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2010年6月22日 [その他(ウォーゲーム関係)]

前回の記事に対して、いろいろな方から、大変興味深いコメントをいただきました。今日は、最近観た映画の話を書こうと思っていたのですが、予定を変更して、少しこの話題で掘り下げてみたいと思います。

まず、同窓会ゲーマーのつぶやきさんのコメントについて。私もシックス・アングルズというゲーム出版物を刊行している「メーカー」の一員なので、耳の痛い部分も多々あるご意見ではありますが、非常に貴重な問題提起だと思いました。とりわけ「メーカーの利益」と「一般ゲーマーの利益」の違いについての考察は、今まであまり注目されていなかった論点ではありますが、このホビーと「ゲーム業界」のあるべき姿を考える上で、避けては通れない問題だと思います。

新作ゲームを買わないゲーマーが、メーカーからどのように扱われるかについてですが、私は「全然意味の無い存在」とは考えていません。シミュレーション・ゲームというホビーに、愛情を注いでおられる方がそこに存在することは、メーカーと関わりのない形で、ゲームが「プレイされる環境」を自発的に維持されているということでもありますから、それだけで「ゲーム業界」にとってはプラスの要素だと思われるからです。

たとえ直接的な利益には結びつかなくても、シミュレーション・ゲームというホビーの魅力を、既に理解している方というのは、言い方は変かもしれませんが、有事の際には独立した環境でゲリラ作戦を展開できる、基礎的な訓練を済ませた「予備役兵」的な存在である気がします。そういった方がおられる限り、シミュレーション・ゲームを出版する「メーカー」が再び滅びても、「ホビー」自体は前回と同様に生き延びられるだろうという気がします。

また、シックス・アングルズ製品を制作するに当たっては、買われた方に繰り返しプレイしていただくことを念頭に置いて、グラフィックやチャート類の整理、ルールブックの構成などを検証していますので、もし過去に買われたゲームの中に、シックス・アングルズ製品が含まれているとしたら、それは発行人として大変嬉しいことです。

コメントで指摘されていますように、ゲームを1個制作するには、膨大な時間と努力を要するもので、それゆえに価格も他の紙製出版物に較べると割高となってしまっています。そういった、いわば「努力の結晶」とも言うべきゲームの価値を徹底的に探求すべく、すり切れるほどに繰り返してプレイされるという、同窓会ゲーマーのつぶやきさんの姿勢は、ある意味においては「ゲーマーの鑑」と呼ぶべきなのかもしれません。

ゴドーさんがコメントで指摘されていますように「コレクションが増える毎に、1コあたりのプレイ時間が減るのは事実」だと、私も思います。これは、ある意味で宿命的とも言える問題なので、どのように解決すればよいのか、私にはまだ答えが見えない状況ですが、幸いにも最近はネットのブログなどでさまざまなゲームのプレイ報告が公開されているので、それで読んで刺激された読者が、押し入れに眠っていたゲームを引っ張り出して、プレイしてみようという気になる可能性はあるかもしれません(そういえば、昔『シミュレイター』誌でそんな特集記事がありましたね)。

もう一つ、現在のゲーマーの姿(考え方、振る舞いなど)が、このホビーについて予備知識のない第三者の目にどう映っているかという視点も、今までの議論では完全に抜け落ちていたかと思います。その視点を抜きにして、内輪にいる人間の視点(あるいは固定観念)だけで「業界の活性化」などと意気込んでも、空回りになる可能性は高いと言わざるを得ないでしょう。

ただ、現実問題として、「メーカーの利益」と「一般ゲーマーの利益」は、必ずしも対立するものではない、という風にも考えています。実際、私自身も「メーカー(発行人)」と「ゲーマー」という、二つの立場が重なり合う位置に立っていると理解していますし、一般ゲーマーの利益を損なう形で、メーカーとしての利益を得ようと思ったことは一度もありません。

この辺りの兼ね合いは、正解がない難問ですし、今後の課題とさせていただこうと思いますが、今回このような形でご意見をいただけたことだけでも、私にとっては「大変価値のある存在」であられると申し上げたいです。今後も、お気づきの点やご意見などありましたら、お聞かせいただければ幸いです。

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続いて、管理職さんのコメントについて。「初心者勧誘に無関心だと『この業界のことを考えないエゴイスト』みたいな目で見られるのはおかしい」とのご意見には、私も同意見です。また「一般ユーザーが奉仕のように業界(メーカー)の面倒を見ないといけないなんていう甘えた風潮は、他の業界には思い当たりません」とのご指摘も、当事者として恥ずかしい気持ちは多少ありますが、的を射ていると思います。

多少の語弊を承知で、敢えて書きますと、この世界ではブーム終焉後に大手メーカーが全面撤退して、国内のメーカーがひとつも無くなったという、いわゆる「冬の時代」を経験した辛い記憶から、やがて春を迎えた頃には一般ユーザーが(新たに出てきた)メーカーに対して過剰とも言えるほど「優しく」なり、いつしか「お布施買い」と呼ばれる、自分の利益よりもメーカーの利益を優先するかのような購買行動をとるゲーマーの姿も、決して珍しくはないという空気が広がってきたようです。

正直、シックス・アングルズ製品も、そういった有志のゲーマーによる「お布施買い」に支えられて、今日まで存続できたという一面があることは、否定できないだろうと思いますし、その点は購買者の皆様に深く感謝しないといけないことだと理解しています。しかし、どんな業界でもそうですが、外部要因によって過保護にされると、企業(メーカー)はどんどんひ弱になり、競争力を失い、最後には「ガラパゴス化」と称されるような、閉じた境遇の中でしか生きられない存在となってしまうことも、悲しいことながら事実である気がします。

当たり前の話ですが、シミュレーション・ゲームの面白さをまだ知らない「入門者」に対して、この業界を支えるために「お布施買い」を強要することなどできませんし、そんな「風習」が存在することを知ったら、せっかく興味を持った人もすぐに離れていく可能性が高いと思われます。紙製シミュレーション・ゲームを楽しむ人の数を増やそうと思うなら、他のホビーとの間で競合して勝てるような「競争力」を身につける必要がありますが、現状ではなかなか、そういった外部世界にアピールできるような「頑強な体力」は、持ち得ていないように見えます。

「一般ユーザーは、業界(メーカー)の利益なんて一旦度外視して、自分が購買した商品の満足度だけで、率直に意見を言う権利があります」というご意見も、まったくおっしゃる通りだと思います。今後も、シックス・アングルズ製品やその出版活動について、お気づきの点や疑問がありましたら、遠慮なくご指摘いただければと思います。

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次は、残り火さんのコメントについて。ブーム末期と現在の状況に、類似点が多々あるとのご指摘は、正直「戦慄」を覚えるほどリアリティがありました(笑)。「ブーム末期の頃にも『シミュレーション・ゲーム入門』という、入門者ターゲットの製品は何個も出てましたが、焼け石に水でした」というのは、確かにそうですね。あの頃も、各社とも必死でゲーマー離れを食い止めようと努力していたようです(『タクテクス』誌に、今で言う「萌えキャラ」の可愛い女の子が登場したり)が、結局は全て徒労に終わりました。あの時、各メーカーは何をやればよかったのかという視点の「歴史研究」は、残念ながら、あまり話題に上ることもないようです。

シミュレーション派対ゲーム派、歴史派対データ派、という「不毛な論争」もなつかしい。と言いたいところですが、実は少し前に、これと似た「論調」をある場所で見かけて、ちょっと失望したところでした。敢えてリンクは貼らずにおきますが、私の尊敬するある方が、次のような意見を、とある場所に書かれていました。

「ゲームは勝つために行うもの。コミュニケーションツールだなどと甘いことを言う人が居るがそれは間違っている」

私はこう思う、とか、私はこういう姿勢でシミュレーション・ゲームというホビーを楽しんでいる、という意見は、どんどん提示すべきだと思うのですが、自分と違う意見や姿勢は「間違っている」と全否定するのは、何かを破壊することはあっても、まったく何も生み出さない「不毛な行動」ではないかと、私は考えています。違う意見、違う姿勢の相手と共存しながら、会話などを通じて、自分が今まで知っていたのとは異なる物の見方や価値観を知り、相手のことをより深く理解しつつ、自分も成長する、という関係性は、違う意見、違う姿勢の相手を「間違っている」と全否定する発想とは対極に位置するものです。

石田さんともよく話すことですが、私がシミュレーション・ゲームというホビーをまだ続けている理由は1つではなく、複数あり、そのうちの1つは、歴史とも軍事とも直接関係しない「友人とのコミュニケーションを楽しむ」ことにあります。貴重な休日を1日費やして、気心の知れた友人とゲームをプレイし、地図上の展開に一喜一憂しながら、途中の会話を楽しむ。両プレイヤーが、全力で合理的な判断を行って「勝利条件」を目指すことが、そのゲームの「価値」を最大限に引き出す仕組みになっている「がゆえに」、そういう意味での「勝利を目指す」努力はしますが、最後に勝利得点を計算してどちらの勝利になったかよりも、その1日を「たっぷり楽しめたかどうか」、充実した休日だったかどうかで、ゲームをプレイした「結果」を判断しています。

おそらく、多くのゲーマーも、ただ1つの理由でシミュレーション・ゲームというホビーを愛しているわけではなく、戦史や軍事への興味や、自分が知力を振り絞って最善策を考え、それを実行するという「チャレンジ」の要素、そして対戦相手との頭脳戦を繰り広げる「勝負事」の要素など、さまざまな魅力を複合的に味わっておられるのではないかと想像します。ただ一つの、自分の考えだけを絶対視し、それ以外の可能性を全否定するという発想は、かつての「不毛な論争」への回帰にもつながりかねないと思いますし、そういった発想には明確に、反対する姿勢を示したいと考えます(私が反対するのは「自分の考えや見方だけが正しい」という、共存を否定する発想だけです)。

ビジネス的観点からの「日本シミュレーション・ゲーム・ブームの興亡」は、私もぜひ読みたいですが、書ける人を探すのは難しいでしょうね。日本では昔から、関係者がみんな鬼籍に入った後でないと、本当のことは誰もわからない、という事例が多いですから(笑)。

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最後に、出戻り2008さんのコメントについて。つい最近、ダニガンの『ウォーゲーム・ハンドブック』(ホビージャパン)を読み返しましたが、ダニガンはこの本で、コンピュータを導入したシミュレーション・ゲームの可能性について、こう書かれていました。

わたしは軍隊の各組織からウォーゲーム利用の演習について質問を受けるたびに、コンピュータを使うことを勧めている。すべてを手作業で行うウォーゲームでは、かなりの労力が──ゲームを専門にやる必要のない非ゲーマーには我慢できないほどの労力が要求されるのだ」(P.120)

コンピュータという道具が一部マニアの高価な玩具ではなくなり、各種データを画像込みで扱える携帯端末まで一般化した今となっては、「ゲームを専門にやる必要のない非ゲーマーには我慢できないほどの労力が要求される」紙製のシミュレーション・ゲームに対する一般人の認識は、我々がこれを始めた頃とは全く異なっているだろうと想像します。前にも書きましたが、もし私が今中学生だったなら、この紙製シミュレーション・ゲームというホビーに足を踏み入れていた可能性は、きわめて低いと思います。

それでは、今このホビーを続けている我々が、なぜ「ゲームを専門にやる必要のない非ゲーマーには我慢できないほどの労力」を、我慢できているかと考えれば、その途方もない努力の果てにある、紙製シミュレーション・ゲームでしか味わえない「何か」の価値を知っているからだと思います。

「この岩石だらけで足場の悪い藪を、虫に刺されながら10キロほど歩いていったら、この世の物とは思えないほどの素晴らしい絶景を堪能できる場所がある」という場合、過去にそこへ行った経験のある人なら「もう一度見たい」と足を踏み入れるかもしれませんが、行ったことのない人なら「そんな大変な思いをするくらいだったら、最近できた、車で行ける展望台で我慢するよ、あそこでも結構きれいな景色は味わえるから」と思うでしょう。いくら必死に「絶景だよ、素晴らしいよ」と説得しても、テレビや雑誌などで紹介された有名な観光スポットでもなければ、悪路を往復20キロ歩こうと考える人はまずいないと考えるのが自然です。

でも、こういう現状というのは、別に悲観する必要もないと、私は思います。今の若者が、今の時代に合ったホビーで、我々が過去に味わったのと同じような興奮を楽しんでいるのなら、それを肯定して受け入れるしかないでしょう。あの時代(1980年代)に生きた我々は、あの時代に生まれた紙製シミュレーション・ゲームというホビーを深く楽しみ、その魅力や価値を時間をかけて少しずつ知ったわけですが、物事の変化のスピードがあの時代とは比べものにならないほど速い現代に、あれと同じことをやれるかと聞かれたら、私は「たぶん無理」と答えると思います。

じゃあ、自分に何ができるかと言えば、紙製シミュレーション・ゲームでしか味わえない「何か」の正体を探求し、たとえ完全な解明は不可能だとしても、少しでも本質に迫る努力を続けることだと思います。こうした価値観に、共感して下さる方がおられるというのは、大変心強いことですし、今後も「お互いに」ゲームの価値をより深く味わっていけたら、と思います。

さまざまなご意見、ありがとうございました。私にとっても、今回取り上げた問題を考えるよい機会となりました。今後とも、よろしくお願いいたします。
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hideyan

山崎様
いつも楽しみにブログを拝見しております。
丁寧な受け答えにはいつも感服しております。

今回は様々な反応がありましたね。

「自分と違う意見や ~ 私も、他人を否定する意見というのは反対です。」

このご意見、ごもっともだと思います。

この世界に戻ってこれたとき、いろいろゲーム関連のブログをむさぼり読みました。
ただ、一部、「他人を批判すること=業界を正すこと」、のような論調のものもあり、少し首をかしげたくなるようなものもありました。

その中で、貴殿の意思の表現の仕方は丁寧かつ、鋭さがあり、さわやかさを感じながら拝見しております。

自分の意見をもつこと、表明することは良いことだと思います。しかし、それを他人に同じように求めるというのは、私も間違いではないかと思います。(それこそ争いにつながることではないでしょうか。)

このシュミレーションゲームというのは、対戦相手あってこそ真価を発揮するもの(私は今ソロプレイばかりではありますが)だと感じるんですよね。

対戦前の作戦研究にはじまり、対戦、対戦後の反省会といった多くの楽しみがあるのですが、これらも「対戦相手」という鏡があってこそ成り立つのではないかと思うのです。

この変化に富んだ人との対戦のおもしろさこそが、この存続がいわれているシミレーションゲームの肝の部分、本来の面白さだと思います。

もちろん勝つために知恵をしぼりますが、時には確率が低くてもいろんな作成を試すことだってゲームだからこそ楽しめることだと思います。
次につながる負けもあるんではないでしょうか。
(というか私は弱いんで、そうでもいわないと次ができない)

S氏は、実際に戦争を体験されておられ、以前に雑誌で神風特攻にその思いをぶつけておられましたし、おそらく常に真剣なのでしょうけども。
(ちょっとした表現の違いなのかもしれませんが)

しかし、私もゲームを購入してはルールブックだけ読んで、対戦もしないまま、次のゲームを買ってしまい、お金もないのにコレクターになりかけております。
ただ、それでも良い文献を読んだつもりで結構楽しんでいます。(もちろんプレイするつもりで買ってるんですが。)
正直、小遣いもすくないんで、厳選して選んでますよ。
その買うまでがまた楽しんですよね。

そういえば、大東亜戦争の作成表明の際の反響もすごかったですね。

私は、山崎氏だからこそ、このテーマはうまく表現できるのではないかと期待しております。
このテーマは本当に難しく、ウォーゲームが根本的にこの世でメジャーになりきれない本質部分が感じられます。

ウェストウォール、そして大東亜戦争(その前に戦国武勇伝?)、いずれも楽しみにしています。(できれば、コマ数は少なくしてほしいなあ。)
by hideyan (2010-06-23 00:26) 

酒匂k

とても読み応えのあるエントリ内容でした。最後のほうに書かれていた現代の若者の話が特にうなずかされました。

入門用ゲームを出すことの意義は、もちろん否定しません。ほんとうの意味で楽しみを共有できるゲーマーの数は、多いほうが、少ないよりは望ましいから。

とは言っても、このままではシミュレーションゲーム業界が廃れてしまう、だから急いで入門者を増やさねば!  なんていうのが動機だったら、それは現役ゲーマー、もしくは現存ゲームメーカーの、身勝手な都合の押し付けに他ならない。大学の所属サークルがつぶれそうだからと、入学間もない新入生をダマして引き込むようなやり方は、今の時代もう通用しないだろう。

ほんとうの意味で楽しみを共有できるゲーマーを増やすために、自分に何ができるのか、じっくり考えたいです。田村氏がXODに書いてらした「シミュレーションゲームソムリエ」的なポータルサイトをつくってみんなでケアする、というのもありでしょうかね。
by 酒匂k (2010-06-24 19:31) 

経営コンサル

入門向け商品って、リアルな入門者を対象としたスターター商品じゃなく、実は入門者を増やしたいと思ってるベテランをターゲットにしたニッチ商品のことだと思ってました。それだったら、マーケットもすでに成熟してるし、カスタマーの考えも手に取るようにわかるし、商売の着眼点としては悪くないかな、と。しかもダイエット商品と同じで、効果が無ければ無いほどビジネスモデルは長続きして儲かります(笑)。
by 経営コンサル (2010-06-26 01:18) 

Mas-Yamazaki

hideyanさま: コメントありがとうございます。何を隠そう、私も買ったゲームをプレイして咀嚼・消化するペースよりも買うペースの方が早い「コレクター症候群」の患者なのですが、現在はささやかながら、症状の改善に向けた努力を試みています(笑)。もっとも、コレクションというのは「ただ集めること」ではなく「集めたものを比較検討してそこから情報や刺激を得る」という楽しみ方もあるわけで、要はそこかに自分が何を得るか、それをいかに有意義に使うかだと思います。

『大東亜戦争』については、今もシステムのアイデアを思いつくごとにノートに書き留めていますが、少なくとも一般ユーザーの多くが私のことを「あの戦争について何も知らないくせに」と見なしている間は、商品として出すわけにはいかないだろうと思います。このテーマについて自分なりに納得し、個々のルールシステムについて堂々と根拠を説明できるようになるまで徹底的に勉強して、著述業の方でも何かしらの実績を残した上でなら、私の「見立て」や「解釈」にも、多少は耳を傾けていただけるのではないか、と考えています。

ということで、焦らずに地道に、作業を進めていく所存ですので、気長に見守っていただければ幸いです。よろしくお願いします。
by Mas-Yamazaki (2010-06-27 00:01) 

Mas-Yamazaki

酒匂kさま: コメントありがとうございます。入門者勧誘の動機については、私も「現役ゲーマー、現存ゲームメーカーの、身勝手な都合の押し付け」にならないようにしないといけないだろうと思います。本当に、相手が喜ぶような形でこのホビーに入ってくれるのなら大歓迎ですが、接待ゴルフや接待マージャンのような形で、既存ゲーマーの誘いを断れずに「付き合わされる」というのは(たぶん無いとは思いますが)相手の人がかわいそうですから。

田村さんのソムリエと観客の話は、私も示唆に富んだご意見だと思いました。具体的な形にするのは容易ではないですが、私も考え続けたいと思います。
by Mas-Yamazaki (2010-06-27 00:08) 

Mas-Yamazaki

経営コンサルさま: コメントありがとうございます。なかなかドライでブラックな切り口だと思います(笑)が、過去の事例を冷徹に振り返れば、あながち否定もできないというのが正直なところですね。

石田さんと過去に何度かこういう話題で話をした時、知り合いにベテランゲーマーのいない、孤立した初見のビギナーに今の時代に買ってもらおうと思ったら、全部紙製のコンポーネントでは、たぶん500円くらいの価格設定にしないと無理だろうという結論に達しました。最初の入り口は安くして、とりあえず食いついてもらう、というデアゴスティーニ方式ですね。
by Mas-Yamazaki (2010-06-27 00:15) 

田村@ソウル特別市

取材やら原稿書きやらでなかなかまとまったコメントをする時間が無く、かなり出遅れてしまいましたが、少し落ち着いてきたので、ちょっと。
私が現在、自腹を切ってアジア各地を回っているのは、日本のSG界のガラパゴス化を打破するため、というのが、目的の一つだったりします。
このデフレの御時世に国産ゲームの価格が高止まりしてきたのは、メーカーが国内市場だけを相手にしてきたから、と、私は思っています。
これから人が減ってゆく国内だけを見ていては、日本のSG界を存続させるためにどんな策を立てたところで、焼け石に水です。
身も蓋も無い言い方ですが、世の中大抵の問題は、数の論理で解決する、と、私は思っています。国内市場だけを見ていては、数がさばけないから、高いゲームを次々と出さざるを得ない。何度もプレイされるようなゲームをじっくり時間をかけて作るには、広く販路を全世界に求めるしかない、ということです。
これから人が減ってゆく日本のSG界を存続させるためには、まず、海外、特にアジアのゲーマーに日本の情報を発信し、日本のゲームに関心を持つアジアのゲーマーを増やし、最終的に、高品質で低価格のゲームを「日本でデザインし、アジアで作り、全世界で売る」という、ユニクロのようなビジネスモデルを確立するしかない、と思っています。
「ガラパゴス化する日本」で言うところの出島に俺がなってやる!という思いで、今もこうして日本を飛び出し、アジア各地のゲーマーとの接触を図っています。
by 田村@ソウル特別市 (2010-06-27 22:48) 

田村@ソウル特別市

コメント追加。
5月に台湾のCool.conへ取材に行った時、「パウルス第6軍」を持って行ったのですが、台湾のゲーマーも「スターリングラード・ポケット」を知っていて、「パウルス第6軍」が実質的な改訂版に相当すると説明すると、興味津々でした。
by 田村@ソウル特別市 (2010-06-27 22:55) 

Koller

最近のやりとりを読んで感じたのは、自分と同じように現状に疑問を感じている人が、ほかにも居たんだなーってことです。入門向けに出た簡単ゲームを、買ってるのが歴20年以上のベテランばっかり、という光景はちょっと異様ですから。

映画を見るのが好きな人を「映画ファン」といいます。でも映画の内容そっちのけで「映画館を存続させるには」「映画を観る人を増やすには」みたいなことばっかり論じる「映画ファン」なんてまずいないでしょう。強いて言うならそれは「映画ファン」ではなくて「映画業界ファン」。シミュレーションゲームの世界だと「メーカーを存続させるには」「ゲームをプレーする人を増やすには」みたいな業界の利益擁護に奉仕する思考に凝り固まった、業界の下僕みたいなカスタマーが結構多いみたいですね。まことにめずらしい「界」です(笑

みんなわかってることでしょうが、入門向けゲームを出せば入門者を増やせるなんて、真面目に考えてるなら、ハッキリ言って子供の思考。そんなことで顧客が増えるならどの業界の経営者も苦労なんてしません。みんな成功者になって大金持ちです。入門向けと銘打った商品をいくら店頭に並べようが、忙しい客は興味なければ0.01秒でスルーですから。市場原理とのマッチングも経営的観点からの事業評価も欠いた、素人目線で独善的な場当たり的対処法ばかり繰り返しているように見えます。あとは四コママンガや安直なオマケで客を釣ろうとか、全体的に客をナメて馬鹿にした上から目線の発想が目立ちます。

現状打破が目標なら、まずカスタマー自身が「業界思考」に毒されていることのおかしさを自覚しないと。「映画業界ファン」をやめて「映画ファン」に戻らないとだめでしょう。映画を愛する「映画ファン」のクチコミ映画評は「面白そうだ」と新規の客を映画館に呼び込む力になり得ますが、業界の論理を無自覚に振りかざす「映画業界ファン」にはそういう外部の人を動かす力はありません。
by Koller (2010-06-28 20:05) 

Mas-Yamazaki

田村さま: コメントありがとうございます。お元気そうで何よりです。アジア諸国と日本のシミュレーション・ゲームの架け橋になろうという、田村さんの野心(笑)には、かねがね敬意を表しており、今後の活躍にも期待しています。ちなみに、『パウルス第6軍』と『マザーランド』については、ConSimのフォーラムで、英文ルールをダウンロードできますので、興味のある方がおられましたら、ぜひ教えてあげてください。

http://talk.consimworld.com/WebX?50@39.RjLXciangrd.8@.1dd135ae

http://talk.consimworld.com/WebX?7@234.7ogIaENaNX8.4@.1dd06cd3/0

ところで、コメント文の中で「日本のSG界を存続させるために」というフレーズが2回登場していますが、ここで言う「日本のSG界」とは「メーカーなどの業界」のことでしょうか、それとも「プレイヤーのコミュニティ」のことでしょうか? 

「国内市場だけを見ていては」とか「広く販路を全世界に求めるしかない」「ユニクロのようなビジネスモデルを確立するしかない」という文面から察すると、前者かな、という気がしますが、今後はこの種の話題で議論する時には、このあたりの「定義」を明確にする必要があるように感じています。
by Mas-Yamazaki (2010-07-01 20:56) 

Mas-Yamazaki

Kollerさま: コメントありがとうございます。「映画ファン」と「映画業界ファン」の違いというのは、大変示唆に富んだ喩え話だと思います。映画の魅力を説明せずに、ただマーケットを広げたいというのは、たしかに「業界の論理を無自覚に振りかざす」素人的発想ですね。

入門向けゲームという商品に対する私の考えは、過去の記事(http://mas-yamazaki.blog.so-net.ne.jp/archive/c2300655805-1)で説明していますので、興味のある方はご覧ください。
by Mas-Yamazaki (2010-07-01 21:00) 

田村@せたがや

昨日帰国しました。月曜にはまた香港経由でマニラですが。
ご質問にお答えすると、「両方」です。というのも、日本の場合、日本語という「他の国では公用語になっていない言語」を公用語としているために、作り手・受け手のどちらか一方が欠けても共倒れになってしまう、と、私は見ています。
4月に訪問したシンガポールや、あるいは香港・フィリピンなどの場合、英語が公用語だったり、公用語ではなくても日常的に使われているので、自前の作り手がいなくてもアメリカから英語版のゲームを輸入してそのままプレイできるので、受け手だけでも一応大丈夫、とは言えます。が、日本の場合、輸入するにしても輸出するにしても、翻訳というひと手間がどうしても必要になってしまいます。
by 田村@せたがや (2010-07-02 09:49) 

あるベテラン

純粋なゲーマー目線で言うと、今日本国内のゲームメーカーが全部ポシャっても、シミュレーションゲームをやる日本のゲーマーにはさほどの影響はない気がするんですが(だからポシャってもいい、と言ってるわけではありません、念のため)。申し訳ないですが私はほとんど国産ゲームは遊んでいないので(面白いかどうかで判断すると、自然とGMTなどのアメリカ製を遊ぶことになっています)。私のまわりにいるゲーマーを見る限り、面白いゲームなら国産だろうと海外品だろうと全然関係ないです、今は。出来が悪くても国産だから買って遊ぶ、なんていう変な愛国心で判断する人はいないです。

海外の大手メーカーが出した輸入ゲームには大抵有志の方が作られた和訳がネットで無料公開されていて、私を含め英語が読めないゲーマーでも普通にプレーできてます。ゲーマーのブログやHPの対戦記録を見ても、題材は輸入ゲームの方が圧倒的に多いのでは?ネットで和訳が誰でも無料で手に入る以上、ゲーマーにとってはもう国産とか輸入品とかの区別に意味がある時代ではないのでは。
by あるベテラン (2010-07-02 12:28) 

通行人

最初から(国内)メーカーを敵視するような態度は、いかがなものかと思います。海外のゲームを日本語ライセンスで安く出してくれている点などは、正しく評価すべきです。

メーカーの儲け主義を敵視する意見は、ウォーゲームブーム末期にも盛んでしたけど、唯我独尊的な悪口もあって、全部は賛同できませんでした。企業ですから、儲けに走るのは当然ですし。

ただ最初の意見にもあったように、最近はメーカーが惰性で製品を垂れ流しているのでは、と感じることがあるのは事実。売れ線だからか、おんなじテーマの別ゲームをいくつも波状攻撃で出されると、ゲームに対する愛情が無い会社だなあ、とか思ったり。

売るための宣伝を必死にやることと、ゲームへの愛情の違いくらい、ユーザーはちゃんと見抜いてるでしょ。

まあ今はもう、出たゲームを全部買うなんていう奇特な人はいないし、ユーザーが宣伝に踊らされずに冷静に対処すれば済む話ですけど。

メーカーとユーザーが、いい感じで共存できる環境になるといいですね。
by 通行人 (2010-07-03 12:38) 

Mas-Yamazaki

田村さま、あるベテランさま、通行人さま: コメントありがとうございます。

日本国内のゲームメーカーが、ゲームの出版活動を停止した時、田村さんの書かれているように「一般ゲーマーも共倒れになる」のか、それともあるベテランさんが書かれているように「一般ゲーマーにはほとんど影響ない」のか、という点については、いろいろな意見があるかと思いますが、私は後者の見方に近いです。というより、ホビーとして見た場合には、そちらの方が理想ではないかと思いますし、そちらを目指すべきだろうとも思います(メーカーの一部に属する人間として、身も蓋もない言い方ですが)。

周知のとおり、インターネットというシステムは、核戦争で通信線があちこち寸断されても、連絡網が機能を維持できるようにということで、米国防総省の一機関(DARPA)が開発したARPAnetが原型となっています。これと同じように、シミュレーション・ゲームというホビーも、特定の企業が関連事業を継続しているかいないか、といった外的要因から影響を受けない形で、維持できるようにすべきだと思いますし、実際ネットの普及でそれはかなり実現できているように思えます。

言語の問題については、ご指摘のとおり「無料の和訳」をネットで入手できるというのは、一昔前からすると画期的なことだと思います。仮に中国で日本のメーカーがゲームを生産しても、中国や韓国で売ろうと思ったら、中文ルールやハングルルールを誰かが作らないといけないので、結局はコストの負担が大きいように思えるのですが、どうでしょうか?

通行人さんが書かれているように、「メーカーとユーザーが、いい感じで共存できる環境」を作るには、一方が他方に対して、過度に依存しない態勢にするのがよいのではないかと、私は考えています。ホビーというのは、その業界の企業の利益のためにするものではありませんし、適度に距離をとりつつ、適度に仲良くするというのが、メーカーと一般ゲーマーの理想的な関係である気がします(あくまで私の主観ですが)。

私が田村さんの業績として尊敬しているのは、台湾で出版されたゲームの和訳をBoard Game Geekで無料公開されるなど、日本のゲーマーが自分でできないこと(中文から日本語への翻訳)を代わりにしてくださっている点です(もちろんサムズ・アップを一票入れました)。私のところにも、時おり台湾のゲーマーからメールが届くことがあり(Eric/夏さんをご存知ですか?)、田村さんが触媒のような役割となって、アジアにおけるゲーマー同士の交流が、今後さらに深まっていくのでは、という期待も膨らみます。今後も、日中台韓の「一般ゲーマー」に喜ばれる活動をしていただければと思います。
by Mas-Yamazaki (2010-07-04 23:36) 

田村@メトロ・マニラ

もし今後、国内のメーカーがダメになっても、1970年代だって輸入ゲームばっかりだったし、その頃と比べれば和訳ルールは入手しやすくなっているから、日本も受け手だけになっても大丈夫、とは、一応言えるかもしれません。
が、それでも国内のメーカーの存続も願うのは、「もったいないから」の一言に尽きます。
「日本のゲームに興味があるけれども、やっぱり高い」という声は、海外で何度も聞いてきました。折角、インターネットの普及で、「日本の知られざるゲーム」に注目する人が増えてきたのに、価格や言語の問題でそうした人に日本のゲームを提供できないのは、あまりにももったいない、と思います。
「战争艺术(戦争芸術)」では、JWC版「日本機動部隊」のルール訳に取り組む人が現れています
http://www.toaw.org/bbs/viewthread.php?tid=8725
「戰棋」の鄭偉成氏も日本語を学びたいと言っていましたし、先日の韓国滞在中も、複数の韓国人にルールの翻訳について話をしていて、バイリンガル・トライリンガルなゲーマーのネットワークの構築を目指しています。

台湾の夏さんというと、私が知っているのは、台湾随一のコレクターで、「戰棋」の付録ゲームのテストプレイヤーとしてもクレジットされている、夏兄こと夏育華さんですが、同じ方でしょうか?
http://www.boardgamegeek.com/user/HSIA

それから、前述の「战争艺术」では、「中越大戰」のコンポーネントのデジタルデータが公開されています。権利関係どうなっているのか不明ですが。
http://www.toaw.org/bbs/viewthread.php?tid=8084
by 田村@メトロ・マニラ (2010-07-06 17:12) 

Mas-Yamazaki

田村さま: コメントありがとうございます。台湾の夏さんは、夏育華さんのことです(「戰棋」創刊号に写真が出ていましたね)。ゲーム事情にお詳しい人だなと思っていましたが、台湾随一のコレクターとは知りませんでした。

ところで、フィリピンにもゲームクラブなどはあるのでしょうか? 私はまだフィリピンには行ったことがないので、どんな国なのか興味があります。アジアゲーマーの交流事業は、私も陰ながら応援していますので、ぜひ頑張ってください。
by Mas-Yamazaki (2010-07-08 23:23) 

経営コンサル

入門向けのスターター商品がワンコイン500円というのは、なかなか良い値付けですね。現実問題、なにがおもしろいのか魅力がよくわからないホビーで2000円も3000円もいきなり出して入門キットを買う人なんてまずいませんから。それは、経営学やマーケティングの知識なぞ無くても、自分がゲーム以外の趣味を他人から勧められた時を想像すれば誰でもわかる話。何か特別な魅力を感じないと、人ははじめは損してもいい程度の小金しか出さないものです。

そこで「500円では紙代も出ない」などと、素人の客相手に出版業界サイドの事情を無自覚に押し付けるようでは思考がもう末期的。社会では今、紙代も印刷代も保管代も輸送代もゼロの「著者の収益さえ確保すればOK」という電子出版のパラダイムが劇的に登場して、200円300円という価格設定でこれから一般市民の選択肢にずかずか割り込もうというご時世ですから。ご新規さんに買ってほしければご新規さんの購買心理に照準を合わせる。これが商売の鉄則です。ハナからベテランゲーマーに買わせるつもりなら、自称入門用ゲームで2000円でも3000円でも全然ノープロブレムですが(笑)
by 経営コンサル (2010-07-10 00:55) 

田村@メトロ・マニラ

フィリピンでは、アメリカ人のベテランゲーマー、Mark Humphries氏が2001年からゲーム会を毎月開催しています。
http://www.boardgamegeek.com/user/Mark_WH
ゲーム会の公式サイトは会員限定で、メンバー個人のブログ等も無いので活動実態が今一つ不明だったのですが、遂に昨日、参加してきました。
詳細なレポートはおそらくCMJ95号に掲載されますが、会場はマニラ首都圏中心部の新興商業地区、オルティガスの高層レジデンスの屋上プールを挟んで2つある集会所を両方とも貸し切りにしていました。今迄色々なゲーム会を見てきましたが、プール付きというのは初めて見ました。
参加者はトータルで20人くらいで、様々なゲームがプレイされていましたが、まさかS&Tの「Gauntlet」と「Chosin」の連結プレイをフィリピンで拝めるとは思いませんでした。
by 田村@メトロ・マニラ (2010-07-11 13:02) 

Mas-Yamazaki

経営コンサルさま: コメントありがとうございます。記事に書きました「500円」という金額は、特に根拠のあるものではなく、友人の石田さんと呑みながら話していた時に「一般人の感覚だと、ハズレでもいい『お試しセット』は500円が限度だよね」という程度の目安でした。まあ、500円なら買ってもらえるという話ではないですが、少なくとも初見の人に2000円の「お試しセット」を売ろうという設定には、どう考えても無理がありますね。

「素人の客相手に出版業界サイドの事情を無自覚に押し付けるようでは思考がもう末期的」というご指摘には、私も同意します。シックス・アングルズ製品の価格設定については、以前の記事にも書きましたが、レトロスペクティブのシリーズはほぼ妥当で、私のオリジナルについては「値段が高い」とというのが、現在の市場の評価だと理解していますが、製造コストなど諸々の事情で設定している小売価格の内訳というのは、買う人にとってはどうでもいい話です。そういう内輪でしか通用しない論理を、無自覚にお客さんへ押し付けるような傲慢な思考に陥ってしまうと、事業仕分けで必要性を説明できなくて予算を削られたスパコンや宇宙開発事業のような、哀れな末路をたどることになるでしょう。

一般のお客さんは、同業他社製品や、他のカテゴリーの商品(本やDVDソフトなど)と比較して、高いか安いかを判断された上で、買う・買わないを決定されているのだと思います。そして、実務的な事情でこれ以上価格を下げられないとなれば、内容の品質や充実度を高めて「1円当たりの満足度」を上げるという方法で対処するしかないので、今後も製品のクオリティの管理には最新の注意を払いつつ、買って下さるお客さんに満足していただける商品づくりをしていきたいと思っています。
by Mas-Yamazaki (2010-07-13 20:22) 

Mas-Yamazaki

田村さま: コメントありがとうございます。フィリピンのゲーム例会に参加とは、さすがですね(笑)。

ひとつ不躾な質問で恐縮ですが、例えば過去に韓国やフィリピンなどのゲーム例会に参加された時、田村さんの「日本人」という属性が、現地で何か特別な反応を招いたということはないのでしょうか? 例えば、日本人が例会に来ることを快く思っていないような雰囲気の現地の人が、片隅にいたとか…。

日本と諸外国の(不幸な)歴史をテーマとしたゲームはそれなりに多いですし、それぞれ国民感情や対日感情も違うと思いますが、シミュレーション・ゲーマーの世界では、その辺りに関しては冷静で理性的な方が多いのでしょうか? だとすれば、それは素晴らしいことだと思います。

これは単純に好奇心からの質問ですので、答えにくければスルーしていただいても結構です。私は、欧米のゲーマーには知り合いが多いですが、アジアのゲーマーとは直接会ったことがないので…。
by Mas-Yamazaki (2010-07-13 20:23) 

田村@メトロ・マニラ

ご質問にお答えします。
その辺りは全く大丈夫です。
例えば、GMT「Empire of the Sun」は韓国でも香港でもプレイされています。
http://cafe.naver.com/oberost/207
http://hksw.org/Empire%20of%20the%20Sun.htm
先日のマニラでのゲーム会では、朝から「Fire in the Sky」がプレイされていました。午後に写真を撮ろうと思って昼食に行ったら、その間に米豪連絡線が遮断されてゲームが終了してしまい、撮影できませんでしたが。
また、ASLの上海事変ものモジュールや、ミニチュアウォーゲームでも明国対日本のシナリオが結構あちこちでプレイされています。そこへ日本人がやって来てもどうこうということはありません。まぁ、私が鈍感なだけなのかもしれませんが。
by 田村@メトロ・マニラ (2010-07-15 22:34) 

Mas-Yamazaki

田村さま: コメントありがとうございます。韓国や香港で、ふつうに太平洋戦争のゲームがプレイされているとのこと、軽い驚きと共に、安堵の気持ちも覚えました。それぞれ大人として、相手に対する礼儀と尊敬の念さえ守っていれば、特に問題視すべきことはないのかもしれませんね。

フィリピンは日本よりさらに暑いかと思いますが、体調に気をつけて、楽しんできてください。
by Mas-Yamazaki (2010-07-16 23:09) 

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