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2010年12月22日 [その他(戦史研究関係)]

先週末の土曜日、石田さんと大和八木にて2010年の忘年会をやりました。今年は、お互いに仕事が忙しくてゲーム関連の作業がストップしてしまいましたが、来年4月以降に活動を再開した後の予定などについても相談しました。

その際、橿原アルルというショッピングモールにある大きな書店に立ち寄ったところ、先日の横浜・東京遠征の際に、YSGAの例会場で堀場亙さんから教えていただいた本を見つけたので、さっそく購入しました。それが、こちらの2冊。

rail.JPG

今尾恵介・原武史監修 『日本鉄道旅行地図帳 〔歴史編成〕』 (新潮社)の「満州・樺太編」と「朝鮮・台湾編」です。基本的には、題名の通り、鉄道で旅行する人向けに作られた「現代の鉄道情報を満載したムックのシリーズ」ですが、この2冊はいわば「外伝」的な位置付けで、戦前の外地(日本の海外領土や植民地)における鉄道と地図情報が収録されています。

最初は、いわゆる「鉄道オタク」の人向けの本かと思いましたけれど、内容を確かめてみると、戦前・戦中のアジア方面における歴史を研究する上での、必読資料と言っても過言ではないのではないか、と思えるほど、精密で豊富な情報が満載されています。表紙以外の中身の画像をここに掲載することは控えますが、鉄道路線図や系統図、駅名リスト(難読漢字の駅名を知るのに重宝します)、主要都市の拡大図、鉄道関係の年表、鉄道と連携して運行した連絡船の情報、当日の鉄道事情に関するコラムなど、鉄道そのものに興味がなくても、当時の「時代背景」に関心のある方なら、じっくり時間をかけて楽しめる内容です。

価格は1冊680円と手ごろですが、作り手のテーマに対する愛情がページの隅々まで行き届いた、非常に密度の濃い本に仕上がっています。興味のある方は、ぜひ書店で実際にご覧になってください。正尺地図のあちこちに記された、歴史関連の吹き出しメモも秀逸。地図マニアの視点から見ても、素晴らしい仕事をされたと思いました。


《おまけ》
地図制作のようなグラフィックの作業をする時には、お気に入りの曲をリピートモードで繰り返し聴きながら進めると捗ります。最近のテーマは、なぜかクィーン&デヴィッド・ボウイの 『アンダー・プレッシャー』。いや、仕事のプレッシャーとか、自治会関係のプレッシャーを感じている、ということは全然ないのですが…(笑)。ここで言う「プレッシャー」とは「社会的抑圧」の意味です。

Queen.JPG

1981年の作品で、当時中学生だった私は歌詞の意味もよくわからず聴いていましたが、改めて訳詞を確かめながら聴くと、サウンドも詞の内容も全然古くなっておらず(すいません、主観です)、むしろ当時よりもさらに同時代的(または普遍的)であることに驚かされます。バージョンがいくつかありますが、上の『Queen Greatest Hits III』に収録されている「改」版がお気に入り(下の動画2本目のサウンド)。



デヴィッド・ボウイと(今は亡き)フレディ・マーキュリーという、強烈過ぎる個性が正面からぶつかり合うと、何かとんでもないことが起きてしまうのでは、などと、周囲の人間はヒヤヒヤものだったかと想像しますが(笑)、結果的にはこの奇跡のような名曲の誕生となりました。歌詞の内容はかなり重たいですが、それでも陰鬱な調子にならず、未来への希望を感じさせる曲に仕上がっているのが凄いです。



ちなみに、この曲の訳詞を紹介しているブログがいくつかありますが、興味のある方にはこちらの訳をお薦めします。

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コメント 2

Q

なつかしーーー(笑) わたしもこの曲大好きでしたよ。小林克也の深夜音楽番組でよくプロモビデオ見ました。ライブの映像はすごくカッコイイです。

歌詞の内容は、おっしゃる通り現代の日本社会にも通じるものがありますね。とくに若い人たち。大勢の高齢者を少数の若者で養わないといけない、というのは途方も無いプレッシャーかも。
by Q (2010-12-25 00:01) 

Mas-Yamazaki

Qさま: コメントありがとうございます。小林克也の深夜音楽番組というと「ベストヒットUSA」でしょうか? 私も楽しみにしていました。

ご指摘の「世代間格差」は、今はネットで議論されているだけで、大手メディアは取り扱いに消極的なようですが、いずれ大きな社会問題となっていくでしょうね。どうやって解決するのがよいのか、私には糸口すら見つけられない難問です。

我々の時代は、長寿を無条件で礼賛するのが当然のような風潮でしたが、年齢ごとの人口比の変化に社会のシステムを対応させることを怠って、ルールの修正をしてこなかったツケが、今になって顕在化しているように思えます。
by Mas-Yamazaki (2010-12-27 23:53) 

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