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2020年8月31日 [その他(ウォーゲーム関係)]

先月発売された「歴史群像」付録ゲームの「ノルマンディーの戦い」を題材に、全6回で歴史ボードゲーム(いわゆるウォーゲーム/シミュレーション・ゲーム)の解説記事を「ゲットナビウェブ」に寄稿しました。

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第1回は、そもそもなぜ戦史雑誌にボードゲームが付録で付くのか、という話から。単なるオマケというだけでなく、戦史への関心をより深める効果が、歴史ボードゲームのプレイには含まれています。

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また、読者の反応の中に「2人用ゲームが付いているけど、相手がいないのでプレイできない」とあきらめる声がありますが、実は「2人用ゲームを1人でプレイする」のも、歴史ボードゲーム(いわゆるウォーゲーム/シミュレーション・ゲーム)の醍醐味なんです。その理由は、最終回の第6回で説明します。

第4回3 独軍ZOCs.jpg


第5回3 戦闘解決3s.jpg


歴史系のボドゲってなんか難しそう?
知識ゼロからの「歴史ボードゲーム」入門

【その1】
【その2】
【その3】
【その4】
【その5】
【その6】


それから、いま進行中の「大村愛知県知事のリコール運動」について、私が電話インタビューで述べた内容が、毎日新聞で記事になりました。有料記事ですが、私の発言部分の一部を以下に転載します。

「愛知知事リコールは『愛国』か 民族派からも疑問の声 トリエンナーレ補助金」(毎日新聞統合デジタル取材センター)

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【「もう一つ見逃せない点があります」と山崎さん。今回のリコール運動に35年の「天皇機関説」事件と似た一面がある、という。】
「あの時も、憲法学者・美濃部達吉が唱えた天皇機関説、つまり『天皇は国家の一機関であり、憲法の統制下に置かれる』という学説に対し、右派の思想家や政治家、軍人らが『天皇への侮辱だ』と言いがかりをつけて政治的攻撃を展開し、天皇機関説は潰されました。この事件が契機となって、天皇という絶対的権威を振りかざす恫喝(どうかつ)で言論が萎縮し、結果的に先の戦争を招いた、と言えるんです」
【現在では、実は昭和天皇自身が天皇機関説に賛同し、美濃部弾圧の動きに強い不快感を抱いていた ことが、武官長として天皇に近侍した本庄繁陸軍大将の日記などによって明らかになっている。】
「『天皇を侮辱するな』と高飛車に語る人間こそ、実は天皇の意に反していることがあり得ることをこの事件は教えています」


8月15日の午後8時からは、Chooselife Project というネットメディアの番組「75回目の終戦の日、"わたし"にとっての戦争責任とは何か?」にリモートで出演しました。

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パターン化した、ありきたりな「反戦平和論」とは違う形で、過去の戦争や今の自分が担う「未来への責任」について話そうと思いました。ネットでのリモート会議等は今回が初めての経験だったので、マイクと照明で技術的なトラブルが発生しましたが、他の出演者の方々のお話も大変興味深いもので、考えをさらに深めるヒントをいろいろ頂きました。

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番組の内容は、以下のリンク先で視聴できます。

「75回目の終戦の日、"わたし"にとっての戦争責任とは何か?」


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8月18日には、前から興味があった伊勢市の「尾崎顎堂記念館」へ車で行ってきました。

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尾崎行雄(顎堂)は、憲政の神様とも称される日本政界の偉人で、戦前戦中戦後と一貫して「立憲主義」と個人の自由と権利を尊重する政治を追求してきた人物です。新型コロナの関係か、見学者は私一人で、閉館時間まで館長さんと尾崎談義できました。

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マレー侵攻と真珠湾攻撃で太平洋戦争が始まって4か月後の1942年4月には、大政翼賛会による選挙候補者の推薦が「官選議員の選出に繋がる政府の選挙干渉で立憲主義に反する」との抗議の書状を東條首相に呈しました。尾崎さんはその後「言いがかりの不敬罪」で起訴されましたが、最終的には無罪の判決が下りました。

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1937年の日本人』(朝日新聞出版)で、国家総動員法の審議における尾崎行雄議員の批判的な演説を紹介しましたが、雄弁家のイメージがある尾崎さんも実は「しゃべるのが不得意だった」と知って勇気づけられました。私もしゃべるのは下手な方ですが、技巧よりも「誠意」が大事という教えを忘れずにいたいと思います。
 
 
 
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