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2011年2月1日 [その他(ウォーゲーム関係)]

先日お知らせしました通り、シックス・アングルズ第11、第12、第13号の割引販売が、本日よりスタートしました。600部印刷した第13号は、現時点で残り50部となっています(800部印刷の第11号と第12号は、まだ多少余裕があります)。

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また、2003年に出版しましたシックス・アングルズ第8号 『ハリコフ 1941-43』 が、おかげさまで完売いたしました。重版の予定はありませんので、市場の流通在庫のみとなります。

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次号(第14号 『ベアズ・クロウ』)からは、価格を4000円代に下げるつもりです(レトロスペクティブ第7弾の『ウエストウォール』は別です)が、本体5800円という価格では、私のオリジナル・ゲームだと正価で500~600部くらいというのが「市場の評価」ということになりそうです。ちなみに、第10号は1000部、第9号は1300部を印刷しましたが、いくつかのブログなどで好意的に評価していただいた『パウルス第6軍』の第10号(既に完売)は、昨年3月の割引販売開始の時点で860部が売れていたので、ゲームの評判が売上げに影響する面も無視できないと思います。

さて、執筆の仕事が一段落し、自治会関係の用事もたまたま減ったこともあり、半年以上も停止を余儀なくされていた 『ウエストウォール』 の製作作業を、先週後半から再開しています。石田さんに加えてKMTさんにも最終的な確認テストを手伝っていただけるようなので、順調かつ効率的に作業が進めば、早ければ5月くらいには皆さんのお手元に届けられるか、と思います。

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【おまけ】
サッカー・アジア杯の決勝戦は、全体的には単調な試合運びだったとはいえ、あの美しいボレーシュートだけでも夜更かしした甲斐があったと思わせる試合でしたが、あの時の不可思議な選手交代(交代準備をした岩政に対し、選手側がなぜか×サインを出していた)について、興味深いブログ記事を見つけました。今野選手もどこかのテレビ番組に出演して同じ主旨の発言をしていたので、これが事実だろうと思います。現在の日本代表チームは、監督と選手の距離感が非常に良い感じであるように見え、今後の発展に期待が持てると思います。

サッカー決勝の交替マジックは監督と選手達の合作

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2011年1月27日 [その他(ウォーゲーム関係)]

ハードカバー単行本 『宿命の「バルバロッサ作戦」』 の再校(二度目の著者校正)と歴史群像次号記事 「現代中国の国境紛争史」の執筆も無事に完了し、久しぶりに緊張感から解放された日々を過ごしています。昨日は、近所でうろうろと買い物に出たり、溜まっていた未読の雑誌を読んだりしていましたが、今日はネットでゲーム関係の情報を閲覧していたところ、非常に興味を惹かれるアイテムを見つけました。

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(画像はGMT社の公式ホームページより)

GMT社で製作中の 『モスクワへの道』。ヴァンス・ヴァン・ボリース氏の「ローズ・トゥ」シリーズの二作目で、前作の 『レニングラードへの道』 をちょうど石田さんが自宅でプレイされていて、今週土曜に後者を対戦してみる予定でしたが、事情により延期となってしまいました。 『レニングラードへの道』 は、ソリツィとスタラヤ・ルッサでのソ連軍の反撃がテーマでしたが、 『モスクワへの道』 はムツェンスクとモジャイスク(ボロディノ)でのソ連軍の抵抗と反撃を扱っているようです。

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ゲームの規模は、1ヘクスが1.4km、1ユニットが大隊/中隊、1ターンが半日という、本格的な作戦戦術級のようで、ムツェンスクの戦いを正面から作戦戦術級でゲーム化したのは、おそらく初めてだろうと思います(ボロディノの方は、ジャック・レディのデザインでGDW社から出た 『スタンド・アンド・ダイ』 というゲームがありました)。グデーリアン上級大将率いるドイツ軍第2装甲集団の先陣を担う第4装甲師団に対し、カトゥコフ大佐率いる第4戦車旅団(スターリングラード・トラクター工場製のT34とKVを装備)や第11戦車旅団などのソ連赤軍部隊が、オリョール北東のムツェンスク附近で反撃と遅滞作戦を実施しましたが、この戦いはソ連側が戦車戦術面の優位でドイツ軍に勝利した、独ソ戦で初めての戦いでもありました。

発売はまだだいぶ先のようですが、非常に楽しみな一作です。ちなみに「ソリツィの戦いって?」「ムツェンスクの戦いとは?」と思われた方は、ぜひ2月下旬発売予定の 『宿命の「バルバロッサ作戦」』 をご覧になってください。戦略級から作戦戦術級まで、バルバロッサ作戦ゲームをプレイする際の参考図書に最適な本に仕上がっているかと思います。ちなみに、下の画像はシックス・アングルズ第11号 『モスクワ攻防戦』 マップ上のドイツ第4装甲師団とソ連第4+第11戦車旅団。こちらの割引販売ももうじき始まります(直販のご予約は1月31日まで受け付けています)ので、興味のある方はどうぞ。

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2011年1月19日 [その他(ウォーゲーム関係)]

今週は、『歴史群像』誌の次号記事 「現代中国の国境紛争史」 執筆と、ハードカバー単行本 『宿命の「バルバロッサ作戦」』 校正に取り掛かっています。後者の執筆では、過去に蓄積した独ソ戦関連文献に加えて、新たに買い増しした文献資料を大量に活用していますが、書棚の残りスペースを考慮せずに関連図書を購入したため、作業が終わっても本の山を書庫に戻せないという事態が発生してしまいました。

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この問題を解決する一環として、昨年3月に行いました「シックス・アングルズ製品旧作の値引き販売」を、今年も実施することにしました。第13号 『ツィタデレ: クルスクの決戦』 を刊行してから、ほぼ2年が経過しましたが、在庫の動きもほぼ停止状態となっていることもあり、いずれも思い入れのある商品ではありますが、割引販売を決断しました。今回の対象商品は、第11号、第12号、第13号の3アイテムで、価格はいずれも本体2900円(税込み3045円)となります。

※表紙画像をクリックすると、商品の紹介ページにジャンプします。

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割引販売のスタートは、2011年2月1日の予定で、小売店の店頭販売価格もこの割引価格(半額)となります。それに先立ち、割引価格でのご注文を承りますので、希望される方はメールにてご連絡ください。

2008@mas-yamazaki.com  ← 数字は全角ではなく半角にしてください(スパムメール対策で、このように表記しています)

もちろん、こうした小手先の対処法では抜本的な問題解決にはならないので、過去に買い集めた資料文献のうち、次に需要が生じる可能性が低い順に、デジタル化していこうかという案も検討中です。頻繁に参照する文献や、近い将来に執筆で使う可能性が高いと思われる文献は、紙の状態で保持する必要がありますが、例えば「ペルー人質救出事件」や「光州事件」などの本は、おそらく書庫で眠り続ける可能性が高いと思われるので、総合的に判断すると「予備役」扱いでデジタルデータの形式にするのが最善かと思われます。

戦史研究を生業とする人間にとって、文献資料が増えすぎて保管に困るというのは、ある意味では「贅沢な悩み」なのかもしれませんが、管理と整理が行き届かないほど多いと、逆に仕事に支障を来たすようになるので、今後も自分なりの対処法を模索していくつもりです。
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2011年1月5日 [その他(ウォーゲーム関係)]

もうお正月が終わってしまったので、今ごろ「あけましておめでとうございます」と書くのはおかしいのですが…。ともかく、本年もよろしくお願いいたします。

今年の仕事始めは、学研さんのムック 『決定版 太平洋戦争(10)』 の担当記事「東西冷戦と戦後日本」の執筆ですが、2月に発売予定の単行本 『宿命の「バルバロッサ作戦」』 の校正と地図仕上げ等の作業もあり、今月の中ごろまでは気を緩められない日々が続きそうです。

もし状況が許せば、今月中旬か下旬に石田さんと何かゲームをやりましょうと相談中。ドラマ 『坂の上の雲』 を観て、ひさびさに「日露戦争を追体験した記憶」が蘇ったので、『戦略級 日露戦争』 というのも考えましたが、あれほど精神的にハード(特に日本軍)なゲームというのも、他になかなか無いのでは、と思います(笑)。旅順艦隊と要塞をめぐる東郷の焦り、乃木の苦悩が、プレイ中は骨身に沁みるように実感できました。

ちなみに、新春の「初買いゲーム」はこちら。といっても、定期購読している雑誌の最新号が、今日届いたのですが。

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バトルズ』 誌の第5号。付録ゲームは、ロシア内戦当時のペトログラード(後のレニングラード、現サンクトペテルブルク)西方における1919年の戦いを再現する 『ホワイト・オクトーバー』 です。

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白軍側にはフランス製のルノーFT軽戦車やイギリス製のマークV菱形戦車などがあり、赤軍司令官のトロツキーもユニット化されています。システムは、移動と戦闘の順序をプレイヤーが選んで交互に各1回ずつ実行するパターンですが、白軍の疲労や休息、ペトログラードの拡大マップ、各種の政治的イベントなど、なかなか興味をそそられる内容です。

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今年は私も新作のデザインに力を入れます。
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2010年11月11日 [その他(ウォーゲーム関係)]

関東遠征から帰還した頃から、気温がだいぶ下がってきましたが、今週も引き続きハードカバー本の執筆に没頭中です。休憩の時に、ネットでいろいろとブログなどを見ている中で、非常に示唆に富んだ内容の記事がありましたので、ご紹介させていただこうと思います。

Sideway-Shuffle 作家・市川丈夫の卓上ゲーム日記
【Web Link】「ゲーム猿のUstreamで生放送」NGワード編

シミュレーション・ゲーマーのコミュニティにおいて、ネット上・実社会上を問わず、ゲーマー相互の関係をいかに良好に保つかという問題は、おそらく新規参入者を増やすことと同等、あるいはそれ以上に、重要である気がします。なぜなら、せっかく現役ゲーマーの勧誘などの努力が実を結んで、新規のゲーマー候補生の方がこのホビーに関心を持って「ちょっと覗いてみようか」という気持ちになったとしても、現役ゲーマー間の雰囲気が悪ければ、すぐに関心を失って去っていくだろうと思われるからです。

もちろん、多くの場合は「意図的に他者との関係を壊そうとしている」わけではなく、相互の認識の違いや好みの違いなど、ごく些細な点から始まった「ズレ」が、次第に大きくなっていく、というパターンではないかと想像します(私の交友関係などごく限られているので、あくまで推測ですが)。そして、上にご紹介したブログの記事は、そういった「ごく些細な点」の段階で、お互いの意図を正しく把握し、片方または双方が相手の意図を悪いほうに解釈するという好ましくない展開を防ぐことで、コミュニティの人間関係をより好ましい方向に向けよう、という提言であると、私は感じました。

私事に話が飛んでしまって恐縮ですが、4年前に妻と結婚した当初、家の中では数え切れないほど、些細な理由でケンカを繰り返しました。しかし、冷静に頭を冷やしてお互いの言い分に耳を傾けてみると、それぞれ相手が無意識、あるいは無頓着に行った(自分の気に入らない)行動や発言を、勝手に「意図的な(つまり自分がそれを気に入らないことを相手が承知した上での)もの」と解釈して、自分の頭の中で相手への「怒り」を沸騰させるというパターンに陥ってしまったのが、ケンカの原因であることがわかってきました。その後、お互いに「こういうことをされると嫌だ」とか「こういう言い方は気に障る」ということを、日常会話の中で相手に告げるようになって、ケンカの回数は急激に減ったような気がします(まだゼロには到達していませんが・笑)。

シミュレーション・ゲーマーのコミュニティにおいて、ゲーマー同士が会話する場合でも、同様に「相手も自分と同じ感覚や価値判断基準の持ち主だろう」との思い込みから、うっかりして相手の気分を害するような台詞を口にしてしまう(またはそれに類する行動をとってしまう)可能性は、大いにあると思います。そんな時、「自分(の考え・解釈・流儀など)が(唯一)正しい」という前提から会話をスタートするのではなく、お互いの意見や認識を尊重しようという柔らかい態度で相手と接することで、不要な摩擦や紛糾をある程度回避できるかもしれません。我々がみな若かった頃にこのコミュニティを荒廃させた「ゲーム派対シミュレーション派の論争・対立」の経験は、多少の年輪を重ねた今、同じ轍を踏むことを避けるための「共有できる歴史」として、有効に活用できる気もします。

そして、参加者みんなが普段の生活で公共マナーを守るのと同じような感覚で、あまり窮屈に考えずに少しずつ手を貸すことで、シミュレーション・ゲーマーのコミュニティを「いつでも積極的に参加したいと思える、楽しくて魅力的な場所」という形で維持管理できれば、少なくとも現役のゲーマーが「悪い空気に嫌気が差して」去っていくという展開を減らしたり、あるいは新規参入の新人さんが「居心地が良くて楽しい場所」として定着してくれる、という展開を増やしたり、ということも、もしかしたらあるかもしれません(この部分は願望が色濃く投影された仮定の話です)。

私もこのホビーを愛する一人として、ネットや実社会でゲーマーと接したり、ブログや出版物(シックス・アングルズ)の記事などで意見を表明したり、サークルの例会にお邪魔したりする機会が多々ありますが、自分の発言や行動がコミュニティの中でどのように受け止められているのか、といった点に、今後はますます注意しながら、いろいろな活動を行っていこうと思いました。

また、記事の中でリンクが貼られている2つの記事も、非常に参考になるものでした。

1つは、「フィンランドの5年生が作った議論のルール」というもので、経営者向けの本で解説されていた内容を、ブログの筆者の方がわかりやすく紹介されています。他人を指差して「いるいる、こういう人」と言うのは簡単ですが、自分にとってこれらの「ルール」がどれほど価値があるのか、価値があるとすれば自分はそれを守れているか、といった点を改めて考えてみる、良いきっかけになりました。

もう1つは、「甲野先生の最後の授業」と題されたブログ記事で、リンクをクリックして出てきたページのトップの部分にある内田樹さんのお名前を見て「あっ」と思いました。内田さんの著書やブログは、以前から時々拝見していますが、この記事は迂闊にも見落としていました。記事の内容は、合気道の先生からの「教え」と、それについての内田さんの論考という構成ですが、今回の記事も深く唸らされる言葉が多々ありました。

内田さんは、「ネット上に自分が発表したものは、どなたでも自由に引用・転載してもかまわない」と著書で書かれている(光文社新書『街場のメディア論』p.37)ので、無礼を承知で、いくつか引用させていただきますと……
人間は自分のことは適切には評価できない。でも、「私のことを適切に評価してくれる人」を探し当てることはできる。自己評価とはその能力のことを言うのである。

「私のような人間ばかりの世界」で暮らしても「平気」であるように、できれば「そうであったらたいへん快適」であるように自己形成すること、それが「倫理」の究極的な要請だと私は思う。でも、これはむずかしい課題である。ふつうの人は「世界が私のような人間ばかりだったら」気が狂ってしまう。他者のいない世界に人間は耐えられないからである。だから、論理的に考えれば、「私のような人間ばかりでも平気な『私のような人間』」とは「一人の人間の中に多数の他者がごちゃごちゃと混在している人間」だということになる。

また、合気道の姿勢としての「キャスター=風見鶏理論」の箇所にある
攻撃の入力があったときに、それに防衛的に反応するのではなく、攻撃の入力そのものを「自分自身の運動の材料」にして立ち上がる動きを以て応じる。防衛的、反撃的に考えると、「攻撃を逃れる」という体制になる。そうではなくて、「攻撃」そのものを滋養として成り立つ体制をつくる。

という辺りは、フィジカルな側面だけでなく、メンタルな問題についても応用可能な示唆に富んだ内容だと思いました。

あと、内田樹さんと言えば、今年の8月に盛り上がった「出版バブル論議」についての深い考察と、内田さんご自身の決断を読んで、出版業界に携わる者の1人として大変感銘を受けた記憶が鮮明に残っています。

内田樹の研究室
ウチダバブルの崩壊

茂木健一郎 クオリア日記
当事者として

内田樹の研究室
縮み行く世界

独ソ戦のハードカバー本は、予定よりだいぶ進行が遅れてしまっていますが、私は幸いにして「バブル」とは縁の無い環境で仕事ができる静かな状況ですので(笑)、1ページ1ページに価値の詰まった(単に情報量が多いという意味ではありません)良い本に仕上げたいと思っています。
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2010年9月23日 [その他(ウォーゲーム関係)]

季節が急に夏から秋へと変化した感じで、体調を崩しやすい気候になっているようです。皆様も、体調管理にはくれぐれもお気をつけください。

私の方は、先週末に歴史群像誌の次号記事「ヴェルサイユ条約」を仕上げた後、今週は再び、ハードカバーの独ソ戦本の執筆に没頭する日々です。文献をいろいろ調べて情報を抽出し、当時の状況を頭に思い描く時、なにをしたくなるかと言えば、言うまでもなく「関連テーマのシミュレーション・ゲーム」です。本が完成するまでは「お預け」状態ですが、『ベアズ・クロウ』のアイデアも思いついた点を書き記しているので、デザイン作業の再開が楽しみです。

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左は言わずと知れた『グデーリアン装甲集団(パンツァーグルッペ・グデーリアン)』。このゲームの魅力は、やはり地図上の平原を「駆け抜けるよろこび」(C・BMW)ではないでしょうか。軽快な2シーターのオープントップのスポーツカー、いわゆる「ロードスター」で、見晴らしのいい高原の道路を疾駆するような感覚があります(ドイツ軍サイドだけですが・笑)。GMTの『バルバロッサ』シリーズは、エンジンパワーが強力で、クラッチミートなど多少の技術と経験があるドライバーでなければ、きちんと走らせることが難しい「(一昔前の)スーパーカー」という印象でしたが、『ベアズ・クロウ』は前者に近いコンセプトでデザインしています。

右は、米国WWW社から出版された後、ホビージャパン社からライセンス生産された『突撃レニングラード』。比較的地味な印象がありますが、レニングラード戦の史実を知れば知るほど、このゲームが「よく出来た作品」であることを再認識させられます。かく言う私も、オリジナル発売時から繰り返しプレイしていたのを、前に一度オークションで手放した後、最近になって買い直しました。こちらも新版の『ベアズ・クロウ』とテーマが部分的に被りますが、執筆が終わったらじっくり研究し直したいゲームの一つです。

両ゲームとも、けっこう古いゲームなのですが、しかし1941年の独ソ戦ゲームというのは「メジャー」テーマと言われている割には、特定のテーマと正面から向き合うような作戦級ゲームは、それほど多く発売されていないことに気づかされます。今回の執筆で、他にもゲームのアイデアはいくつか湧いてきたので、『モスクワ攻防戦』『ベアズ・クロウ』シリーズで作ることも考えています。


おまけ

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赤ちゃんスイカは、結局ソフトボール大の大きさで、成長が止まってしまいました。現在、冷蔵庫でお休み中で、明日かあさってに切ってみる予定です。中がどうなっているのか、ちゃんと赤く甘くなっているのか、切るまでわかりません…。
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2010年8月13日 [その他(ウォーゲーム関係)]

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今日は、ひさびさに石田さんが夕方から家に来られて、自宅で呑み会でした。「マザーランド」のマップを肴に、ルール改造計画やミニシナリオの企画なども相談しましたが、私も石田さんも仕事が詰まっていて、なかなか時間がとれないので、検証作業の着手まで時間がかかりそうなのがつらいところ。

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ヴォルガ河岸の古都カザン。1920年代、ドイツとソ連が共同で戦車開発・訓練の秘密施設を作った場所ですが、ゲームではドイツ軍の装甲部隊が頑張れば「里帰り」も夢ではない?


このほか、話題は多岐に渡って盛り上がりましたが、次の「隠(なばり)ゲームクラブ」でプレイ予定の、スターリングラード市街戦ゲーム『バトル・フォー・ザ・ファクトリーズ』についても、ゲーム内容を少し石田さんに説明しました。

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ゲームボックス。流浪の旅を遂げた『ストリーツ・オブ・スターリングラード』の第二期製品版。発売元は、NOVA ゲーム・デザイン社。

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ゲームマップの拡大写真。激戦地となった「ジェルジンスキー・トラクター工場」周辺。

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トレイに収納したユニット。ドイツ軍は濃い緑一色、ソ連軍は濃い茶色一色という、非常に渋い仕上がり。裏面には、師団番号が印刷されています。

基本システムは、アバロン・ヒル社の『パンツァー・ブリッツ』系列に近いですが、「隠(なばり)ゲームクラブ」では、第三期製品版であるL2デザイン社の『ストリーツ・オブ・スターリングラード』に基づいてプレイする予定です。なんとか10月か11月には、ヴォルガ河岸での攻防を実現したい。


追記

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学研さんから、私の原稿が掲載されているムックが2冊、発売されました。

歴史群像アーカイブ 湾岸戦争』は、私が過去に『歴史群像』誌およびムック『湾岸戦争全史』に寄稿した以下の記事が収録されています。

   イラン・イラク戦争
   イラク vs.アメリカ 対立の13年史
   イラク軍のクウェート侵攻と「砂漠の盾」作戦
   多国籍軍の空爆「砂漠の嵐」作戦
   100時間の地上戦「砂漠の剣」作戦
   【人物評伝】フセイン、シュワルツコフ、パウエル
   イラク戦争への道

また、新規の追加コラムとして「サダム・フセインの最期」(3ページ)を執筆しました。

太平洋戦争【8】 「一億総特攻」』の方では、私の執筆したのは次の2本です。

   なぜ多くの沖縄県民が命を失ったか(2ページ)
   連合国の対日戦略──米英中から米英ソへ 新たな「対日包囲網」の完成(8ページ)

興味のある方は、ぜひ書店で内容をご覧になってください。
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2010年8月9日 [その他(ウォーゲーム関係)]

今日は、(おそらく)紙製シミュレーション・ゲーマーではない人が書かれた、非常に興味深い「ゲーム的視点による歴史解釈」についての話題です。

先日の記事でご紹介しました「たぬきちの『リストラなう』日記」の筆者である「たぬきち」氏は、現在これとは別に「たぬきちの野良犬ダイアリー」というブログを運営されているのですが、そちらでつい最近「忠臣蔵と新選組」という記事を書かれていました。

http://d.hatena.ne.jp/tanu_ki+2/20100804/1280890443

この記事は、野口武彦氏の著書『新選組の遠景』(集英社 2004)と『忠臣蔵──赤穂事件・史実の肉声』(ちくま新書 1994)の書評および読後感という内容なのですが、「新選組と忠臣蔵の違い」をゲームのルールに喩えて論じておられる箇所は、ゲーマーおよびゲーム・デザイナーとして「なるほど、そういう視点もあったか」と、強い印象を受けました。

「たぬきち」氏に敬意を払いつつ、(紙製シミュレーション・)ゲーマーの興味を惹きそうな点を、少しだけ引用させていただくと…

思うに、赤穂浪士が闘ったゲームは、ルールが不変だった。

対する新選組が戦ったゲームとはどういうものだったか。彼らの最終的な目標とは何か。これがよくわからない。

そして新選組が赤穂浪士ともっとも違っていたのは、新選組がやっていたゲームはルールがどんどん変わっていったのである。これが最大の敗因だったといえよう。


詳細は、上のリンクから記事本文を読んでいただければと思います。2番目の文は「勝利条件」の話題ですね。

記事の最後で「我々もまた、ルールが刻一刻と変わるゲームをプレイしている」といった記述があり、これは深くうなずける点でした。歴史上の著名人に自分をなぞらえる気などさらさら無いですが、10年後、20年後の日本がどんな社会になっているのか、出版業界の「ルール」がどう変わっているか、まったく予想できないというのは、面白くもある反面、不安と緊張をはらむ厳しい現実ではありますね。



NHKの『龍馬伝』は、志と志が正面からぶつかり合う群像劇から、どちらかといえば利害損得で物事が動く「政局」的な流れに移行して、個々のキャラクターへの感情移入がしづらくなり、脚本も少し中だるみのような印象を受けることもあります(岩崎弥太郎のバラエティ番組風の「ノリツッコミ」は正直興ざめ)が、新撰組の近藤勇を演じている原田泰造は、なかなか上手いキャスティングのような気がします。

あの「武人ヅラ」というのでしょうか、鋭い目と無骨な顔のつくりも、写真で見る近藤さんの雰囲気と非常に近い気がしました(昨日の放送で、目覚めてお椀の水を飲み干した瞬間の顔など)。キャシャーンの高杉晋作は、賛否両論あるかもしれませんが、私はけっこう気に入っています。
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2010年7月24日 [その他(ウォーゲーム関係)]

歴史群像次号の記事「ニカラグア内戦」も無事に完了し、今日からは再びハードカバー単行本の執筆に復帰します。その頭の切り替えをよりスムーズに行う効果も狙って(笑)、今日もゲーム関連の話題です。

ジョン・F・クランツ氏の運営する、シミュレーション・ゲーム業界のニュースおよび交流サイト「コンシムワールド(www.consimworld.com)」をご覧になっている方は多いかと思いますが、少し前から左のコラムに国旗のマークと数字が表示されています。これは、今年の3月25日以降、同サイトを閲覧したユニーク・ビジター(重複計算なしの実人数)数を、IPアドレスのデータに基づいて国別に記録したものです。左の表は、今年の7月7日にキャプチャした画像で、右は本日(7月24日)確認した数字です。

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このサイトは、全文英語で作られていて、英語圏以外の国については「ゲーマーの実数」を示す数字だとは言えないのですが、アメリカやカナダ、イギリス、オーストラリアなどの国については、ほぼ「現存するシミュレーション(ウォー)・ゲーマーの実数」に近いのではないかと思います(ネットにアクセスしていないゲーマーの存在も、考慮する必要はありますが)。

国別の人数で一番多いのは、言うまでもなくアメリカで、本日のデータ(右)によると16万1864人。第2位はカナダで、1万2472人。第3位はイギリスで、1万1163人。第4位はフランスで、7033人。第5位はスペインで、5550人。これらの5カ国は、シミュレーション・ゲームを出版するメーカーが、今でも存在する国です。

第6位はドイツで、4299人。以下、第7位オーストラリア、第8位イタリア、第9位スウェーデンと続き、第10位に日本がランクインしています。今年3月以降、日本から同サイトを見に行ったことのある人の数は、2599人。これを「多い」と見るか「少ない」と見るかは、人それぞれだと思いますが、私の感想は「想像してたより多いな」というものでした。非常に乱暴な推測ですが、現在の日本に生息するシミュレーション(ウォー)・ゲーマーの数がこの2倍だとすれば、5000人超ということになります(あくまで「乱暴な推測」です)。3倍ならば、7800人ほど。4倍ならば…(以下略)。

第10位までの国々は、過去に何らかの形でシミュレーション・ゲームを出版するメーカーが存在していた国(スウェーデンには第三次大戦テーマのゲームなどを出していたメーカーがありました)ということになるかと思いますが、第11位のオランダと、第12位のベルギーについては、メーカーの活動を聞いたことがありません(ご存知の方がおられましたら、ご教示ください)。第13位は香港で911人、第14位はスイスで762人、第15位はデンマークで714人。

第16位はフィンランド、第17位は中国、第18位はブラジル、第19位はギリシャ(7月7日から1ランクダウン)、第20位はオーストリアです。この辺りからは、あまり予想しなかった国の名前が並び、南アフリカやイスラエル、ロシア、ポーランドなどの後、第30位に韓国の名前が出ています(239人)。田村さんのリポートで、韓国のゲーマーとの交流の話が何度か出ていたので、ゲーマーの数自体はそれなりにいるのかな、という気がしますが、同サイトを見ている人が少ないのでしょうか。

ちなみに、海外からシックス・アングルズの注文を受けた記憶があるのは、アメリカとカナダに加えて、ドイツ、フランス、ベルギー、イタリア、スペイン、ポーランド、香港、ニュー・カレドニア(仏)などです。いろんな国にシミュレーション(ウォー)・ゲーマーが生息していることが確認できる面白いデータだと思いますが、地球上にこれだけのユーザーが存在するホビーが、そう簡単に滅びることはないだろう、という、妙な心強さも感じてしまいました(笑)。
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2010年7月16日 [その他(ウォーゲーム関係)]

昨日、以前の記事でご紹介したことのあるゲーム雑誌『Battles』の最新号(第4号)が届きました。最近は、執筆の仕事にどっぷり埋没していて、ゲームに関わる余裕がないのですが、大きなサイズのゲームの写真がたくさん収録されているこの雑誌は、ありがたい気分転換になりました。

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今号の付録ゲームは、1945年4月~5月までの、ソ連軍のベルリン最終攻勢をエリア式で再現するゲーム『レース・フォー・ベルリン』。特徴的なのは、地図の領域が南北で2つに区切られており、一方のプレイヤーが「ソ連第1白ロシア方面軍(ジューコフ)+コーニェフの前面にいるドイツ軍」を指揮し、もう一方のプレイヤーが「ソ連第1ウクライナ方面軍(コーニェフ)+ジューコフの前面にいるドイツ軍」を指揮するという、かつてのSPI社の名作『バトル・フォー・ジャーマニー』と同様の担当方式になっていることでしょうか。なかなか興味深い処理です。

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封筒に入っていたオマケのはがきゲーム。1942年のスターリンクラード市街戦における、トラクター工場の激戦を描くソリテア・ゲームです。タイトルの『ラッテンクリーク』とは、狙撃兵を主役にしたデイヴィッド・L. ロビンズの小説『鼠たちの戦争』から取っているのでしょうか。ノン・プレイヤーのソ連軍には、もちろん狙撃兵も登場します。なんとなく、見たことのある雰囲気だと思ったら、以前の記事でご紹介した、『アゲンスト・ザ・オッズ』についていたオマケのはがきゲームと、同一の制作チームでした。けっこうしっかりと作られているようで、版元に厚紙カウンターを請求してプレイしたくなりました。写真ではわかりにくいかもしれませんが、石油タンクから漏れた重油がヴォルガ河の川面に流れているところまで描いています(笑)。

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この『ラッテンクリーク』のマップグラフィックが、段階的に完成していく過程が、本文記事で紹介されていました。なかなか興味深い内容です。

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こちらは表紙。ソ連のプロパガンダ・ポスターを少しアレンジして使用しています。過去にも、プロパガンダ・ポスターをモチーフにしたゲームのカバーアートはいくつかありましたが、完全オリジナルの絵柄なのに、いかにも「当時のソ連軍のプロパガンダ・ポスターっぽい」という作品もあります。その代表的なのが、こちらのボックス・アート。

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ピーブルズ・ウォー社の『コルスン・ポケット』。完全にソ連軍目線ではありますが、このデザイン、このカラーリングは、シミュレーション・ゲーム界を代表する絵師ロジャー・マクゴワン氏の初期の作品です。

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こちらもマクゴワン氏のマスターピース、『カニェフ』。私が過去に買ったシミュレーション・ゲームのパッケージの中でも、これはベスト3に入れたいところ。

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独ソ戦ではありませんが、これもマクゴワン氏が手掛けた『レース・トゥ・ザ・ミューズ』(ウォーゲーマー誌)。マントイフェルの表情が秀逸。この「赤と黒の時代」の後、マクゴワン氏は点描から彩色へとスタイルを変えていきますが、私は最近、マクゴワン氏の「赤と黒の時代」の作品を再評価しており、箱目当てで(昔手放した)WWW社の『キロヴォグラード』を買い直そうかと考えているところです(笑)。

一時期はガンの治療で休まれていたマクゴワン氏ですが、快復後はGMT社で大活躍されており、今後も良いパッケージをたくさん世に出していただきたいと思っています。
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