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2009年1月31日 [ツィタデレ: クルスクの決戦]

昨日は所用で大阪市内に出かけ、夕方に石田さんと合流して軽く一杯ひっかけ、夜はさらに中黒さん、いちねんせいさんを交えて、お気に入りの焼き鳥屋「鳥勘」で飲み会でした。中黒様、淺田様: 入稿直後でお疲れのところ、お付き合いいただき、ありがとうございました。

例によっていろいろと興味深い話題で盛り上がりましたが、コマンド誌次号に掲載される鹿内さんの記事との関連で、ゲームの勝利条件と戦略・作戦の相互関係についての話が特に印象に残りました。私も最近は、ゲームやバリアントをデザインする時には「両プレイヤーにどのような課題を与えるか」という視点をまず設定して、それからルールやコンポーネントの全てが、遠近法の「消失点」のように、その一点へと収斂していくようなイメージで作業を進めるよう心掛けていますが、そういった視点設定を徹底することの重要さを深いところで理解できた(と自分では思っている)のは、つい最近のことで、改めて己の不明を痛感しているところです。

私がデザインした最初のゲームがタクテクス誌に掲載されたのは、今からちょうど20年前なので、経歴の長さだけで言えば「デザイン歴20年」などという大層な表現になってしまいますが、未だに他のデザイナーや評者の方々から学ぶ点が多々あり、ゲームデザインという仕事の奥の深さを考えさせられます(単に能力で劣っているだけかもしれませんが)。昨年から数日前まで、原稿の執筆をしながら、いくつか新作のアイデアも頭の中で浮かんできたので、個々のゲームにおける「両プレイヤーの課題」を突き詰めて確認しながら、少しずつ形にしていこうと思います。

まずは、第13号「ツィタデレ: クルスクの決戦」のバリアント・シナリオ(両軍の増援登場スケジュールを固定せず、ドイツ軍がソ連軍の増援登場タイミングを知らないでプレイする方式)からですが、旧版(今回出版するのは、3W版の復刻プラス上記のバリアント・シナリオと追加選択ルールという仕様で、国際通信社版とはルールや登場ユニットがだいぶ異なります)の欠点(第12号の記事で書きましたように、意図した方向性ではあるのですが)であった「展開が史実と同じパターンにしかならない」「従って繰り返しプレイする意義が感じられない」という要素を克服して、プレイヤーがプレイを通じて挑戦してみようと思える「課題」を盛り込んだ形のバリアント・シナリオに仕上げるのが目標です。いつものように、製作経過はこのブログでご報告しますので、興味のある方はぜひご期待ください。

パン.JPG


大阪に出ると必ずお土産に買って帰る、なんばの某ドイツパン屋のブロッチェン(ごまとチーズ)。昔は違う店名でした(お店そのものは私が小さい頃からありました)が、石田さんのお父さんはなんと同店のパン職人だったとのこと。軽くトーストして食べると、小麦粉とごま/チーズの香ばしさが絶品です。ドイツ生活が長かった妻もお気に入り。
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