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2009年8月26日 [その他(ウォーゲーム関係)]

ロンメルさんの文庫本執筆もいよいよ大詰めですが、それでもまだ少しかかりそうです。ということで、ブログの更新も間が開いてしまいましたが、a-gameに注文していたWaW誌「ギリシャ(での)悲劇」とコマンド誌第88号「アリューシャン・キャンペーン」が今日の昼前に届いたので、今日はこのネタで少し書くことにします。

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ギリシャ(での)悲劇」は、1940年秋に実施された、イタリア軍のギリシャ侵攻がテーマで、時期的にはコマンド誌第18号の付録となった「バルカン電撃侵攻戦」の前に当たります。『歴史群像』誌第96号の記事「イタリア軍の北アフリカ戦線」でも、この前後の流れを含めて背景を少し書きましたが、この戦いは(開始のタイミングも含めて)ムッソリーニの重大な失敗の一つと見なされており、結果的にドイツ軍が北アフリカへの派兵を余儀なくされる遠因ともなりました(戦争を通じて、バルカン情勢と北アフリカの戦いはいろいろな面でリンクしていました)。ゲームの内容はまだよく見ていませんが(とりあえず来月以降です)、とりあえず、この戦いを正面からゲーム化したことに敬意を表して、ひとつ購入しました。

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コマンド誌の最新号は、「アリューシャン・キャンペーン」がメインですが、前に編集部で見せてもらったオリジナル版と比べると、コンポーネントが見違えるように立派になりました。横長繋ぎのマップは、一般的にプレイ中のちょっとした衝撃で動きやすいという欠点がありますが、このゲームでは完全一体型のマップがファミリー・ゲームでよくあるタイプの厚紙(ハードマップ)になっていて、その欠点を完全に克服しているようです。

本誌巻頭のYSGAさんのリプレイ記事と、田村さんのアメリカ訪問記を読んで、今からちょうど13年前にアラスカを旅行した時のことをいろいろ思い出しました。アンカレッジとフェアバンクスに滞在し、後者ではオーロラを見たり鹿肉を喰ったりしましたが、帰国する数日前にアンカレッジの連邦政府ビルに出向き、「第二次大戦のアリューシャン方面での戦いを調べているんですが、アッツ島の詳しい地図などありますでしょうか?」と質問したところ、建物の奥にある資料保管用のキャビネットの前まで連れていってくれ(アポなしでいきなり来た外国人なのに!)、親切そうなおじさんが、測量調査に基づく地形図を快くコピーしてくれました。

外国人と見るといきなりテロリスト容疑者扱いされてしまう現在の米国の状況を考えると、あの頃はいい時代だったなぁ、アメリカの人はみんなフレンドリーで親切だったなぁ、と感慨に耽ってしまいますが、アラスカで見た太陽の光はなんとなく黄色がかっていて、冷たい風に吹かれながら屏風のように立つ雪を被った山脈を眺めて、世界地図の端っこに近いところまで来たという印象を味わったことを覚えています。たぶん、アッツ島やキスカ島に上陸した日本軍の兵士たちも、日本とは全然違う気候や自然の景色に戸惑いながら、日々を過ごしていたのだろうと想像します。

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おや、これはなつかしい(笑)。

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今回a-gameに注文したのは、このかわいいヤツが目当てだったりする。

ところで、前記した連結ハードマップもそうですが、このところ国際通信社さんの出版物には「攻め」の姿勢が感じられて、なかなか興味深いです。先日中黒さんにいただいた「日本機動部隊」も、箱入りのパッケージやフルカラーのルールブックなど、今までの常識にとらわれずに、よりユーザーが満足できる製品に仕上げようという配慮と工夫が隅々まで行き届いているようで、感銘を受けました。

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ゲームのグラフィックは、基本的には「好み」の問題ではありますが、第88号の付録も「日本機動部隊」も、私が考えるところの「美観とプレイヤーへの配慮の両立」という面での理想に近いもので、非常に完成度が高いと思いました(偉そうな物言いですいません)。次の「ノー・リトリート」では、オリジナル版にあった丸い抜き型のマーカーも含まれるそうで(以前中黒さんに会った時には「丸い駒はコストがかかるのでやらない」と言われていたはずですが、英断ですね)、今後も同社の「攻め」の姿勢には注目していきたいと思います。

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同じようなことを何度か書いていますが、他の人が手掛けた良い仕事を見せられると、やはり同業者としてポジティブな刺激を受ける部分が多々あります。ロンメルさんの文庫本を仕上げたら、私も作りかけのデザインにいろいろ手をつけようと思います。まずは、「ベアズ・クロウ」と「戦国武勇伝」ですね。

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話は変わりますが、この本も今日届きました。まだきちんと読んでいませんが、巻頭と巻末の片岡さんの記事が興味深そうです。私の記事も二本(イギリスのインド洋戦略とオーストラリアの第二次大戦)収録されています。
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