2022年8月15日 [仕事関係のおさらい]
久々に更新です。まず、今月12日に発売となった、今年3冊目の新刊の紹介から。
タイトルは『太平洋戦争秘史』(朝日新書)。今年2月に上梓した『第二次世界大戦秘史』(同)の姉妹編で、太平洋戦争を「大国(日米英中)以外」の視点(周辺国と植民地)の視点から読み直します。大国に偏重しがちな歴史認識を深めるために役立てていただければ幸いです。
『太平洋戦争秘史』の章立てです。仏印や香港、タイ(東南アジアの独立国)、オーストラリアやニュージーランドの太平洋戦争との関わりは、断片的にしか語られないことが多いと思います。モンゴルの章では、同人民共和国、満洲国、中華民国に分かれたモンゴル人の戦いを解説しています。
『第二次世界大戦秘史』と同様、『太平洋戦争秘史』も知られざるエピソードが満載の、中身がたっぷり詰まった一冊です。ぜひ併せてご一読を。日本国内の一部でしか通用しない「日本中心の歴史認識」でなく、諸外国の人々と互換性のある「国際基準の歴史認識」を持つことが、今後さらに必要になるでしょう。
今年5月に上梓した『未完の敗戦』(集英社新書)も、好評発売中です。6月19日、大阪の隆祥館書店にて、この本の発売記念として、内田樹さんとの対談イベントをしました。
6月22日付の毎日新聞夕刊に、私のインタビュー記事が掲載されました。『未完の敗戦』の内容とも絡めながら、現在の日本社会の問題点について、思うところを語りました。
7月6日には雑誌「歴史群像」の8月号が出ました。私の担当記事は「シリア内戦とロシア軍」で、2011年に始まったシリア内戦でバッシャール・アサド政権をロシアのプーチンが支援し、2015年から本格的な軍事介入を行った経緯を読み解いています。ロシア軍のシリアでの行動は、ウクライナ戦争ともリンクします。
2015年にロシア軍がシリア内戦に本格介入し、ロシア航空機の爆撃でISと反アサド派を駆逐してアサド体制を立て直した時、ロシア国内でのプーチンの支持率は爆上がり。しかしロシア軍はシリア軍の化学兵器使用を黙認(データを共有?)し、シリア内戦を新兵器や新戦術の実戦テストに利用しました。
7月7日に発売された、朝日新聞出版のムック「歴史道」で、24ページ分の原稿執筆と監修を行いました。ウクライナでの戦争を機に改めて注目されている第二次大戦。その勃発に至るヨーロッパの国際関係と、戦争初期のドイツ軍による電撃的侵攻を解説しています。
電子書籍の新刊も、久々に出しました。
タイトルは『金門島の戦い 1949』で、第二次大戦終結から4年後の1949年10月に、中国の「国共内戦」の一環として繰り広げられた金門島の戦いを、主に台湾側の戦史研究資料に依拠して分析した概説書です。
一年前に「歴史群像」誌に掲載された記事の電子版ですが、巻末に「『根本博中将の金門島防衛伝説』の真偽」と題したコラム記事(歴群掲載版に大幅に加筆したもの)を収録し、「金門島の戦いでの国民党軍の本当の指揮官は根本博だった」という、日本の一部で信じられている「ストーリー」の信憑性についても検証しています。
金門島の戦い 1949(Amazon)
6月30日には、集英社のサイト「イミダス」に久しぶりに寄稿しました。タイトルは「『日本もウクライナのように侵略される』というのは本当か」。ウクライナ戦争の勃発後、日本で広まりつつある「防衛力はもっと強化すべき」という世論の危うさについて、思うところを述べています。締めくくりの言葉は「日本人が真に警戒すべき脅威は、国の外と内のどちらにあるのか、今はそれを冷静に考えるべき時だと思います。」
「日本もウクライナのように侵略される」というのは本当か(imidas)
さて、ギリギリの告知になりましたが、本日(8月15日)、文化放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ」に出演予定です。私の出演予定時間は、14時25分頃からの予定です。同番組への出演は、『戦前回帰』を上梓した2015年以来の2回目ですが、今回は『未完の敗戦』の内容に関連して、今の日本社会の諸問題について、考えをお話するつもりです。関東にお住まいの方は、ぜひお聴きください。
名古屋のテレビ塔。7月から、名古屋のカルチャーセンターで毎月一回の講座を担当しています。
タイトルは『太平洋戦争秘史』(朝日新書)。今年2月に上梓した『第二次世界大戦秘史』(同)の姉妹編で、太平洋戦争を「大国(日米英中)以外」の視点(周辺国と植民地)の視点から読み直します。大国に偏重しがちな歴史認識を深めるために役立てていただければ幸いです。
『太平洋戦争秘史』の章立てです。仏印や香港、タイ(東南アジアの独立国)、オーストラリアやニュージーランドの太平洋戦争との関わりは、断片的にしか語られないことが多いと思います。モンゴルの章では、同人民共和国、満洲国、中華民国に分かれたモンゴル人の戦いを解説しています。
『第二次世界大戦秘史』と同様、『太平洋戦争秘史』も知られざるエピソードが満載の、中身がたっぷり詰まった一冊です。ぜひ併せてご一読を。日本国内の一部でしか通用しない「日本中心の歴史認識」でなく、諸外国の人々と互換性のある「国際基準の歴史認識」を持つことが、今後さらに必要になるでしょう。
今年5月に上梓した『未完の敗戦』(集英社新書)も、好評発売中です。6月19日、大阪の隆祥館書店にて、この本の発売記念として、内田樹さんとの対談イベントをしました。
6月22日付の毎日新聞夕刊に、私のインタビュー記事が掲載されました。『未完の敗戦』の内容とも絡めながら、現在の日本社会の問題点について、思うところを語りました。
7月6日には雑誌「歴史群像」の8月号が出ました。私の担当記事は「シリア内戦とロシア軍」で、2011年に始まったシリア内戦でバッシャール・アサド政権をロシアのプーチンが支援し、2015年から本格的な軍事介入を行った経緯を読み解いています。ロシア軍のシリアでの行動は、ウクライナ戦争ともリンクします。
2015年にロシア軍がシリア内戦に本格介入し、ロシア航空機の爆撃でISと反アサド派を駆逐してアサド体制を立て直した時、ロシア国内でのプーチンの支持率は爆上がり。しかしロシア軍はシリア軍の化学兵器使用を黙認(データを共有?)し、シリア内戦を新兵器や新戦術の実戦テストに利用しました。
7月7日に発売された、朝日新聞出版のムック「歴史道」で、24ページ分の原稿執筆と監修を行いました。ウクライナでの戦争を機に改めて注目されている第二次大戦。その勃発に至るヨーロッパの国際関係と、戦争初期のドイツ軍による電撃的侵攻を解説しています。
電子書籍の新刊も、久々に出しました。
タイトルは『金門島の戦い 1949』で、第二次大戦終結から4年後の1949年10月に、中国の「国共内戦」の一環として繰り広げられた金門島の戦いを、主に台湾側の戦史研究資料に依拠して分析した概説書です。
一年前に「歴史群像」誌に掲載された記事の電子版ですが、巻末に「『根本博中将の金門島防衛伝説』の真偽」と題したコラム記事(歴群掲載版に大幅に加筆したもの)を収録し、「金門島の戦いでの国民党軍の本当の指揮官は根本博だった」という、日本の一部で信じられている「ストーリー」の信憑性についても検証しています。
金門島の戦い 1949(Amazon)
6月30日には、集英社のサイト「イミダス」に久しぶりに寄稿しました。タイトルは「『日本もウクライナのように侵略される』というのは本当か」。ウクライナ戦争の勃発後、日本で広まりつつある「防衛力はもっと強化すべき」という世論の危うさについて、思うところを述べています。締めくくりの言葉は「日本人が真に警戒すべき脅威は、国の外と内のどちらにあるのか、今はそれを冷静に考えるべき時だと思います。」
「日本もウクライナのように侵略される」というのは本当か(imidas)
さて、ギリギリの告知になりましたが、本日(8月15日)、文化放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ」に出演予定です。私の出演予定時間は、14時25分頃からの予定です。同番組への出演は、『戦前回帰』を上梓した2015年以来の2回目ですが、今回は『未完の敗戦』の内容に関連して、今の日本社会の諸問題について、考えをお話するつもりです。関東にお住まいの方は、ぜひお聴きください。
名古屋のテレビ塔。7月から、名古屋のカルチャーセンターで毎月一回の講座を担当しています。
2022-08-15 02:49
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