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2021年6月30日 [その他(戦史研究関係)]

隔月更新が常態化していますが、5月と6月のおさらいを。

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5月6日に「歴史群像」誌の6月号(第167号)が発売されました。私の担当記事は「クロアチアの第二次大戦」。ユーゴスラヴィアの一構成地域だったクロアチアは、ドイツ軍による占領後に枢軸国として独立を許され、戦前からムッソリーニの支援を受けていた右派の民族主義勢力が政権を握りました。

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同政権は、民族差別政策と大量虐殺を実行。また、ドイツ軍に連隊規模、イタリア軍に大隊規模の義勇兵を派遣し、前者の第369クロアチア義勇歩兵連隊はスターリングラード市街戦にも参加したのち、ドイツ第6軍と共に包囲されて壊滅しました。

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今回、ナチ党の正式名称をどう訳すかでいろいろ悩みましたが、ドイツ史にもナチス問題にも造詣が深い、日本語が堪能なドイツ人の友人にも相談した後、「国民に対する国家秩序と国家指導部の絶対的優越」等を鑑み、従来通り「国家社会主義」としました。ちなみに、ドイツ語での「国歌」は Nationalhymneです。


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6月17日には、集英社新書のアンソロジー本『「自由」の危機』が発売されました。私の担当原稿の表題「守るべきは自由」は、著書にサインを求められた時に、いつも添えている言葉です。内田樹さんはじめ、他の寄稿者の方々による原稿も興味深い内容です。

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横暴で不条理な力に自分を変えられないために、しぶとく図太く、自由を守り続けましょう。


ネット媒体「Wezzy」の連載「詭弁ハンター」では、5月初めに第6回が、6月初めに第7回が公開されました。

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第6回のお題は「唐突にウイグル問題を持ち出す『ウイグル話法』。この詭弁の目的と弱点を解き明かす」です。一見もっともらしい、しかし実際には相手を黙らせることが目的の詭弁に、どう対処すべきか。

唐突にウイグル問題を持ち出す「ウイグル話法」。この詭弁の目的と弱点を解き明かす

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第7回のテーマは「聞けば聞くほど『不安』になる、『安全・安心』という詭弁」。本来、異なる次元の言葉である「安全」と「安心」ですが、2つをくっつけることで疑問や批判を抱きにくいマジックワードに変化します。

聞けば聞くほど「不安」になる、「安全・安心」という政府の詭弁

記事より一部抜粋。「このように、『安全』と『安心』を切り離して考えれば、現実に即した使われ方をしているかどうかを簡単に判別できますが、この二つを繋げて『安全・安心』という形で使われると、論理的にあやふやな概念に変化し、現実に即した使われ方をしているかどうかが判別しにくくなり…」

記事の末尾には、第1回から第7回の記事に飛べる一覧のリンクが付加されました。この連載の目的は、社会に氾濫するもっともらしい詭弁に対する「免疫」をみんなでつけて、強い力を持つ者にだまされないようにしよう、というもので、シリーズ名を「詭弁ワクチン」としてもよかったかな、と思います。


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6月13日付の「しんぶん赤旗 日曜版」に、私のインタビュー記事が掲載されました。既に他の人が指摘されている論点と重なる箇所もありますが、重要な論点は何度でも繰り返し指摘しないといけない。このインタビューはメールで行いましたが、一部割愛されているので、完全版をそのうちnoteで公開します。

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2015年に上梓した『戦前回帰』等で、安倍政権下の日本社会は精神文化が戦前(昭和の大日本帝国)に近い方向へ回帰していると指摘しましたが、政治権力を中心に精神文化が戦前(昭和の大日本帝国)に回帰したあと、新型コロナという感染症で国内が「非常時」になれば、意思決定のパターンが戦前から戦中のそれへと移行するのは当然の成り行きです。「戦前回帰」の段階で社会が甘く見た結果、戦中同様の誤謬と災厄が国民に降りかかっているようにも思えます。

日本国内の新型コロナ感染は、いまだ好転したとは言えない状況ですが、皆様もどうか油断せず、お気をつけください。

【おまけ】

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先日、名張市内で運良く遭遇できた虹です。近い場所にできた虹で、アーチが大きすぎて全体を写真に収めることはてきませんでした。よく見ると、アーチの内側は外側より少し明るい。
 
 
 
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2021年4月30日 [その他(戦史研究関係)]

もうじき4月も終わりということで、この2か月の仕事のおさらいです。

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まず、今年3月に雑誌『歴史群像』の2021年4月号が発売されました。私の担当記事は「グレナダ侵攻 1983」です。

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東西冷戦期にレーガン政権下のアメリカが行ったカリブ海の小国への軍事侵攻と、それが起きた政治的背景、そして戦場で露呈した米軍の組織的問題を、政治と軍事の両面から読み解きます。国民に人気があった同国指導者が殺され親ソ派軍事政権が誕生、そこでは3000メートル級の滑走路が建設中、それにレーガン政権が反応。中国が南沙諸島で進める飛行場建設との類似点と相違点にも触れています。


週刊誌の『AERA』4月26日号掲載の「総理と私たち 本当は対等なのに 過剰な尊敬語に違和感」という記事に、私もコメントを寄せています。

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ある時期以降、日本人の意識が過剰に「秩序の上位者」に対してへりくだるようになり、それがメディアの報道にも悪影響を及ぼしていると感じます。

この『AERA』の記事は、ネット版も公開されました。この問題は、単独で存在するものでなく、大きな「社会の病理」の一部として捉えるべきだと思います。日本以外のG7加盟国で、政治報道人がこんなことをしている国はないはずです。

「総理がおっしゃる」テレビの過剰な尊敬語に違和感 メディアと「対等」なのになぜ?(AERA)


ネット媒体の記事では、「Wezzy(ウェジー)」の連載「詭弁ハンター」の第4回と第5回が公開されました。

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第4回の表題は【総務省幹部らの不正疑惑、逃げ台詞の「記憶にありません」を封じる追及法とは】。

今も国会で盛んに用いられている、一見万能に見える逃げ台詞の「記憶にありません」ですが、実は穴もあります。

総務省幹部らの不正疑惑、逃げ台詞の「記憶にありません」を封じる追及法とは(Wezzy)

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第5回は「報ステWebCM騒動」と「杉田水脈議員の女性蔑視発言」を例に、日本社会にはびこる差別擁護の欺瞞的な詭弁を構造的に読み解きます。

「何々の意図はなかった」と「誤解を与えたならお詫びする」という合わせ詭弁は、今では政治家や大企業の常套句となりましたが、こういう発言が許されるのは「現行秩序で強い側に立つ者だけ」と気づいておられますか? これは差別的構造の温存に使われる詭弁だ、という認識を共有しましょう。

繰り返される「何々の意図はなかった」と「誤解を与えたならお詫びする」という合わせ詭弁(Wezzy)


また、講談社のネット媒体「現代ビジネス」にも、記事を寄稿しました。主題は「なぜ日本政府と地方首長の新型コロナ対応が戦時中の現象と似てくるのか」。

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国民の命よりも「国策」を優先する姿勢、状況悪化の責任を国民に押し付ける指導部、際限なく国民に課せられる「努力義務」の数々、明確な戦略がなく初期の方針に固執し続ける頑迷さ…。戦時中の大日本帝国と現代日本の表面的な「現象の類似点」だけでなく、「構造的な共通点」こそが重要で、深刻だと思います。

なぜ日本政府と地方首長の新型コロナ対応が「戦時中」と似てくるのか(現代ビジネス)


それから、私の原稿ではありませんが、竹田恒泰氏が私を訴えた裁判での私側の完全勝訴判決の内容について、ネット媒体の「リテラ」が詳しく紹介して下さっています。

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竹田恒泰が山崎雅弘を訴えた裁判で完全敗訴も控訴! 東京地裁が竹田の「差別主義」「自国優越思想」を認めた判決文を改めて紹介(リテラ)


さて、3月28日に「インテックス大阪」でテーブルゲームのイベント「ゲームマーケット大阪」が開催されました。

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私は、友人の古角博昭さんの「サンセット・ゲームズ」のブースを間借りして、「歴史群像」誌の付録ボードゲーム4種(数量限定)と、学研M文庫の戦史本各種(値引き)、SA別冊「パンツァークリーク」「突撃レニングラード/スターリングラード」の本誌のみ(日本語ルール等を収録)、「スターリングラード攻略」の和訳などを販売しました。

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歴史群像付録ゲーム4種を一緒に並べて売るのは最初で最後になると思い、これら全てのゲームのテストプレイとディヴェロップを手伝ってくれた古角さん、石田博さんと3人で記念写真を撮りましたが、古い方の2種(「ミッドウェー海戦/日本海海戦」と「モスクワ攻防戦/バルジの戦い」)が完売しました。

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会場では、久しぶりにボードゲーム業界/コミュニティの古い友人たちと会っていろんな話ができ、楽しかったです。

日本国内での新型コロナの感染拡大は、歯止めがかかっていない様子で、特に大阪は深刻な事態のようですが、皆様も、どうかお気をつけください。


【おまけ】

少しタイミングがずれましたが、今シーズンの名張の桜です。

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2021年2月25日 [その他(戦史研究関係)]

やろうやろうと思いつつ、今年に入って最初のブログ更新は、2月の下旬になってしまいました。すいません。

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まず、今年1月に雑誌「歴史群像」の2021年2月号が発売されました。私の担当記事は、第3特集の「ワルシャワ蜂起 1944」です。

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第二次大戦終盤のワルシャワで発生し、仲間であるはずの連合国陣営の大国の思惑に翻弄された揚げ句、無残に粉砕された、ポーランド人抵抗組織の反ドイツ蜂起の顛末を、政治と軍事の両面から読み解いています。

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1939年にドイツとソ連に分割併合された後のポーランド国内で少しずつ規模を拡大していった反ドイツの抵抗組織と、蜂起に至る内部での議論(および前哨戦としての1943年の「ワルシャワ・ゲットー蜂起」)、ソ連とイギリスの思惑、蜂起開始後における戦闘の経過、ポーランド抵抗組織側が捕獲したドイツ戦車(パンターとヘッツァー)の動き、ドイツ軍が投入した特殊戦車(シュトルムティーガーなど)と特殊兵器(ボルクヴァルトなど)、そして悲劇的な結末と、戦後のポーランドにおける蜂起の位置づけなど、この歴史的出来事を多面的に描き出しました。

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今でこそ、ワルシャワ市内のあちこちに蜂起の戦士を称える記念碑や博物館等があります(写真は2009年12月に現地で撮影)が、蜂起の主体であったポーランド国内軍(AK)は1989年に冷戦が終わるまで、ソ連を親玉とする「東側諸国」の一員だったポーランドでは批判の対象でした。つまり、言論と学問の自由がありませんでした。


次に、2月13日付の毎日新聞朝刊に、電話取材で伝えた「森喜朗事件(女性蔑視などの発言により東京五輪組織委会長を辞任)」に関するコメントが掲載されました。

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森喜朗氏個人の話ではなく、森氏が象徴する「森喜朗(さん)的秩序」の根深さについて、思うところを述べました。この出来事は、現在の日本社会が直面する「閉塞と停滞感」の縮図であり、今まで隠れていた膿に日の光が当たったようなものだと思います。

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ネット版の記事もありました。森喜朗氏の五輪組織委会長辞任は、問題解決の第一段階で、それ自体に意味はありますが、本質的な問題の解決はまだまだ先。森氏一人だけ除去されても「森喜朗(さん)的秩序」が続くなら、また同じことが繰り返され、日本は後進国に衰退していくでしょう。

五輪組織委・森会長辞任 戦史・紛争史研究家 山崎雅弘氏


また、ネット媒体「Wezzy」の連載企画「詭弁ハンター」の第3回が公開されました。

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今回のタイトルは【本当はこわい「控えさせていただく」という詭弁。強者と弱者を固定化するマジック】

一見すると謙虚な印象のある「控えさせていただく」という詭弁には、実は恐ろしい毒が仕込まれています。

本当はこわい「控えさせていただく」という詭弁。強者と弱者を固定化するマジック

Wezzyの連載企画「詭弁ハンター」のテーマは、現在の日本社会、とりわけ政界にはびこる詭弁を一つずつ解析し、構造を読み解き、同種の詭弁にだまされにくくなる「論理の免疫」を読者に提供しようというもの。報道記者の方にも、政治家や官僚の言葉の裏を読む際のヒントにしていただればと思います。



それから、2020年4月30日の投稿で少しお伝えしました、竹田恒泰氏が私を告訴した民事裁判ですが、2月5日に東京地裁で、判決が出ました。

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こちら側の主張が全面的に認められた勝訴でした。

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応援や励まし、ご支援をいただいた皆様、ありがとうございました。

この裁判の判決については、判決文の全文をPDFで公開しています。弁護士などの法律の専門家と、私を含む非専門家では、読み取れる情報も異なると思いますが、多くの方の目に触れる形にするのが公益に資すると判断しました。

【判決文】

また、昨年11月に、今回の裁判で提出した陳述書と被告側準備書面をいくつか公開しています。判決文と合わせてお読みいただくと、竹田恒泰氏が著書やネットでどのような差別的言説を発信し、どのような「論法」でそれを「差別ではない」と言い張ったのかを理解できると思います。

【陳述書】原告の「これは差別ではない」という主張について

こちらも昨年11月に公開した陳述書で、竹田恒泰氏自身が「中止になった富山県朝日町で話す予定だった内容と同じ」と宣言してネットで行った講演について、問題点を検証したものです。一見人畜無害に思える「自国優越思想」が、実は差別思想と表裏一体だと論証しています。

【陳述書】原告が予定していた朝日町の講演内容について


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この裁判の判決が出た後、弁護士の佃克彦さん(日本における名誉毀損裁判の第一人者で、名誉毀損裁判に関する著書も上梓されています)と、私の法廷闘争をさまざまな面で支援して下さった内田樹さんと共に、判決内容についての記者会見を行いました。判決の要旨と記者会見の模様は、時事通信と東京新聞が記事にして下さいました。


差別指摘は「公正な論評」 作家の竹田氏敗訴 東京地裁(時事)

「前沢達朗裁判長は投稿について『公正な論評で違法性を欠く』と述べ、請求を棄却した」「前沢裁判長は、竹田氏が著書で『(中華民族は)民度の低い哀れむべき方々』と記したことや、『韓国は、ゆすりたかりの名人』とツイッターに投稿したことなどに触れ、山崎氏の投稿は人権侵害や差別が広がることを懸念した公益目的があり、『相応の根拠がある』と判断した」「同日、東京都内で会見した山崎氏は『公正な判断。著名人が公然と特定の民族を差別する今の社会は危険だ』と訴えた」


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差別指摘投稿は「公正な論評」 名誉毀損訴訟で竹田恒泰氏敗訴<東京地裁判決>(東京新聞)

「判決は、竹田氏が『笑えるほどたちが悪い韓国の話』と題する著書などを出したり、『韓国はゆすりたかりの名人』『韓国が慰安婦の像を作るなら、日本は嘘をつく老婆の像でも作ったらどうだ』などと投稿したことに触れ、『竹田氏が元従軍慰安婦に攻撃的・侮辱的な発言を繰り返し、在日韓国人・朝鮮人を排除する発言を繰り返していることに照らせば、発言を人権侵害の点で捉える相応の根拠がある』と指摘」「名誉侵害には当たらないと判断した」「判決後、東京都内で記者会見した山崎氏は『公正な判断が出た。社会にはびこる民族差別に反論できるアクションになった。(国や自治体が)普段、差別的な言説を社会に拡散するような人物を招き、中高生に講演を行ったり、自衛隊の幹部候補生の前で話をさせたりすれば、差別的な主張が伝播する可能性ある』と指摘した」


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東京新聞のYouTubeチャンネルでは、佃さん、内田さんと私が行った記者会見のノーカット動画も公開されています。

竹田恒泰氏、ツイッターでの名誉毀損訴訟で敗訴 勝訴した山崎雅弘さんらの会見

原告の竹田恒泰氏は、この判決を不服として控訴した模様ですが、2020年4月30日の投稿でも述べた通り、私はこの件で人間として恥ずべきことは何もしておらず、控訴審で負ける要素も見当たらないと理解していますので、引き続き、毅然とした姿勢で対処していきます。

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【おまけ】

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裁判の判決を聞くために久しぶりに上京した際に、新幹線の車窓から撮った富士山。行き(2月4日:上)も帰り(6日:下)も快晴で、素晴らしい眺めでした。
 
 
 
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2020年12月31日 [その他(雑感・私生活など)]

うかうかしているうちに、2020年も最終日となってしまいました。先月もあれこれ忙しくて、ブログ更新の機会を逸しました。ということで、まず11月の出来事から。

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11月6日、「歴史群像」誌の12月号が発売されました。私の担当記事は「フランス領インドシナの第二次大戦」で、日本軍関係の戦史や昭和史の本にも「仏印」という名称で断片的に登場する、東南アジアのフランス植民地(現在のベトナム・ラオス・カンボジア)の第二次大戦(特に日本軍の軍事行動)との関わりを概説しています。

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1933年に始まった、日本とフランスの南沙諸島(現在、中国と周辺諸国およびアメリカとの間で紛糾の的となっている領域)の領有権争い等にも触れています。

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1941年12月に米英と戦争を始める際、東條首相は「アジア植民地の解放」を大義名分としましたが、1940年6月に本国政府がドイツへ降伏したあと枢軸国寄りの立場をとるフランスの植民地統治はそのまま尊重し、協力関係を築いて仏印の領土を兵站と航空機の基地として利用しました。つまり、ベトナム人等の独立運動を支援せず、逆に弾圧する側に立っていました。

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歴史群像」誌12月号の読者コーナーには、10月号に寄稿した「済州島4・3事件」と「歴史ボードゲームの楽しみ方」の記事への感想が寄せられていました。伝えたいことが読者にちゃんと伝わっている事実を知る時、筆者として大変うれしく思います。


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11月15日には、晶文社から内田樹さん編のアンソロジー本『ポストコロナ期を生きるきみたちへ』が刊行されました。既存の社会システムの枠組みがあちこちで崩れて不安な気持ちになっているかもしれない中高生向けのメッセージ、という企画で、以前から若い世代に伝えたいと思っていたことを書きました。

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本の企画は「中高生向け」ですが、私はほとんど「いまの中学生」を念頭に置いて書きました。私が中学生だった頃、教師の振りかざす「内申書という脅しの武器」に萎縮して、振る舞いが縮こまっていった友人たちを思い出しながら。当時のそんな教育が、いまの日本社会の「あれやこれや」の原因でしょう。

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もちろん、一般の書店に並ぶ本ですから、同年代を含む「大人」の方々にも読んでいただきたいと思いつつ、今後の社会で必要になる「能力」を自分でみがく必要性についても論じました。これが正解だ、というような、マニュアル的な「答え」は何も用意していませんが、ぜひご覧いただければと思います。

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この本に関連して、私と同じく寄稿者の一人である青木真兵さん、奥さんの海青子さんのお宅(奈良県東吉野村にある人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」)で11月29日に収録した1時間ほどの鼎談が、以下のサイトで公開されています。

【ポスコロ期】いつも心に反抗を

過去にも何度か、同ネットラジオに出演していますが、今回は『ポスト・コロナ期を生きるきみたちへ』に寄稿した内容を軸に、自由や教育、批判や反抗が必要な理由などについて話しました。

私の担当記事のタイトルにある「図太く、しぶとく」という言葉は、私の心構えであるのと共に、新聞記者や教師を含む友人を励ます時にもよく使っている言葉です。理不尽や不条理と対峙し続けるのは大変ですが、ただ「お互い頑張りましょう」でなく「図太く、しぶとくでいきましょう」と。

「図太く、しぶとく」という言葉は、ちょっとワイルドな感じの表現ですが、この後に「礼儀正しく」を付け加えると、より私の真意が伝わるかと思います。「図太く、しぶとく」と「礼儀正しく」は両立可能で、後者が前者の説得力を増すはず。人は本来、もっと図太く、しぶとく生きていいはずなんです。

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12月に入ると、以前にインタビューを受けたことのある「Wezzy(ウェジー)」というネット媒体で「詭弁ハンター」という連載コラムがスタートしました。

日本の社会を徘徊して、いろいろなものを破壊する「詭弁」という怪物に光を当て、その構造を解剖して読み解き、だまされないような免疫を皆で共有するのが趣旨です。昔は、ジャーナリズムがこうした「人の認識を歪ませる権力者の詭弁」を見抜く役割を果たしていたはずですが、最近はもう期待できないので、市民側が自衛するしかありません。

12月5日に公開した第1回の記事は、「菅首相の国会答弁に隠された『5つの詭弁』を読み解く」というもので、日本学術会議の任命拒否に関連して、菅義偉首相が2020年11月25日の参院予算委員会で述べた、短い答弁に仕込まれた「5重の詭弁」を読み解く内容です。

菅首相の国会答弁に隠された『5つの詭弁』を読み解く

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12月30日に公開した第2回の記事も、「日本学術会議問題を『首相機関説』で読み解く」というテーマで、過去の「天皇機関説」を踏まえた「首相機関説」という観点から、任命拒否を正当化する菅首相の詭弁を読み解きます。

日本学術会議問題を『首相機関説』で読み解く

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12月28日には、22日に東京の隣町珈琲で収録した平川克美さんとの「ラジオデイズ」の対談「政治家とメディアのレゾンデートル」の音源がリリースされました。

特別対談「政治家とメディアのレゾンデートル」

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冒頭で、平川さんとの対談が3回目か4回目と言いましたが、7回目でした(うち1回は想田和弘さんを交えての鼎談)。今の報道メディア、特に政治部の問題点についても、率直に思うところを述べました。

今回を含めた7回の対談音源は、下のページで一覧できます。

ラジオデイズ 山崎雅弘(1〜7)

タイトルを見ると、メディアやジャーナリズムの話題が多いですが、過去の歴史を振り返ると、政治の腐敗と暴走は「報道メディア/ジャーナリズムの弱体化」が原因で起きる場合が多く、メディアの社会的責任は重いです。

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2020年は、公私共にいろいろな出来事があった年で、予定していた外国旅行(6月のイタリア、10月の台湾、11月の韓国)のキャンセルを強いられたのは残念でしたが、過去にデザインした歴史ボードゲームがアメリカと中国のメーカーから出版されたり、さまざまな面での収穫も多い一年でした。

来年も、仕事やそれ以外の活動で、今の自分にできることを考えながら、ベストを尽くす所存です。どうかご支援のほど、よろしくお願いいたします。

それでは、皆様も、よいお年を!

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(2020年12月21日に新幹線の車窓から撮影した富士山。この時は、まだ冠雪がありませんでした。)
 
 
 




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2020年10月31日 [その他(戦史研究関係)]

久しぶりに、アマゾンKindleで電子書籍を3冊刊行しました。このシリーズのほとんどは、雑誌「歴史群像」に寄稿した記事を自分で電子書籍化したもの(一部は加筆修正)です。

1冊目は第73巻『インドと第二次大戦』で、戦前から続くインド国内の独立運動(戦後の独立はこの地道な運動の成果)と、英連邦軍で戦ったインド軍部隊、日本軍に協力した反英インド人義勇兵らの足跡を俯瞰的に振り返る内容です。

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『インドと第二次大戦』(Amazon)


2冊目は、第74巻『ビルマと第二次大戦』で、インドと共にイギリス植民地だったビルマが第二次大戦に巻き込まれた経緯(日本軍が蒋介石への物資輸送ルート遮断)と、日本軍を信用して協力し、のちに裏切られ、最後は反乱を起こしたアウンサンらビルマ独立派の足跡を追います。

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『ビルマと第二次大戦』(Amazon)


3冊目は、第75巻『モンゴルと第二次大戦』で、モンゴル人民共和国(外蒙古)と満洲国西部(興安各省)、中国の内蒙古の三つに分断されたモンゴル人各勢力の足跡を、俯瞰的にたどる一冊です。最近、中国の内蒙古自治区で起きた出来事も、最後に少し追記しました。

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『モンゴルと第二次大戦』(Amazon)


以下、電子書籍の今後の続刊予定です。

第76巻 『ギリシャと第二次大戦
第77巻 『中近東諸国と第二次大戦
第78巻 『オーストラリアと第二次大戦
第79巻 『オランダ・ベルギーと第二次大戦
第80巻 『イタリア内戦 1943-45
第81巻 『中国のドイツ軍事顧問団
第82巻 『アヘン戦争

イタリア内戦 1943-45』は、バドリオと連合国の講和から、ヒトラーのムッソリーニ救出、北部での傀儡政権「イタリア社会共和国」設立と、イタリア北部での終戦までの戦いを、政治と軍事の両面から考察しています。

下は、過去に刊行した電子書籍の専用ページです。2012年の第1巻以来、8年間で75冊を刊行しました(年内に第80巻まで出したい)。

六角堂出版 電子書籍リスト

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「戦史・紛争史研究家」という肩書きは、軍事作戦の分析から、戦争と紛争の構造解析、人種差別と戦う政治闘争まで、幅広い領域をカバーできるので便利です。





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また、10月16日付の神奈川新聞に掲載された、菅内閣による中曽根氏の葬儀への「弔意要請」についての記事で、私のコメントも掲載されました。

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ここで指摘している「心理戦で精神を疲弊させる」「主従構造を構築する」という手法は、強権的で非民主的な権力者がよく使う、世界史の中でしばしば見られる自国民の支配術です。


【おまけ】

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10月20日はスカッとした秋晴れだったので、前から行く機会をうかがっていた伊勢の二見浦へ車で行ってきました。有名な夫婦岩は、今回初めて見ましたが、想像していたよりも大きくて立派な岩でした。大きな方の岩の上には鳥居があり、鳥が居ました。

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夫婦岩の周囲一帯は、二見興玉(おきたま)神社の神域になっていて、久しぶりに神社に参拝し、交通安全のお守りを受けました。

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お昼は、その近所のお店で海鮮丼。出てくるまで時間がかかりましたが、注文を受けてから具材を一つ一つ用意しているのだろう、と思う断面の舌ざわり。

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そのあと、鳥羽まで足を伸ばして焼き貝をいくつかいただき、真珠島のそばにある遊歩道の段に座って、夕方まで海と青空を眺めて過ごしました。

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2020年9月30日 [その他(戦史研究関係)]

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9月6日に「歴史群像」最新号が発売されました。今回の担当記事(その1)は、日本降伏後、朝鮮半島が南北に分断されつつあった時期の済州島で起きた「済州島4・3事件」で、警察と右翼活動家、軍人が住民を「共産党シンパのアカ(バルゲンイ)」と決めつけて大量殺害した悲惨な出来事を、俯瞰的に解説しています。

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大国による信託統治や南北分裂を決定づける単独選挙に反対した済州島の市民を、当時の李承晩政権とその後援者であるアメリカ軍政当局は「秩序を乱す不穏分子」と見なし、警察と右翼団体を派遣して弾圧しました。それに対し、1948年4月3日に市民側の武装勢力が警察と右翼を襲撃すると、李承晩政権は軍を投入して武力鎮圧に乗り出し、武装勢力だけでなくそれを匿っていると疑われた大勢の市民を殺害しました。そして、1950年に朝鮮戦争が勃発すると、李承晩政権に従順でない済州の人々は「アカ」の疑いをかけられて弾圧や殺害の対象となり、済州島の人口の一割に相当する三万人の市民が殺害されましたが、その三分の一は女性と子ども、老人でした。一部の生存者は、難民として大阪などに逃れました。

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記事の最後で触れましたが、共産シンパと言いがかりをつけて3万人もの自国民を殺害した同事件について、韓国大統領は2003年に政府の非を認めて謝罪し、韓国軍と韓国警察も2019年に当時の誤りを組織として認めました。

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こちらは、済州島にある「済州4・3平和記念館」。済州島4・3事件には、アメリカ軍も深く関与していましたが、この博物館ではその辺りの経緯についても説明しています。当時の国際社会は、東西冷戦の勃興期であり、米軍は共産主義勢力の拡大に神経を尖らせていました。スコーチド・アース(焦土)戦略とは、ゲリラの拠点になりうる民家などを焼き払う、住民無視の軍事的行動でした。

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記事本文で触れた、済州島南西部の慕瑟浦にいくつも残る旧日本軍の掩体(飛行機を隠すシェルター)。1930年代に「アルトゥル飛行場」という日本軍の飛行場が島の南西部に作られ、1937年に日中戦争が始まると、ここを出撃した日本海軍機が南京などを爆撃しました。掩体の建設工事には、地元住民が強制徴用されましたが、コンクリートの中に鉄筋が入っているため簡単に壊せず、今も残されています。大日本帝国時代の負の遺産の一つです。

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これも、記事本文で触れた、済州島南西端の松岳山に残る旧日本軍の陣地洞窟。日本軍は米軍が本土上陸に先立って済州島に侵攻することを想定し、7万人の兵力を駐留させていました。山中にはトンネルがあり、岸壁には体当たり攻撃に使う特攻艇「震洋」を隠す穴がいくつも開けられています。「チャングムの誓い」のロケ地でもあるそうです(私は見ていないので、詳しくはわかりませんが)。

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済州島北部の東門橋にある韓国海兵隊の記念碑。済州島4・3事件の後、李承晩政権に貼られた「アカの島」という汚名を払拭するため、済州島の若者の一部は韓国軍の精鋭部隊である海兵隊に志願し、朝鮮戦争で北朝鮮軍・中国軍と激戦を繰り広げて戦功を挙げました。アメリカへの忠誠を示すために米軍に志願した、第二次大戦時の日系アメリカ人部隊(第442連隊)とも似た一面があります。

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また、「歴史群像」最新号には、担当記事(その2)として、前号付録ボードゲームのチュートリアル(手引き)記事を寄稿しています。前半部はカラーの8頁記事で、二人用ゲームを一人でプレイするやり方についても少し触れています。

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対戦相手がいないから、とあきらめる前に、ぜひ一度「ソロプレイ」を試してみて下さい。やってみると簡単で、歴史に関心のある人なら、新たな世界の扉が開かれると思います。
 
 
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太平洋の向こう側では、2008年に「シックス・アングルズ」第11号の付録として個人出版した歴史ボードゲーム(ウォーゲームまたはシミュレーション・ゲーム)「モスクワ攻防戦」の英語版 “Last Stand” が、アメリカのメーカー「マルチ・マン・パブリッシング(MMP)」から最近発売されました。

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年末から来年にかけて、米国であと2つ、中国でも1つ、歴史ボードゲーム発売の企画が進行中です。歴史ボードゲームの愛好家は世界中にいるので、旅先で現地のゲーマーと交流するのも楽しい経験です。
 
 
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それから、noteに新しい記事を投稿しました。

タイトルは『大村知事リコール運動で雑に使われる「天皇陛下」という言葉』。「天皇への侮辱を許すな」という大義名分で行われている、高須克弥氏や河村たかし名古屋市長らの政治運動が、本当に「天皇を敬愛する行動」なのかどうかについての論考です。諸々の根拠も挙げたので、少し長くなりました。

大村知事リコール運動で雑に使われる「天皇陛下」という言葉

記事より一部引用します。

今の時代を生きる日本人なら、『陛下』あるいは『天皇陛下』という言葉を聞いて、まず思い浮かべるのは、今上(現在の天皇)と上皇(先代の天皇)の姿でしょう。そんな人々が、事情をよく知らないまま、河村たかし氏の『陛下への侮辱』という激しい言葉を目にすれば、あたかも大村愛知県知事が今上や上皇に対して、何か侮辱的なことをしたと勘違いして、不快感や怒りの感情を胸に抱くかもしれません。そして、それを勘違いだと気づかないまま、リコール運動に賛同してしまう人も出てくる可能性もあります。


『天皇を侮辱するな』と高飛車に語る人間こそ、実は天皇の意に反していることがあり得ることをこの事件(1935年の「天皇機関説事件」)は教えています。

 
 
【おまけ】

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青山高原の風景。名張から30分ほどの場所にあり、標高7〜800メートルの頂部からは、伊勢湾と津市などの平野部を望めます。

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風が強い日が多いですが、この日は無風だったので、巨大オブジェのような風力発電の羽根車は止まっていました。

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2020年8月31日 [その他(ウォーゲーム関係)]

先月発売された「歴史群像」付録ゲームの「ノルマンディーの戦い」を題材に、全6回で歴史ボードゲーム(いわゆるウォーゲーム/シミュレーション・ゲーム)の解説記事を「ゲットナビウェブ」に寄稿しました。

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第1回は、そもそもなぜ戦史雑誌にボードゲームが付録で付くのか、という話から。単なるオマケというだけでなく、戦史への関心をより深める効果が、歴史ボードゲームのプレイには含まれています。

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また、読者の反応の中に「2人用ゲームが付いているけど、相手がいないのでプレイできない」とあきらめる声がありますが、実は「2人用ゲームを1人でプレイする」のも、歴史ボードゲーム(いわゆるウォーゲーム/シミュレーション・ゲーム)の醍醐味なんです。その理由は、最終回の第6回で説明します。

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歴史系のボドゲってなんか難しそう?
知識ゼロからの「歴史ボードゲーム」入門

【その1】
【その2】
【その3】
【その4】
【その5】
【その6】


それから、いま進行中の「大村愛知県知事のリコール運動」について、私が電話インタビューで述べた内容が、毎日新聞で記事になりました。有料記事ですが、私の発言部分の一部を以下に転載します。

「愛知知事リコールは『愛国』か 民族派からも疑問の声 トリエンナーレ補助金」(毎日新聞統合デジタル取材センター)

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【「もう一つ見逃せない点があります」と山崎さん。今回のリコール運動に35年の「天皇機関説」事件と似た一面がある、という。】
「あの時も、憲法学者・美濃部達吉が唱えた天皇機関説、つまり『天皇は国家の一機関であり、憲法の統制下に置かれる』という学説に対し、右派の思想家や政治家、軍人らが『天皇への侮辱だ』と言いがかりをつけて政治的攻撃を展開し、天皇機関説は潰されました。この事件が契機となって、天皇という絶対的権威を振りかざす恫喝(どうかつ)で言論が萎縮し、結果的に先の戦争を招いた、と言えるんです」
【現在では、実は昭和天皇自身が天皇機関説に賛同し、美濃部弾圧の動きに強い不快感を抱いていた ことが、武官長として天皇に近侍した本庄繁陸軍大将の日記などによって明らかになっている。】
「『天皇を侮辱するな』と高飛車に語る人間こそ、実は天皇の意に反していることがあり得ることをこの事件は教えています」


8月15日の午後8時からは、Chooselife Project というネットメディアの番組「75回目の終戦の日、"わたし"にとっての戦争責任とは何か?」にリモートで出演しました。

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パターン化した、ありきたりな「反戦平和論」とは違う形で、過去の戦争や今の自分が担う「未来への責任」について話そうと思いました。ネットでのリモート会議等は今回が初めての経験だったので、マイクと照明で技術的なトラブルが発生しましたが、他の出演者の方々のお話も大変興味深いもので、考えをさらに深めるヒントをいろいろ頂きました。

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番組の内容は、以下のリンク先で視聴できます。

「75回目の終戦の日、"わたし"にとっての戦争責任とは何か?」


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8月18日には、前から興味があった伊勢市の「尾崎顎堂記念館」へ車で行ってきました。

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尾崎行雄(顎堂)は、憲政の神様とも称される日本政界の偉人で、戦前戦中戦後と一貫して「立憲主義」と個人の自由と権利を尊重する政治を追求してきた人物です。新型コロナの関係か、見学者は私一人で、閉館時間まで館長さんと尾崎談義できました。

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マレー侵攻と真珠湾攻撃で太平洋戦争が始まって4か月後の1942年4月には、大政翼賛会による選挙候補者の推薦が「官選議員の選出に繋がる政府の選挙干渉で立憲主義に反する」との抗議の書状を東條首相に呈しました。尾崎さんはその後「言いがかりの不敬罪」で起訴されましたが、最終的には無罪の判決が下りました。

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1937年の日本人』(朝日新聞出版)で、国家総動員法の審議における尾崎行雄議員の批判的な演説を紹介しましたが、雄弁家のイメージがある尾崎さんも実は「しゃべるのが不得意だった」と知って勇気づけられました。私もしゃべるのは下手な方ですが、技巧よりも「誠意」が大事という教えを忘れずにいたいと思います。
 
 
 
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2020年7月25日 [その他(戦史研究関係)]

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7月6日に「歴史群像」第162号(8月号)が発売されました。発行元は、学研の雑誌部門が分社化された「ワン・パブリッシング」という社名ですが、発行体制は今までと変わりません。今年も、8月号はボードゲームの付録付きです。

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マップはリバーシブルで、表面は2人用の「ノルマンディーの戦い」、裏面は1人用の「米軍空挺部隊の戦い」です。

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2人用「ノルマンディーの戦い」のマップとユニット。1ターン=1日で、6月6日から12日までの一週間のノルマンディー海岸周辺における戦いを再現します。1ユニットは一部を除き1個師団、1ヘクスは実際の5キロメートルに相当します。

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こちらは1人用の「米軍空挺部隊の戦い」のマップとユニット。1日=4ターンの全8ターン(6月6日〜7日)で、プレイヤーは米軍の第82と第101空挺師団とユタ・ビーチから上陸する米第4歩兵師団を指揮して、サント・メール・エグリーズ周辺からユタ・ビーチに至る内陸部の制圧と、周辺のドイツ軍支配領域への進出を目指します。米軍とドイツ軍の兵員は、アントライド(未確認)ユニットとしてゲーム開始時には裏返して配置され、プレイヤーは空挺部隊の指揮官ユニット(計10個)を使って各エリアの戦力を確認し、ドイツ軍兵員ユニットを各個撃破していきます。

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この種のゲームを初めてプレイする人のために、本誌にカラー2ページの「プレイのヒント」という記事もあり。2つのゲームは共に、1944年6月に決行された連合軍のヨーロッパ反攻「ノルマンディー上陸作戦」を題材としており、プレイすることで当時の指揮官が直面した課題や選択肢、個々の移動や戦闘の決断の重みなどを感覚的に理解するヒントになります。本誌には有坂純氏による「ウォーゲームの起源」に関する記事もあります。

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本誌の担当原稿は「アメリカ空挺部隊の奮戦」で、1人用ゲーム「米軍空挺部隊の戦い」に完全対応する内容です。サント・メール・エグリーズ等の戦場で、米第82と第101の二個空挺師団がいかなる問題に直面し、どんな戦い方で周辺地域を制圧して、ユタ・ビーチから上陸した米第4歩兵師団と合流したのかを、米軍公刊戦史などの資料に基づいて詳しく説明します。

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また、「歴史群像」のネットサイトで最新号の「制作こぼれ話」を書きました。付録ゲームに関連して、ノルマンディー戦をテーマとしたウォーゲーム/シミュレーション・ゲームをいくつか紹介しています。

制作こぼれ話(第162号)

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このネット記事を書くために、久しぶりにSPIの“Atlantic Wall(大西洋の壁)”のマップ5枚を書庫の床に広げてみました(右上が付録ゲーム「ノルマンディーの戦い」のマップ)。買ったのは中二の頃だったと思いますが、今もまだ手許に持っていることに、自分でも驚きます。

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オマハ・ビーチにユニットを並べて、上陸シーンを再現してみましたが、初めてこのゲームをプレイした時のワクワクした感情を思い出しました。

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そしてもう一つ、「歴史群像」の付録ゲームについて「プレイの仕方がわからない」「相手がいないのでプレイできない」という方のために、ルール解説とソロプレイ方法を紹介する全6回のネット記事を、ワン・パブリッシングのサイトで準備中です。ユニットをどう移動させるか、ゾック(ZOC)とは何か、戦闘解決でなぜサイコロを使うのか、兵站の判定は、ゲームの勝敗判定は、といった、基礎の基礎からの丁寧なウォーゲーム入門の記事です。

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発行部数34,600部(印刷証明部数)の全国配本の雑誌に、年に一回とはいえ、厚紙打ち抜きのコマシートと折り込みマップ、別冊ルールブックの付録ゲーム(しかも2人用と1人用の2個)がつくというのは、あの1980年代の「ウォーゲーム・ブーム」の頃にすらなかったのではないかと思います。

ちなみに、次号(9月発売)の「歴史群像」には「ノルマンディーの戦い」と「米軍空挺部隊の戦い」のリプレイ記事が掲載されます。新型コロナの影響で、なかなか対戦相手を見つけられないという方も多いかと思いますが、ネット記事とリプレイ記事では、2人用ゲームを1人でプレイするやり方とその醍醐味についても説明します。ぜひ、この付録ゲームを最大限に楽しんでいただければと思います。
 
 
 
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2020年6月17日 [その他(戦史研究関係)]

久々の更新です。まずは、5月7日に発売された「歴史群像」誌の6月号(第161号)について。今回はカラー頁と本文記事で、第二次大戦期とその前後のフィリピンを俯瞰的に読み解いています。

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カラー2ページの「フィリピンの戦跡を歩く」では、今年の2月に取材を兼ねて訪れた、マニラ市内とレイテ島の第二次大戦に関する遺構や記念碑、歴史的に重要な建物などを、撮ってきた写真と共に紹介しています。

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モノクロの本文記事「フィリピンの第二次大戦」では、第二次大戦中の日本軍とアメリカ軍の戦いに加え、米国式の訓練と装備を受けたフィリピン軍や、戦中の親米および非親米ゲリラ、それに対抗する親日フィリピン人義勇兵などにも光を当てています。

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東南アジアの植民地で唯一、近い将来の独立を約束されていたフィリピンは、なぜ戦場となったのか。日米という大国の狭間で、フィリピンの軍人や市民はどのような「敵」と戦ったのか。日本軍がもたらした国内の分断は、戦後のフィリピンにも大きな影を落としました。

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また、「歴史群像」誌の6月号には、この原稿2本に加えて、さらにもう1本記事を書いています。それは、毎年夏号の恒例となった「付録ボードゲーム」の内容紹介で、今回は2人用が「ノルマンディー上陸作戦」、1人用が関連テーマの「米軍空挺部隊の戦い」です。

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2人用の「ノルマンディー上陸作戦」は、1944年6月6日の「Dデイ」から6月12日までの一週間の戦いを、師団レベルで再現するゲーム。

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1人用の「米軍空挺部隊の戦い」は、Dデイと翌日の米軍空挺二個師団(第82、第101)とユタ・ビーチから上陸する米第4歩兵師団の行動をプレイヤーが指揮するゲームです。

付録ゲームが付く8月号(162号)は、7月6日発売予定です。


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続いて、新聞への寄稿です。6月6日の「神奈川新聞」朝刊に、黒川弘務(元)検事長をめぐる問題に関する論考を寄稿しました。「賭けマージャン」がスキャンダルとして騒がれ、レート云々という脇の話に国民の視線が逸らされましたが、発端である「総理大臣による公益に寄与しない脱法的な閣議決定」の問題は全然解決していません。したがって、報道はさらに追及を続ける必要があると思います。

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ところが、主要メディアの報道を見ると、もうこの件は取り上げる価値が無くなったかのように、さらなる追及を止めてしまいました。記事の冒頭で皮肉を込めて「黒川弘務という元検事長の名をご記憶だろうか」と書きましたが、実際もう忘れてしまった人も多いかもしれません。

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また、安倍政権による黒川弘務氏の定年延長強行が、日本国内で大きな反発と抗議を受けている状況を報じる、仏「リベラシオン」紙の5月17日付の記事に、私のコメントも少し紹介されています。なぜ多くの有名人や表現者が、検察庁法改正法案に対して反対の声を上げたのか、という質問に、いくつか私見を述べました。

Au Japon, l’affaire du procureur Kurokawa soulève un vent de contestation

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6月12日発売の「週刊金曜日」には、先日の首都上空でのブルーインバルス展示飛行についての記事を寄稿しました。

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自衛隊や展示飛行が「好きか嫌いか」レベルの論評ではなく、「主権者/納税者である国民への政府の説明責任の欠落」と「政治宣伝の効果」の観点から論じています。

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【おまけ】

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16年前の2004年に個人出版で出した独ソ戦のシミュレーション・ゲーム「ウォー・フォー・ザ・マザーランド」の中国語版が、中国のメーカーからボックス仕様で出ました。

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各種のグラフィックは、私が制作した原版のデータを向こうに送って、テキストの日本語部分を中国語に差し替えたもので、関連の戦史記事もオリジナル版に忠実な構成でルール冊子に収録されています。

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この5〜6年で、日本製やアメリカ製の戦史を題材としたボードゲームが数多く中国でライセンス生産されていますが、愛好者は日米よりも若い人が多いと感じます。上海や南京を訪れた際、現地のゲーマーと交流したことがありますが、日本のゲーム事情に詳しい人も多くいました。

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サイコロまで袋に入っているのが、今の中国の「力」だと思います。

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独ソ戦の作戦級シミュレーション・ゲーム「モスクワ攻防戦」も、同社からの出版企画が進行中です。
 
 
 
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2020年4月30日 [その他(戦史研究関係)]

新型コロナウイルスの感染拡大で、日本でも生活環境が変わった方が多いかと思います。いろいろと不便なことも多いですが、注意すべき問題を見極めながら、しぶとく生き延びていきましょう。

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さて、まずは告知から。今月、晶文社より『街場の日韓論』という本が刊行されました。内田樹さんを中心に、私を含め11人の筆者が現下の日韓関係や両国間に存在する問題を読み解き、これからの道筋を模索する、という内容です。

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私の担当章は「韓国のことを知らない日本人とその理由」。と言っても難しい話ではなく、私が中学生の頃から実際に経験した「韓国にまつわる話」を繋げて、なぜ知らないのか、一部の日本人はなぜ「知らせない努力」をするのかについて、考えを巡らせています。ある事実を主体的に「知ろうとする努力」の意味と共に、その事実を「知らせない努力」をして「隠す」人間が日本の一部にいるのはなぜか、という話も書きました。韓国人が自国の「不都合な事実」と対峙している事例も紹介。新型コロナ対応にも通じる話かも。

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また、私個人が歩んできた足跡の「一端」も、今回初めて開示しました。他の寄稿者の方々の原稿も、とても興味深いので、幅広い読者の方々にお勧めします。


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次に、先月初めに学研から「歴史群像」誌の4月号が刊行されました。私の担当記事「中南米諸国の第二次大戦」は、第二次大戦に関するほとんどの文献で無視されている(それゆえ参考文献は全部英語)、戦前と戦中における中米と南米の国々の立ち位置や動きを、政治と軍事の両面から解説する内容です。

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南米諸国と良い関係を築いていた戦前のドイツ、真珠湾攻撃直後に対日宣戦布告した中米諸国としなかった南米諸国、戦闘部隊を連合軍に参加させたメキシコとブラジル、最後まで親ドイツ的姿勢だったアルゼンチンなど、幅広い内容をカバーしています。戦後、なぜナチの戦犯が逃亡先にアルゼンチンを選んだのかも、戦前と戦中からの流れを見れば腑に落ちます。



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続いて、ネット記事も紹介。昨年、大阪・谷町六丁目の隆祥館書店で行った『歴史戦と思想戦』(集英社新書)刊行記念の内田樹さんとの対談が記事化されました。前編と後編の二つに分かれています。

「歴史戦」と「思想戦」の驚くべき共通点とは? 山崎雅弘×内田樹対談<前編>(週プレ)

「歴史戦」と「思想戦」の驚くべき共通点とは? 山崎雅弘×内田樹対談<後編>(週プレ)



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また、昨年10月に東京・神楽坂の「神楽坂モノガタリ」で行った『歴史戦と思想戦』に関連する、ジャーナリストの望月衣塑子さんとの対談イベントの内容も、記事化されました。歴史修正の文脈で使われるトリックと、現在の政治問題で使われるトリックの類似性などについて説明しています。

政治家が使う言葉のトリックの見抜き方(集英社新書)

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望月衣塑子さんとの対談より一部抜粋。

「日本人は、政府が何か言った際、善意で好意的に解釈してしまう人が多いように思います。でも、多くの民主主義国でメディアの情報に国民がどう接しているか、あるいはメディアが権力者にどう接しているかというと、『悪意があるかもしれない』と警戒し、決して言うことを鵜呑みにはしないのですね。特にジャーナリズムは、性善説的に権力者の言葉を紹介することは、まずない。『本当は裏があるのではないか』と常に警戒する。そこが今の日本のメディアと違うところです」


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それから、毎日新聞ネット版の4月10日の記事「『国難だから政権批判するな』が生み出す『本当の国難』」に、私の電話インタビューの内容が引用されています。私の発言部分を一部抜粋します。

「『批判するな』という声には2種類あります。一つは権威主義者。『政府のやることなのだから正しいんだ。だからお上の邪魔をするな』という人ですね。もう一つは、政権擁護のため、批判を封じようとする人です。共通するのは、(略)政府に従い、『一丸』となるほうが良い結果を生む、という暗黙の前提です」「この前提は歴史的にも、論理的にも間違っています」「軍事の世界では、戦略を立て、これに当てはまるように戦術を組み立てます。(諸外国では)感染拡大を防ぎ、国民の命と生活を守る、という戦略と、個別政策である戦術がかみ合っている。筋が通っています」「(安倍政権は)支離滅裂です。戦略と戦術がかみ合っていない。端的に言えば、今の政府は先の戦争と同じように、戦略なしに決定を下しているようです」

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さて、ツイッターでフォローされている方は既にご存知かもしれませんが、私は現在、ある裁判で当事者となっています。

その裁判がどのようにして提起されたかについては、以下の「ツイートまとめ」でご確認いただけます。

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竹田恒泰氏の朝日町教育委員会主催の講演を批判したツイートについて


その後、内田樹さんが呼びかけ人となって、私の裁判を支援する「会」を起ち上げ、裁判費用の募金を集めてくださいました。

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山崎雅弘さんの裁判を支援する会〈代表呼びかけ人・内田樹〉

4月30日現在、1200人を上回る賛同者の方々から、1100万円を超える寄付をお寄せいただきました。本当にありがたく、また心強く思っています。

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私はこの件で人間として恥ずべきことは何もしておらず、裁判で負ける要素も見当たらないと理解していますので、毅然とした姿勢で対処していきます。特定の事柄を単に立証するだけでなく、その背景や構造も含む形で「徹底的に立証」する作業を、本を書く時と同じ手法と熱量で進めています。その成果は、代理人弁護士とも相談の上、いずれ何らかの形式で、全て公表いたします。

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《おまけ》

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4月5日に近所を散歩した時、通りすがりに撮った桜の写真(周囲は無人)。

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新型ウイルスのせいで、お花見できなかった方々にもお裾分けです。

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