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2012年10月31日 [その他(戦史研究関係)]

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今日は告知をひとつ。Amazon社が電子書籍リーダー「Kindle」の日本での発売開始を告知したことをご存知の方も多いかと思いますが、同社は関連事業として「Kindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)」という電子書籍の自費出版サービスもスタートしました。専用サイトにアカウントを開設して、電子書籍にしたいテキストデータを「Kindle版」に変換すれば、定められた割合での売り上げの分配を条件に、出来上がった本をAmazonのサイトで販売してもらえる、というシステムです。

それで、実際に自分が権利を持っている原稿を電子書籍として自分で出版する場合、どんな形になるんだろうか、と思い、軍事で言うところの「威力偵察」的な意味も含めて、シックス・アングルズの過去記事を1本、Kindle版の形態で「自費出版」してみました。第1弾は、SA第11号巻頭記事『モスクワ攻防戦ヒストリカルノート』で、価格は150円です。iTunesで自分の気に入った楽曲を150円で購入するのと同じような気楽さで、私の記事を買って読んでいただれければ、と思います。

電子書籍リーダー「Kindle」本体の発売を待ち続けていた人は多いかと思いますが、私は本体よりも、Amazon社が電子版の「自費出版」システムが稼働を開始するのを心待ちにしていました。しばらくはシックス・アングルズ誌の掲載記事をいろいろ出して、ベストの体裁や仕様を確認した後、『歴史群像』誌などで発表した記事を本格的に電子化する作業に取りかかります。第2弾は第12号に掲載した『ドイツ中央軍集団ヒストリカルノート』で、この週末に販売開始予定です。

私の個人ホームページには、過去に執筆した記事のリストを公開していますが、私は各記事タイトルの横に「電子版を購入して読む」というリンクを張ることを、何年も前からずっと頭の中でイメージし続けてきました。私が歴史の記事を書く時には、1回雑誌に掲載されれば終わり、という形ではなく、何年か経過して別の媒体で再出版されてもなお、価値が保たれるような内容にしようと心がけてきました。しかし、古い『歴史群像』誌に掲載された記事を読みたいと思っても、東京の特殊な図書館を利用できる人を別にすれば、バックナンバーを古書ルートで探して買う必要があります。私の記事ただ1本に関心があるというだけで、そこまでの時間と労力を費やす人がいるとは思えないのですが、電子版を150円で手軽にスマホやタブレットで読めるとなれば、買って読んでみよう、という人もおられるかと思います。

学研パブリッシングさんの『歴史群像』誌やムック本の過去記事は、既に電子化契約を交わしているいくつかの単行本・文庫本を除き、私の個人裁量で自費出版できることを、先日の上京時に確認しました。なので、「ズールー戦争」等のマイナーテーマの記事や「シリア紛争史」等の現在進行中の事案に関する記事など、幅広くリストに載せていく予定です。『歴史群像』誌の記事だけで80本以上、学研さんのムック掲載記事も入れれば、軽く100本以上あります。このブログのコメント欄でも、早くも「電子化希望」の記事のリクエストをいただいていますが、もしご希望の記事タイトルがありましたら、ぜひお聞かせください。参考にさせていただきます。

また、将来的には販売数の多い記事を5〜6本ずつ集めて紙の本を作り、台湾の印刷所で刷って限定数で販売する、という計画も構想中です。「六角堂出版」(今回の電子書籍販売にあたり用意した屋号)の事業がどんな方向へ転がっていくのか、私にも予想がつかない部分がありますが、明るい未来を信じて「攻めの姿勢」で活動を展開していきます。
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コメント 2

ミェドヴィエーチ

「終戦1年前のチェックメイト」を入手するのには、手こずりました。
でも、「世界は太平洋戦争とどう向き合ったか」の
モンゴル・チョイバルサン、ゲンデンとスターリン同様、
ルーズヴェルトのフライングは、それだけの価値がありました。
頑張ってください。
by ミェドヴィエーチ (2012-11-03 22:00) 

Mas-Yamazaki

ミェドヴィエーチさま: コメントありがとうございます。「終戦1年前のチェックメイト」も、なるべく早く電子版で刊行したいと思っています(記事のタイトルは、もう少しわかりやすいものに変える予定です)。
by Mas-Yamazaki (2012-11-06 21:43) 

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