2007年8月4日 [激闘ノルマンディ]
シックス・アングルズ別冊第6号「激闘ノルマンディ(COBRA)」に関しては、本ブログでもたくさんのご意見をいただいていますが、メールで長文のご意見やご要望、ご批判を送って下さる方も何人かおられ、予想以上の反響に驚いています。私が考えていた以上に、SPI版(ないしTSR版)をプレイした経験のある方が多いようで、10回以上やりこんだという方からの「プレイ経験に基づく提言とコンポーネントの修正案」はとりわけ参考になりました。本ブログで公開している画像についても、メールでいろいろとご意見が寄せられており、それを参考にして町の色を薄いグレーに変更し、ボカージュの色も少し黄色を濃くしました。こんな風に「未来のカスタマー」と対話しながらグラフィックを修正できる我々は、先人たちに比べてなんと恵まれているんだろう、と時おり思います。地図や駒などのグラフィックは、いったん出してしまうと後で変更できないものですから…。
また、以前に予告しましたヴィットマンのおまけユニットと、米第3軍司令部ユニットの「パットンの顔写真入りバージョン」も出来ましたので、場つなぎに公開します。
来週末、石田さんと新しいマップを使ってルール検証プレイをする予定ですが、マップの余白に入れるチャートやトラック類もほぼ固まりました。「バルジの戦い」と同様、研究しがいのある正統派の西部戦線作戦級ゲームです。ぜひご期待ください。
2007-08-04 00:38
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コメント(4)
日本版「コブラ」の発売を心待ちにしています。PGGシステムの一員として登場した本ゲームですが、即断即決の能力を要求されるPGGとは対照的に、「コブラ」では何ターンも先を見越した戦略眼が必要とされるので、私はどちらかと言えばPGGより「コブラ」が気に入っています。
by 一西部戦線愛好家 (2007-08-07 12:01)
一西部戦線愛好家さま: コメントありがとうございます。ご指摘のとおり、「激闘ノルマンディ(COBRA)」は機動戦ゲームとして名高い「グデーリアン装甲集団(PGG)」と同システムを使用していますが、ゲームのエッセンスは全く違うというのがおもしろいところです。
おそらく、企画段階では「えぇ? ジリジリと戦線が動くノルマンディのボカージュ戦を、PGGのシステムで再現できるの?」という懐疑論もあったことでしょう。しかし、後半のパットン第3軍による鮮やかな突破が地図上で展開されるところまでプレイすれば、なるほどPGGシステムを使った理由はこの辺にあったのかと納得できます。そんなダイナミックな戦況の変転が、「激闘ノルマンディ(COBRA)」ならではの特徴ではないかと思います。
by Mas-Yamazaki (2007-08-08 20:31)
こんにちは。衛星のヒストリーチャンネルで放送していた「ロスト・エビデンス ノルマンディからの脱出」を見て、コブラを無性にプレイしたくなりました。SPI版は持っていませんが、わりと簡単な作戦級とのことで、発売を心待ちにしています。それと、テーマ的に、ノルマンディ橋頭堡の戦いを扱ったゲームってほかにあるんでしょうか?
by 教授野々村 (2007-08-12 23:04)
教授野々村さま: コメントありがとうございます。ヒストリー・チャンネルの番組については、8月13日の記事で詳しく書きましたが、「ノルマンディからの脱出」の回は興味深い内容でしたね。ボカージュという地形が、農地を仕切る生垣だということは本で読んで理解していたつもりでしたが、高さや厚みが2メートル近くもあるという事実は、ビジュアルで見せられるとより強い印象が得られました。また、登場した戦史研究家の1人が「ノルマンディ橋頭堡から内陸部への突破は、ノルマンディ海岸への上陸と同じくらい重要な作戦だったが、今では上陸作戦ばかりが注目され、内陸部への突破は忘れ去られている」と語っていたのも印象的でした。
ちなみに、ノルマンディ橋頭堡から内陸部への突破作戦については、いくつかゲームが出ていると思いますが、アバロン・ヒル社の「ブレイクアウト・ノルマンディ」は、アルンヘム強襲と同様のエリアシステムでノルマンディ戦役を扱った傑作と言われています。また、歩兵部隊と支援部隊(工兵、戦車など)の役割を明確に区分するシステムを持つ、ウエストエンド社の作戦戦術級ゲーム「サン・ロー」も、米軍とドイツ軍のノルマンディ周辺での攻防をリアルに再現していると評価されているようです。
by Mas-Yamazaki (2007-08-13 22:35)