2009年4月26日 [ツィタデレ: クルスクの決戦]
シックス・アングルズ第13号「ツィタデレ: クルスクの決戦」の地図が、大方出来上がりました。欄外の空白ボックスは、両軍の増援ユニットを配置する場所です。一部、無理矢理押し込んだようなところもありますが、今回もプレイが始まったらフルマップ1枚分のスペースだけで(駒を並べる別紙チャートを置く場所が要らない形で)プレイできる仕様にしています。
上の小さい地図は北部戦域で、左が北(ドイツ軍)、右が南(ソ連軍)。下は南部戦域で、左が南(ドイツ軍)、右が北(ソ連軍)。つまり、上下逆方向にして並べることで、プレイヤーの陣営(座る場所)が同一の向きになるようなレイアウトにしています。
北部地図を少し拡大したもの。こちらは塹壕の密度が高いのと、ドイツ軍の装甲兵力が相対的に少ないため、モーデル(独第9軍司令官)はかなり苦戦を強いられます。
南部地図を少し拡大したもの。黄色いヘクスは勝利得点ヘクスで、地図にはまだ入っていませんが、ヘクスごとにVPの数値(5~20)が入ります。
日本版は、3W社から1991年に出たバージョンに加えて、追加選択ルールを用意しますが、そのうちの1つは増援部隊の不確定化で、ソ連軍プレイヤーはゲーム開始時に、ゲームターン表示欄の第2ターン以降のマス目に、1ターンにつき2個の「増援チット」を(ランダムに引いて、内容を秘匿して)配置しておきます。このグループは、標準ルールの増援をターンごとに2つのグループに分けたもので、各グループはあらかじめ定められた増援登場ヘクスから登場します。
ソ連軍プレイヤーは、ゲーム中常に、この増援チットの内容を自由に見ることができます(つまり、いつどこに自軍の増援が出てくるかを予期してプレイできる)が、チットの中には空白(つまりハズレ)も4つあります。一方のドイツ軍プレイヤーは、増援チットの内容を見られないので、いつ、どこから、どれだけのソ連軍の増援が出てくるか不明なままで、作戦を実行しなくてはなりません。
もう1つ、勝利得点ヘクスの不確定化も選択ルールとして用意します。これは、上記したヘクスごとの勝利得点を、コマンド誌の「モスクワ’41」のような秘匿マーカーの形で流動化させるというもので、こちらはドイツ軍プレイヤーのみが(該当ヘクスを占領後に)内容を確認でき、ソ連軍はそこを奪回しないと得点内容を見られない形式とします。
ゲームの勝敗は、これらの勝利得点ヘクスの占領によるVPと、ドイツ軍ユニットの損害(喪失ステップ数)をもとに判定されます(ソ連軍の損害は一切影響しません)。標準ルールでは、ドイツ軍の攻勢発起点に近い勝利得点ヘクスには低い(5~10)VPが与えられていますが、選択ルールの不確定化を導入すると、いきなり20VPが出る可能性もあるので、ソ連軍プレイヤーの不安と焦燥感を高め、ソ連軍の反撃はより激しいものになります。従来のクルスク戦ゲームでは、心理的にはソ連軍が優位に立つ傾向が強かったと思いますが、実際にはソ連軍の上級指揮官も強いストレス(スターリンとスタフカのプレッシャー)に晒されながら作戦の指揮を執っていたわけで、ソ連軍プレイヤーにも心理的な「課題」という負荷をかける方向で選択ルールを準備しています。
ゲームのルールは、英文で8ページと、私が今までに作ったフルサイズのゲームの中ではかなり軽いほうだと思います。日本版のルールが出来上がり次第、PDFにしてホームページの方で公開させていただきますので、興味のある方はぜひご期待ください。
上の小さい地図は北部戦域で、左が北(ドイツ軍)、右が南(ソ連軍)。下は南部戦域で、左が南(ドイツ軍)、右が北(ソ連軍)。つまり、上下逆方向にして並べることで、プレイヤーの陣営(座る場所)が同一の向きになるようなレイアウトにしています。
北部地図を少し拡大したもの。こちらは塹壕の密度が高いのと、ドイツ軍の装甲兵力が相対的に少ないため、モーデル(独第9軍司令官)はかなり苦戦を強いられます。
南部地図を少し拡大したもの。黄色いヘクスは勝利得点ヘクスで、地図にはまだ入っていませんが、ヘクスごとにVPの数値(5~20)が入ります。
日本版は、3W社から1991年に出たバージョンに加えて、追加選択ルールを用意しますが、そのうちの1つは増援部隊の不確定化で、ソ連軍プレイヤーはゲーム開始時に、ゲームターン表示欄の第2ターン以降のマス目に、1ターンにつき2個の「増援チット」を(ランダムに引いて、内容を秘匿して)配置しておきます。このグループは、標準ルールの増援をターンごとに2つのグループに分けたもので、各グループはあらかじめ定められた増援登場ヘクスから登場します。
ソ連軍プレイヤーは、ゲーム中常に、この増援チットの内容を自由に見ることができます(つまり、いつどこに自軍の増援が出てくるかを予期してプレイできる)が、チットの中には空白(つまりハズレ)も4つあります。一方のドイツ軍プレイヤーは、増援チットの内容を見られないので、いつ、どこから、どれだけのソ連軍の増援が出てくるか不明なままで、作戦を実行しなくてはなりません。
もう1つ、勝利得点ヘクスの不確定化も選択ルールとして用意します。これは、上記したヘクスごとの勝利得点を、コマンド誌の「モスクワ’41」のような秘匿マーカーの形で流動化させるというもので、こちらはドイツ軍プレイヤーのみが(該当ヘクスを占領後に)内容を確認でき、ソ連軍はそこを奪回しないと得点内容を見られない形式とします。
ゲームの勝敗は、これらの勝利得点ヘクスの占領によるVPと、ドイツ軍ユニットの損害(喪失ステップ数)をもとに判定されます(ソ連軍の損害は一切影響しません)。標準ルールでは、ドイツ軍の攻勢発起点に近い勝利得点ヘクスには低い(5~10)VPが与えられていますが、選択ルールの不確定化を導入すると、いきなり20VPが出る可能性もあるので、ソ連軍プレイヤーの不安と焦燥感を高め、ソ連軍の反撃はより激しいものになります。従来のクルスク戦ゲームでは、心理的にはソ連軍が優位に立つ傾向が強かったと思いますが、実際にはソ連軍の上級指揮官も強いストレス(スターリンとスタフカのプレッシャー)に晒されながら作戦の指揮を執っていたわけで、ソ連軍プレイヤーにも心理的な「課題」という負荷をかける方向で選択ルールを準備しています。
ゲームのルールは、英文で8ページと、私が今までに作ったフルサイズのゲームの中ではかなり軽いほうだと思います。日本版のルールが出来上がり次第、PDFにしてホームページの方で公開させていただきますので、興味のある方はぜひご期待ください。
2009-04-26 13:38
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コメント(2)
私は3Wの旧版を持っているので、日本版を買うかどうかは微妙ですが、増援と勝利得点の変動というのは良い修正と思います。旧版は史実のクルスク戦を忠実にトレースできている反面、ゲーム展開の固定化という欠点があったように思われます。その部分を改善すれば、何度も遊べる作戦級ゲームに仕上がるかと。乱文お許し下さい。P.S.熊の爪、期待してます。
by フレッチャー (2009-04-27 19:03)
フレッチャーさま: コメントありがとうございます。旧版をお持ちとのこと、ありがとうございます。今回の新版は、マップのヘクスグリッドの方向も変わっていますし、プレイしやすさを向上させる工夫などもたくさん盛り込んで、旧版をお持ちの方にもご満足いただける商品に仕上げようと努力中です。「ベアズ・クロウ」も、全力で取り組みますので、ご期待ください。
by Mas-Yamazaki (2009-04-29 13:33)