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2006年12月30日 [戦略級 日露戦争]

今から102年前の今日、寒風吹きすさぶ旅順要塞では第1師団の松樹山
攻略戦がまだ続いていたわけですが、今まで観よう観ようと思いつつ、
見る機会のなかった映画「二百三高地」を、昨日ようやく鑑賞しました。

昭和後期を代表する名優が大勢出演したこの作品は、旅順攻略で多大な
人的損害を出した乃木第3軍の単調な突撃戦術を批判的に描いています。
確かに、劇中の乃木自身が認めているように、彼は軍事的才能という面で
は「軍司令官」の器でなかったことはある程度事実でしょうが、しかし弾薬
不足や「海上封鎖に伴う艦艇の損傷」やバルチック艦隊の回航などは、
彼一人の責任ではないはずです。それを考えれば、最近の研究書で述べ
られているように、乃木をことさら無能扱いする従来の史観は、逆に日本軍
が体質的に内包する組織的な問題点から目を逸らす役割を果たしていた
のだろうと改めて思いました。旅順陥落の日付には間に合いませんでした
が、「戦略級 日露戦争」の製作もいよいよ大詰めです。どうぞお楽しみに。


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