを鑑賞してきました。今日はその話題です。

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(画像は公式ホームページより)

展覧会の方は、中之島の国立国際美術館で開催中の『アンドレアス・グルスキー展』。グルスキーは、現代美術の世界では超有名な作家で、作品が尋常でない高値で取引されることで知られていますが、なかなかオリジナルを目にする機会がなく、以前からずっと「本物を観てみたい」と思っていました。

この人の作品は、一見すると普通の写真に見えますが、実は非常に手の込んだ手法で「創り出された」風景や光景です。ある対象を写真機で撮影すると、どうしてもレンズという「点」から放射状に感知した色と光だけが映り込むことになりますが、この人はそうしたカメラの弱点を克服したというか、逆手に取ったというか、対象を複数の「点」から撮影した写真をいくつもつなぎ合わせて、普通の写真では再現できないけれども、現実に我々が目にしているものに近い「風景」や「光景」を創り出すことに成功しています。

その意味で、彼の作品は「現実」とも「虚構」とも明言できない、何か宙に浮いたような存在ですが、現代美術の知識が全然ない人でも「作品そのものと向き合って素直に楽しめる」という意味では、多くの人に紹介したいと思う作家さんです。会場で展示されている作品の多くは、縦2メートル、横5メートルといった巨大な「写真」ですが、ひとつひとつの作品をじっくり時間をかけて観ると、「全体」と「細部」の両方をたっぷり楽しめます。

多くの展覧会と同様、この会場でも展示作品のリストを入り口でくれるのですが、私はそれを見ず、オーディオガイドも借りず(今まで一度も借りたことがありません)、大きな作品の前に立つと、まず作品全体を見渡せる位置まで後ずさりし、それが何を撮影したものなのかを、クイズのように考えました。すぐわかるものもあれば、全然わからないものもあります。充分考えたら、その作品(のみ)の題名を確かめ、作品に近寄って、細部をよく観察しました。何枚もの写真をつなげて作品にしているので、普通にカメラで撮って大きく引き延ばした写真とは全く比べ物にならないほど、細部までいろんなもの(人の顔や動き、川に浮かんだゴミなど)が映り込んでいます。

横5メートルの作品で、細部を丁寧に確かめようとすると、自分が歩いて移動しながら、端から端まで舐めるように目線を走らせなくてはなりません。そして、縦の寸法も大きいので、1回の横移動では足りず、視線の高さをずらしながら、画面全体をスキャン(走査)するかのように、何度も左右に往復することになりますが、これをやっていると、自分が動いているせいで、なぜか静止画なのに動画を見ているような錯覚に陥るのがおもしろいです。

例えば「F1ピットストップ IV」という作品は、マシンを取り巻くピットクルーの動きを端から端まで目で追った後、作品に写っている二階部分に移動し、パドッククラブ(高額のパスを買うことで豪華な食事つきでピットの上からレースを観られる特等席)にいる一人一人の表情やポーズを順番に観ていると、全体が「わさわさと動いている」ように感じられるのが不思議です。「ツールド・フランス I」は縦長の作品なので、スキャンの回数は増えますが、下から上へと道路に沿って自転車やサポートカー、沿道で応援する人々の姿を順に観ていくと、なぜか笑いがこみ上げてくるのを抑えられませんでした。

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展覧会の図録。この小さいサイズで普通の印刷だったら、価値も半減以下なので買わなかったと思いますが、これは高精細で細部まで再現できる特殊な印刷なので買いました。しかしハードカバーで上等な紙を使っているので重い。国際美術館での「アンドレアス・グルスキー展」は、5月11日まで開催される模様です。


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(画像は公式ホームページより)

コンサートは、須藤元気さん率いる『ワールド・オーダー』の大阪公演初日です。最近はテレビ番組やCMにもよく出演されているので、ご存知の方も多いかと思いますが、ピシッとしたスーツ姿で繰り出される彼ら独特のダンスパフォーマンスに、私もずいぶん前からハマっています。


最初に彼らの存在を知ったのは、この動画でした。「マシン・シヴィライゼーション(機械文明)」。YouTubeで公開されたのは、3.11から一週間後の2011年3月18日。つまり「あの出来事」の直前に撮影されたもの。


こちらはメキシコで撮影された「2012」の動画。マヤの予言で「人類が滅ぶ」といわれていた2012年は無事に過ぎましたが、人類が直面する問題はまだまだ山積です。最後のシーンのロケ地は、メキシコシティ南部にある「レオン・トロツキーの家」。メキシコに亡命したトロツキーが、スターリンの刺客に暗殺されるまで過ごした邸宅の庭です。私も現地に行ったことがありますが、たくさんの緑に囲まれて居心地のいい場所でした。


これも好きな作品の一つ。「パーマネント・レヴォリューション」。韓国ロケがメインですが、冒頭の日本国内でのシーンも画面を注意深く見ると、画面の端に「おや?」というマークが映っていたりして、ニヤリとさせられます。韓国のアシアナ航空とのコラボバージョンもあります。


最新作「ラスト・ダンス(最後の踊り)」の動画。冒頭、後ろにあるビルは東京電力本社で、経済産業省、テント村、財務省、最高裁判所と続いた後、汐留某所が出てきた時には唸りました。葉っぱの陰に、何かの看板が隠れています。

彼らのライブを観たのは今回が初めてでしたが、予想よりはるかに大きな満足感を味わえました。上の動画で繰り返し観て知っているパフォーマンスでも、目の前で観ると全然インパクトが違います。「ファインド・ザ・ライト」の躍動感ある「歩きポーズ」をはじめ、文字通り「目が釘付け」になるシーンが何度もありました。また、当然ながらライブならではのパートも随所に織り込まれ、各メンバーのダンスソロは圧巻でした。

曲順を含め、まったく先が読めない構成になっていて、2時間弱のライブはあっという間に終わってしまいました。まだ観ていない人のために、構成などを詳しく書くのは控えますが、帰りの電車の中ではiPodで彼らの曲を聴きながら「テーマ的にもいろいろ伝わってくるものを感じた」という余韻に浸りました。

ちなみに、大阪公演は昨日と今日の2日ですが、行こうかどうしようかと迷っている人がおられたら、行かれることを強くお薦めします。その後、2月14日に札幌、2月18日と19日に名古屋、2月25日に福岡という日程となっているようです。

ちなみに、米国人ゲームデザイナーで戦史研究家でもあるジャック・グリーン氏に、ワールド・オーダーのYouTubeの動画をいくつか(フェイスブックで)紹介してあげたら、結構気に入られた様子で「いつ彼らは米国公演をするんだ?」と訊かれました。YouTubeのコメント欄を見ても、いろんな国の人が「すごい!」と書き込んでいて、彼らの人気は世界にも浸透しています。


今月は、諸々の執筆の仕事に集中し、それが終わったらアマゾンKindleの電子書籍シリーズの刊行を再開するのと共に、シックス・アングルズ第16号『ベルリン陥落 1945』の制作に取りかかります。箱入りのゲーム(内容は後日改めて告知します)についても、印刷所から見積もりが届いたところで、もしかしたら出版はこちらが先になるかもしれません。
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