2022年1月31日 [仕事関係のおさらい]
遅くなりましたが、2022年の幕が開けました。本年も、よろしくお願いいたします。今年は、久々に自著を何冊か出せる年になりそうです。
一冊目は、2月10日発売予定の朝日新書『第二次世界大戦秘史』(朝日新聞出版)。従来、独英仏伊ソの五大国の視点中心で語られがちだった第二次大戦のヨーロッパ・中近東戦域について、ポーランドからイラクまでの関係国、計20か国それぞれの視点からも光を当てる内容です。
20か国の具体的な国名を挙げると、ポーランド、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、オランダ、ベルギー、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、リトアニア、ラトヴィア、エストニア、ユーゴスラヴィア、ギリシャ、チェコスロヴァキア、イラン、イラク、シリア、レバノン、パレスチナになります。これら各国の政情や、第二次大戦期の立ち位置を読み解きます。
第二次大戦の原因や経過についての予備知識がない人にも、個々の周辺国の立ち位置が理解できるよう、序章では第一次大戦終結から第二次大戦終結までの五大国の動向と戦争の推移を、終章では戦後の欧州における各周辺国の歩みを解説しました。ヨーロッパ近現代史の学び直しにも最適な一冊です。
5月には、二冊目の新書が出る予定ですが、こちらも発売が近づいたら情報を告知します。その後は、発売時期は未定ですが、新しい本の執筆を二冊分始めており、できれば年内にどちらか、または両方を出したいと考えています。
1月発売の『歴史群像』最新号ですが、私の担当記事は「第二次ハリコフ攻防戦」です。
1942年5月に発生した、独ソ戦1年目の締めくくりとも言える、攻防の立場が数日のうちに急転回した戦いで、初年度の独ソ両軍の「力量の差」が勝敗を分けました。しかし、この戦いでのドイツ軍の勝利は、後にスターリングラードの大敗へと繋がる皮肉な展開に。
また、Wezzyの連載「詭弁ハンター」の第13回が公開されました。今回のテーマは【日本人はなぜ権力者の詭弁を見抜けず 何度もだまされてしまうのか】。なぜ日本では詭弁が詭弁として認識されず、繰り返しだまされるのかを検証します。
日本人が、権力者(企業の社長や幹部も含む)などの詭弁に弱い大きな理由として、「批判的思考」の弱さが挙げられます。実際、日本の小学校や中学校では、生徒の批判的思考力を伸ばす教育を十分にしておらず、そのような教育の重要度や必要性についても、社会で認識されているとは言えません。
日本人はなぜ権力者の詭弁を見抜けず 何度もだまされてしまうのか(Wezzy)/a>
一年続いたWezzyの連載「詭弁ハンター」は、今回でいったん終了ですが、全13回の記事は引き続き閲覧できる状態なので、ぜひ日本社会でよく見かける「何かおかしい理屈」の欺瞞性を読み解くヒントにしてください。詭弁のパターンを認識すれば、類似の詭弁を見抜くのも容易になります。
山崎雅弘の記事一覧(Wezzy)
あと、昨年11月にZoomで行った中島岳志さんとの対談が収録された『月刊 保険診療』(医学通信社)の2022年1月号も刊行されました。
新型コロナ対応で露呈した、日本政府と日本型組織の問題点を、戦前〜戦中の事例や社会学上の観点で読み解く内容でした。中島さんとは戦前戦中の日本などに関する前提知識を共有できているので、対談はとてもスムーズに進みました。
中島さんとは隣町珈琲の旧店で一度ご挨拶しましたが、きちんとお話したのは今日が初めてでした。ありがとうございました。
ところで、3年前の2019年5月に上梓した『歴史戦と思想戦』(集英社新書)が、久々にAmazonでカテゴリーのベストセラー1位になっていました。
佐渡金山をめぐる安倍晋三氏らの動きと、NHK番組(1月27日放送の「シブ5時」)での「歴史戦チーム」紹介がきっかけだと思いますが、こういう危ない動きが出た時に、即座にその問題点を世に知らしめられる本なので、出しておいて正解だったと感じます。多くの人に「歴史戦」の欺瞞とトリックを知ってもらえたら、と思います。
一冊目は、2月10日発売予定の朝日新書『第二次世界大戦秘史』(朝日新聞出版)。従来、独英仏伊ソの五大国の視点中心で語られがちだった第二次大戦のヨーロッパ・中近東戦域について、ポーランドからイラクまでの関係国、計20か国それぞれの視点からも光を当てる内容です。
20か国の具体的な国名を挙げると、ポーランド、フィンランド、ノルウェー、デンマーク、オランダ、ベルギー、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、リトアニア、ラトヴィア、エストニア、ユーゴスラヴィア、ギリシャ、チェコスロヴァキア、イラン、イラク、シリア、レバノン、パレスチナになります。これら各国の政情や、第二次大戦期の立ち位置を読み解きます。
第二次大戦の原因や経過についての予備知識がない人にも、個々の周辺国の立ち位置が理解できるよう、序章では第一次大戦終結から第二次大戦終結までの五大国の動向と戦争の推移を、終章では戦後の欧州における各周辺国の歩みを解説しました。ヨーロッパ近現代史の学び直しにも最適な一冊です。
5月には、二冊目の新書が出る予定ですが、こちらも発売が近づいたら情報を告知します。その後は、発売時期は未定ですが、新しい本の執筆を二冊分始めており、できれば年内にどちらか、または両方を出したいと考えています。
1月発売の『歴史群像』最新号ですが、私の担当記事は「第二次ハリコフ攻防戦」です。
1942年5月に発生した、独ソ戦1年目の締めくくりとも言える、攻防の立場が数日のうちに急転回した戦いで、初年度の独ソ両軍の「力量の差」が勝敗を分けました。しかし、この戦いでのドイツ軍の勝利は、後にスターリングラードの大敗へと繋がる皮肉な展開に。
また、Wezzyの連載「詭弁ハンター」の第13回が公開されました。今回のテーマは【日本人はなぜ権力者の詭弁を見抜けず 何度もだまされてしまうのか】。なぜ日本では詭弁が詭弁として認識されず、繰り返しだまされるのかを検証します。
日本人が、権力者(企業の社長や幹部も含む)などの詭弁に弱い大きな理由として、「批判的思考」の弱さが挙げられます。実際、日本の小学校や中学校では、生徒の批判的思考力を伸ばす教育を十分にしておらず、そのような教育の重要度や必要性についても、社会で認識されているとは言えません。
日本人はなぜ権力者の詭弁を見抜けず 何度もだまされてしまうのか(Wezzy)/a>
一年続いたWezzyの連載「詭弁ハンター」は、今回でいったん終了ですが、全13回の記事は引き続き閲覧できる状態なので、ぜひ日本社会でよく見かける「何かおかしい理屈」の欺瞞性を読み解くヒントにしてください。詭弁のパターンを認識すれば、類似の詭弁を見抜くのも容易になります。
山崎雅弘の記事一覧(Wezzy)
あと、昨年11月にZoomで行った中島岳志さんとの対談が収録された『月刊 保険診療』(医学通信社)の2022年1月号も刊行されました。
新型コロナ対応で露呈した、日本政府と日本型組織の問題点を、戦前〜戦中の事例や社会学上の観点で読み解く内容でした。中島さんとは戦前戦中の日本などに関する前提知識を共有できているので、対談はとてもスムーズに進みました。
中島さんとは隣町珈琲の旧店で一度ご挨拶しましたが、きちんとお話したのは今日が初めてでした。ありがとうございました。
ところで、3年前の2019年5月に上梓した『歴史戦と思想戦』(集英社新書)が、久々にAmazonでカテゴリーのベストセラー1位になっていました。
佐渡金山をめぐる安倍晋三氏らの動きと、NHK番組(1月27日放送の「シブ5時」)での「歴史戦チーム」紹介がきっかけだと思いますが、こういう危ない動きが出た時に、即座にその問題点を世に知らしめられる本なので、出しておいて正解だったと感じます。多くの人に「歴史戦」の欺瞞とトリックを知ってもらえたら、と思います。
2022-01-31 23:47
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